http://www.zakzak.co.jp/soc/news/180319/soc1803190004-n1.html

 財務省の決裁文書改竄(かいざん)問題では、政治家に関わる部分とともに、「本件の特殊性」といった記述などが削除されていた。自身も学校法人「森友学園」が運営する塚本幼稚園を視察し、なぜか文書から名前が消されていた自民党の杉田水脈(みお)衆院議員が、改竄行為への疑問や、特殊性の意味について激白した。

 「一切やましいことはないのに、名前を削除された。そのまま掲載してもらった方がよかった。これは財務省や近畿財務局の問題です。『政治の関与』といった話ではないと思います」

 杉田氏は断言した。

 改竄された決裁文書からは、安倍昭恵首相夫人に加え、平沼赳夫元経産相や鴻池祥肇議員元防災担当相らの名前が消えていた。杉田氏は2013年12月、当時所属していた日本維新の会の女性議員らと塚本幼稚園を視察したが、《森友学園への議員等の来訪状況》という全体が消えていた。

 「本件の特殊性」という削除部分もあり、野党や一部メディアは「昭恵夫人が名誉校長を務めていたことが特殊性だ」と指摘しているが、杉田氏は「小学校用地の特殊性だと思う」といい、解説した。

 「関係者によると、あの土地は以前は沼地で、近所のゴミや産業廃棄物が捨てられていたそうです。その上に家が建てられた。伊丹空港の進入路の真下にあたるため、騒音訴訟の現場となり、最高裁まで争われて、国が住民から購入せざるを得なくなった。騒音やゴミがあり、高さ制限もある土地。財務省・近畿財務局としては早く売却したかった」

 杉田氏は最近、財務省の担当者に対し、「『本件の特殊性』とは土地のことでしょ? ハッキリ認めてください」と迫った。担当者はうなずくだけで、否定はしなかったという。

 国会は今週にも、佐川宣寿(のぶひさ)前国税庁長官の証人喚問を行う。杉田氏はいう。

 「佐川氏には、すべてを明らかにしてほしい。大阪のある議員は『他に悪いヤツがいるが、今回は打倒安倍でやる』と言っていました。今回の問題は、ねじ曲げられている。私が喚問で質問に立ちたいぐらいです」