愛媛県と今治市はそれでもあきらめず、毎年のように特区申請を続けた。
これに業を煮やしたのか、北村は22年春、獣医師会の権威で日大総長の酒井健夫と連れだって愛媛県庁の知事室に乗り込んだ。
「獣医学部を作るのなんかやめた方がいい。公務員獣医師の待遇をよくしたり、愛媛県出身の学生に奨学金を出したりした方が安上がりですよ」
北村がこう言うと、酒井は「奨学金をつけて東京まで学生を送ってくれたら日大で立派に育てて愛媛にお返ししますよ」と合いの手を入れた。
加戸は「こっちは手当たり次第、獣医師を採用しても足りないんだ」と説明したが、2人は納得しない。
酒井は「加計学園が獣医学部を作っても、どうせろくな教育はできっこないですよ」と言い放った。これにカチンときた加戸は怒りを隠さずこう迫った。
 「こっちは別に加計学園でなくてもいいんだ。じゃあ、あなたのところで愛媛に第2獣医学部を作ってくれるか?」 酒井と北村は押し黙ったままだった。

http://www.sankei.com/smp/life/news/170719/lif1707190005-s2.html
日大総長「加計にろくな教育できっこない」 愛媛知事「じゃあ、あなた作ってくれるか?」