1月25日 21時35分 TBSNews
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3273831.html

大手広告代理店「電通」で新入社員の女性が過労死した事件で、遺族が「上司の不起訴は不当」として、検察審査会に審査の申し立てを行ったことが分かりました。

 電通の新入社員だった高橋まつりさんの過労死をめぐっては、法人としての電通は罰金50万円の有罪判決が確定しましたが、書類送検された当時の上司らは不起訴となりました。

 母親らが25日に会見し、「上司の不起訴は不当」として先月27日に検察審査会に審査の申し立てを行ったことを明らかにしました。

 「たとえ違法労働が会社の風土であったからとか、何人もの社員が同じように違法な労働をしていたからという理由で、上司個人の行為が許されてよいのでしょうか」(高橋まつりさんの母、幸美さん)

 母親の代理人は「労働事件での個人の処分に関する申し立ては極めて異例」としたうえで、「組織への刑事罰だけでは社員全員の意識改革につながるか疑問がある」などと話しています。

 電通は「会社の責任を痛感し深く反省し、全社を挙げて労働環境改革と再発防止に取り組んでいるところです」などとコメントしています。