「戦争の放棄」には未来に向けた理念がある。
兵器が進歩し続ける中で、軍事的抑止力競争、戦争による国防という発想では人類の破滅しかない。
すでに19世紀にカントが提案したように、常備軍廃止による戦争廃絶しか人類生き残りはない。
憲法9条の「戦争の放棄」には、だから人類の未来を見据えた明確な理念がある。
だが、自衛隊明記改憲に、未来に向けたどんな理念があるだろうか。
憲法で常備軍を固定化し、軍事的抑止力競争と戦争による国防という発想で、永久に戦争を防げるのか。
かつてのキューバ危機のように、いつか核戦争を引き起こしてしまうこともありうる。人知は完璧ではないのだから。
そう考えれば、自衛隊明記改憲で常備軍を固定化することは、いつかは破局の恐怖を抱え続けることでしかない。
恒久平和を目指すのが大原則であり、そのの理念が明確な憲法9条を堅持するのが日本の国是だ。
自衛隊は恒久平和実現までの間の軍事組織として専守防衛に徹すればよい。