http://mainichibooks.com/sundaymainichi/society/2018/09/02/post-2085.html

 ◇東京医科大の女性差別、LGBTへの圧力、文科省汚職...  

 安倍政権下、看過できない事態が続く。東京医科大の女性差別、LGBTへの差別発言、そして文科省の汚職......。新刊『面従腹背』(小社刊)で民主主義と教育について深く論じた前川喜平・前文科次官が、安倍的全体主義による教育破壊を告発する。

 今、教育の世界で何が起きているのか。
 文部科学省の局長級の役人2人が汚職で逮捕された。そのうち一人は東京医科大に息子を裏口入学させてもらう対価として国の補助金事業選定で便宜を図り、もう一人は、役所に出入りするブローカーに過剰な接待を受けていた、という。いずれも教育行政を司(つかさど)る文科官僚としてあるまじきことではないか。教育現場に与える負の影響を懸念する。
 その関連で明るみに出た同大入学試験における女子受験者に対する一律減点問題にも驚かされた。教育分野になお残る女性差別の現実を見せつけられたばかりでなく、女性活用社会という現政権が提唱する看板政策にも疑問符をつけた。
 差別でいえば、杉田水脈(みお)自民党衆院議員の「LGBTには生産性がない」とする雑誌寄稿問題もあった。人間の価値を「生産性」でしか測れないのであれば、憲法の個人の尊厳原則に明確に背馳(はいち)する。その意味では国会議員失格であろうが、半端な処分で終わっている。
 何かおかしい。教育という世界の中枢と周辺で異変が起きていやしまいか。あの大戦の反省から、非戦と個人重視という戦後教育の理念がどこかで崩れ始めているのではないか。この欄では、安倍晋三政権の6年について主要政策の点検、総括を行ってきたが、今回は教育政策を取り上げる。何がどう変わり、今度どうなるのか。前川喜平前文科事務次官(63)と150分議論した。

(略)


参考
前川助平貧困調査員「アベの全体主義がニッポンを壊している!戦前回帰だ!」 【サンデー毎日】
https://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/news/1535154081/l50