NHK NEWS WEB 4月5日 14時40分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180405/k10011391761000.html


陸上自衛隊のイラク派遣の日報問題について、自民党の派閥などの会合で、「文民統制を揺るがす深刻な事態だ」
などと批判が相次いだほか、再発防止策の検討を進め、信頼の回復に努めるべきだという意見が出されました。

このうち、かつて防衛庁長官を務めた額賀元財務大臣は「今回の件は、あきれ返ってものも言えず、怒りさえ感じる。
安全保障の要である防衛省で、こういうことが起きるのは、日本の骨格を揺るがすことにもつながる」と述べました。

また、逢沢元国会対策委員長は「国会をだまし、国民を裏切り、シビリアンコントロール=文民統制
そのものが問われる深刻な事態だ。意図的に隠蔽していたと言われてもしかたなく、与党として緊張感を持ち、
重大な危機意識を持って向き合うべきだ」と述べました。

さらに、中谷元防衛大臣は「政治は軍事に優越をするというのが大原則であり、大臣や国会に
報告されていないのは、大変大きな問題だ。日報は現場の隊員の貴重な経験が記されており、
廃棄すること自体いかがなものか」と述べました。

石原前経済再生担当大臣は「『けしからん』だけでは済まず、この国や自衛隊のありように関係し、
文民統制に触れる憲法まで波及する大きな話だ」と指摘しました。

一方、岸田政務調査会長は「党内で公文書管理に関する検討委員会を新たに立ち上げることになったので、
しっかり議論して再発防止に努め、政治や行政の信頼回復につなげていきたい」と述べました。