https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180208-00000554-san-pol

 菅義偉官房長官は8日午前の記者会見で、東京新聞の望月衣塑子(いそこ)記者が、沖縄県名護市長選で米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の名護市辺野古への移設を進める安倍晋三政権が支援した新人が当選した結果を疑問視したことに対し「選挙は結果がすべてではないか。相手候補は必死に(辺野古沖の)埋め立て阻止を訴えたのではないか。住民が選ぶのが民主主義の原点だ」と述べた。

 望月記者は「(移設)反対の市民や県民の意向が全く政府には顧みられなかった。どうせ埋め立て工事が進むならどのみちしようがない、結果として消極的ではあるが、目の前の生活を豊かにしてほしいという思いで投票したという声が、報道でも出ていた」と述べた。その上で「これまで県民や市民に寄り添った判断が行われていなかったのでは、というのが選挙結果をみても感じられる」と主張した。

 やりとりは以下の通り。

 望月記者「首相とペンス氏の会談の中で、ペンス副大統領が『北朝鮮に対してはさらに厳しい制裁を発表する』と追加制裁を発表する意向を示しております。これに関連しまして、先月、国連のユニセフが北朝鮮で約20万人の子供たちが食糧不足による栄養失調状態に直面していると明らかにしています。4割が栄養失調という深刻な食糧事情に加えまして、今回のこの続いている不足によって衛生状態や医療環境が非常に悪化していると。立場の弱い人たちにしわ寄せが及んでいるという発表をされている。この点を踏まえ、追加制裁の必要性を日本政府としては容認という方向なんでしょうが、一方でこのように子供たちにも被害が及んでいる現状を政府としてどう受け止めているかお聞かせください」

 菅氏「その制裁は、昨日、米国が発表したことじゃないでしょうか。米国の発表にわが国としてコメントすることは控えるべきだというふうに思います。いずれにしろ、わが国としては、核武装した北朝鮮は決して受け入れられない、こうした認識の下に、北朝鮮に政策を変更させ核・ミサイル計画を放棄させる。日米、日米韓、しっかり連携して、あらゆる方法で圧力を最大限まで高めていく必要がある、このことを昨日の会談でも確認したということであります。それが全てです」

 望月記者「すいません、もうちょっと追加したいんですが、1点だけにします。(名護市長選の)選挙直前の共同通信などの調査では、66%が基地に関しては移転に反対だという思いがありながら、選挙戦の結果は3千票の差で基地容認派の渡具知(武豊)氏が選ばれるという結果になりました。選挙戦では辺野古の『へ』の字も言うなとか、米軍再編交付金の新たな交付ということも渡具知(※ママ)が再選(※ママ)された際には政府としては執行を考えるということを発しておりました。多くの方々が報道で分かっているとは思いますがですね、渡具知(※ママ)に投票した方々の声として、翁長さんが10万票の差で選挙で選ばれ、その後基地反対派の稲嶺市長が2回に渡って選ばれ、反対の市民の県民の意向というが全く政府には顧みられなかったと。裁判の結果に基づいて護岸の埋め立て工事が進んだことで、どうせ工事が進むのなら、もうどのみちしようがない。結果として消極的ではありますが、だったら目の前の生活を豊かにしてほしいという思いで投票したという声がたくさん報道でも出ておりました。あの、笑うところではないと思います。このですね、やはり県民に寄り添った、市民の思いにこれまで寄り添った判断というのが行われていなかったのではというのが選挙の結果をみても感じられます。この点について、政府としてのご見解を再度、お知らせください」

 菅氏「選挙は結果が全てであります。そして、相手候補は必死に埋め立て阻止を訴えたんじゃないでしょうか。住民のみなさんが選ぶのが民主主義の原点がこの選挙であります。以上です」