作家の百田尚樹氏は「麻生太郎副総理兼財務相の辞任など、自らの要求を通すために、国会審議を欠席するなど、言語道断で話にならない。野党は小学生以下のヤジを飛ばしたり、プラカードで邪魔したりするばかりで、審議に参加しない方が、国益にかなっている。どんどん休んでほしい。高額の歳費などを払うのは、もったいないが、『必要経費』と考えてはどうか」と、皮肉たっぷりに話した。

野党6党の「暴走」「逆走」が止まらない。与野党対決の「働き方改革法案」が審議入りする27日の衆院本会議でも、欠席戦術を強行する構えなのだ。労組による支援傾向が強い野党各党が、この法案審議に背を向けることは、労働者への「裏切り」と言われても仕方ない。「過労死反対」の訴えも、ご都合主義の「倒閣運動」の一環ではないのか。ただ、野党6党の「職場放棄」が、法案審議を円滑にしている−と逆説的に分析する識者もいる。

 「審議時間のタイムリミットが来ているもの(法案)は、今後もやらせていただく」

 自民党の森山裕国対委員長は26日、今国会の最重要法案と位置づける働き方改革法案を念頭に、記者団にこう述べた。野党が欠席しても審議を急ぐ考えだ。

 与党は、27日午後の衆院本会議と厚労委員会で審議入りさせ、何と、大型連休中の谷間の5月2日も、衆院厚労委を開く方針だ。

 一方、日本維新の会を除く野党は、一連の不祥事の真相究明が果たされていないとして、27日の審議もボイコットする。これで「ズル休み」は8日目となり、GWを合わせた「17連休」は決定的だ。

 多額の歳費を受け取りながら、ストライキを続ける野党6党に対し、自民党の二階俊博幹事長は26日、「どんなに不満があろうと、頭から審議を放棄するなど想像だにできない」と突き放した。

公明党の山口那津男代表も「国会で議論するのが本来のあり方だ。野党は胸に手を当てて責務を果たすべきだ」と苦言を呈したが、こうした声は届いていないようだ。

 永田町では、立憲民主党の枝野幸男代表が、自由党の小沢一郎代表に「急接近」していると憶測を呼んでいる。

 小沢氏は、永田町屈指の「壊し屋」「策士」で、枝野氏は旧民主党時代、小沢氏率いる自由党の合流を拒んだ「反小沢の急先鋒(せんぽう)」だった。2人は「週刊朝日」の最新号で対談している。

 同誌で、小沢氏は、政権に対する国民の不満が高まっているとして、「安倍さんに引導を渡す必要がある」「野党が結束して、多少荒っぽいことでもやらないと」と意気込んでいる。1996年の「住専国会」で、22日間の国会座り込みを強行した新進党時代の経験を想起しているのか。

 枝野氏も「野党第1党が政権目指さなかったら、民主主義は成り立たない」と応じ、「安倍降ろし」のスタンスを鮮明にしているのだ。

 永田町関係者は「欠席戦術を続ける野党6党の背後で、小沢氏が暗躍しているとの情報がある」と話す。

 敵の敵は味方なのか。野党戦術をどうみるか。

http://www.zakzak.co.jp/soc/news/180430/soc1804300002-n1.html
http://www.zakzak.co.jp/soc/news/180430/soc1804300002-n2.html