改憲しても徴兵にはならぬと言う者たちがいる。たぶんならぬだろう。
徴兵にならなくても、どうってことはない。
戦時中、学校教育で洗脳された軍国少年は親の反対を押し切って志願した。
大学の学費の高い米国では、軍が貧しい者のために奨学院を容易してくれる。
いわゆり経済的徴兵制だ。
戦争遂行には様々な職務に従事する国民の動員が必要だ。
国が企業に依頼すれば、企業の社員は戦争協力の動員に応じざるをえない。
先の大戦では民間船員が軍事輸送に動員され66万人が死んだ。
改憲しても徴兵にはならぬから大丈夫とは、戦争を知らぬ浅はかな考えだ。
戦争を命令する国歌指導者は安全地帯にいて無事で、庶民が被害を受けるのが戦争だ。
先の大戦でも、徴兵された庶民は6人に1人が餓死・病死・海没死・玉砕死などを強いられた。
地上戦に巻き込まれた沖縄県民は4人に1人が死んだ。
だが、政治家は死なず、高級軍人もほとんど死ななかった。
銃後の国民を守れなかった高級軍人は、恩給だけは階級に応じて高額をもらった。
民間空襲被害者は、逃げずに火を消せと言われたなげく、一円の補償も受けられなかった。
戦争の実態を知らぬ者が、頭の中で描いた戦争ごっこで戦争体験者の警告をバカにするとは思い上がりにもほどがある。