朝日新聞デジタル 2018年3月29日15時28分
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https://www.asahi.com/articles/ASL3Y3WMBL3YULBJ003.html


 長崎県五島市の沖合で海に浮かべた風車で発電する「浮体式洋上風力発電」計画の環境影響評価
(アセスメント)手続きで、中川雅治環境相は29日、「望ましい」などとする意見書を、
世耕弘成経済産業相に出した。世界で大幅導入が期待されている浮体式を、国内でも後押しする形だ。
許認可を出す経産相が環境相意見を踏まえ、勧告を出す。

 計画は、長崎県五島市沖に浮体式9基(出力計約2万2千キロワット)を戸田建設(東京都)が設置、
2021年の稼働を目指す。浮体式は、着床式と呼ばれる海底に固定するタイプより深い沖合でも使え、
地震などにも強いとされる。この海域では実証事業も進むが商用化は初。計画が実現すれば、
日本でも大きな一歩となりそうだ。

 環境相意見では、環境に配慮した場所で実施する点や地域との合意形成の経緯を評価した上で、
「地球温暖化対策の観点から望ましい」として計画に前向きな見方を示した。その上で、海の生物への影響を
今後も調べることや、追加対策をとる際には、専門家らを交え、開かれた形で議論するよう求めた。

 世界では、風力発電は再生可能エネルギーの主力で、今後も拡大が予測されている。

 再生エネの国際組織「REN2…

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