9月の自民党総裁選への出馬を表明している石破茂元幹事長は17日、衆院議員会館で記者会見した。憲法9条改正を重視する安倍晋三首相が秋の臨時国会に党改憲案を提出する意向を示したことについて「スケジュールありきだ」と強く批判。国民に対する政府の説明責任を定めた条項の新設などを優先課題に挙げた。

 3選を目指す首相は憲法改正の機運を再び高めることを狙い、改憲を総裁選の争点に据えたい考え。石破氏はこれを受け、首相との立場の違いを際立たせるとともに、首相の手法に問題があることを明確にし、論戦を有利に運ぶ思惑がある。
 石破氏は、戦力不保持を規定した2項を削除する持論を改めて展開。「主権者の深い理解を得る最大限の努力が必要だ」と述べ、粘り強く実現を図るべきだと主張した。

 首相は他党の理解を得やすいことを理由に、9条1、2項を維持した上で自衛隊の根拠規定を新設する案を唱えている。これに対し石破氏は「(首相に)何度も説明をお願いしたが、実現していないのは極めて残念だ」と強調した。

時事通信社
2018年08月17日19時47分
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