4/5(木) 23:44配信 毎日新聞
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180405-00000114-mai-soci
 米空軍の輸送機CV22オスプレイ5機は5日、横浜市の米軍施設「横浜ノースドック」を出発し、
在日米軍横田基地(東京都福生市など)に降り立った。米軍がオスプレイを配備するのは沖縄県以外で初めて。
基地周辺では配備への抗議集会が開かれた。

 在日米軍によると、5機は横田基地に短期間とどまってから2〜3カ月、周辺地域で訓練を実施。
再び横田基地に戻って今夏ごろ正式配備される。米軍は今後数年かけて10機体制にし、要員も順次増やすとしている。

 福生市によると、オスプレイ5機は5日午前11時半ごろ、横田基地に着陸した。
同市のJR牛浜駅近くに住む主婦(68)は買い物のため自宅を出てすぐ、2機が上空を飛んでいるのに気づいた。
「バタバタバタと、いつもより大きなヘリの音がして、いよいよ来たと思った。飛行ルートが気になる」と話した。

 また、同市の会社員、増山隆時さん(51)は「外国人がいて今の福生がある。基地をなくしたいという気持ちはない」と明かす一方、
「もし事故が起きれば声を上げるだろうが……」と漏らした。

 同市の横田基地第2ゲート前では正午過ぎ、約20人が抗議集会を開いた。
参加者がマイクで「配備反対」と訴え始めると基地のゲートが閉まり、参加者は「日本国民の声を聞きなさい」と訴えた。

 基地周辺5市1町でつくる基地対策連絡会の幹事を務める福生市の加藤育男市長は「周辺が住宅密集地の横田基地でどんな運用、
訓練をするのか。国や米国に情報を求め、市民に提供する」と述べた。週明けにも防衛省から、
米軍が前倒しして配備した経緯について説明を受けるという。

 オスプレイを巡っては国内でもトラブルが相次いでいる。

 2016年12月、沖縄県名護市沖に米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)所属機が不時着し、大破。
昨年には沖縄県の米軍伊江島補助飛行場や新石垣空港、鹿児島県の奄美空港でも緊急着陸があった。

 今年2月には、沖縄県うるま市の伊計(いけい)島の大泊ビーチで、
普天間飛行場所属機の部品(重さ約13キロ)が海上に浮いているのが見つかった。
日本側に部品落下の連絡はなく、沖縄県議会が米軍普天間飛行場の即時運用停止などを求める抗議決議を全会一致で可決した。

【山本有紀、熊谷泰】