豪雨による被害が各地で拡大する中、参議院の委員会では、与党が強行する形でカジノ整備法案が実質審議入りしました。

 西日本豪雨の被害が拡大する中、国会では、迅速で万全の対策を政府に求める決議を全会一致で採択。

 「被災者へのきめ細やかな支援は急務です」(安倍首相)

 政府は被災自治体の要請を待たず、国が率先して支援物資などを供給する方針を打ち出しました。

 平成に入り最悪の被害を出した豪雨災害。その豪雨が迫る夜に自民党議員たちが開いた会合が、問題視されています。5日の夜、国会議員宿舎で開かれた「赤坂自民亭」という懇親会。しかし、この時、記録的な豪雨により、多くの地域で避難指示などが出されていたのです。

 懇親会に出席した小野寺防衛大臣は・・・

 「防衛省からは随時連絡が来ておりましたし、その都度、指示を出していたので、特に支障は無いと思っております」(小野寺五典防衛相)

 表向き政府側は、災害対応に問題はなかったとしていますが、与党内からも疑問の声が上がっています。

 「またちょっと、気が緩んできているよね」(与党幹部)

 「センスの問題だ。どう取り上げられるか、考えてみれば分かるでしょ」(自民党大臣経験者)

 参議院では10日、「カジノ整備法案」の実質審議が始まりました。この法案の担当大臣は、豪雨被害の対策で中心的な役割を担う石井国交大臣です。

 そもそも「カジノ整備法案」に反対の野党側は・・・

 「石井大臣が、人命よりギャンブル優先の審議を、自ら選ぶというのはちょっと信じられない」(立憲民主党 蓮舫副代表)

 さらに与党側は、参議院の定数を6増やす公職選挙法改正案も、今の国会での成立を目指す方針です。しかし、JNNの世論調査で、この2つの法案について、今の国会で成立させるべきかどうかを聞いたところ、いずれも「反対」が「賛成」を上回りました。

 成立を急ぐ与党側の姿勢に、野党側は反発を強めています。

 「火事場泥棒じゃないか。災害に乗じて、どんどん法案を通そうとしている」(野党幹部)

 未曾有の災害は、会期末が迫った国会にも大きな影響を与えています。

TBS NEWS
4時間前
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