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 衆院本会議場の新たな議席が1日に決まり、自民党の石破茂元幹事長と村上誠一郎元行革担当相が議場最後部の2人がけの席になった。2人とも党内で安倍晋三首相と距離を置き、「反安倍」と受け止められているベテラン。「うるさ型」の思わぬ相席に、臆測も呼んでいる。

 議席は国会召集の度に変更される。自民党関係者によると、党の国会対策委員会が当選回数や大臣などの役職を踏まえて決める。石破、村上両氏はともに1986年に初当選し、今回の衆院選で当選11回を数える。石破氏は防衛相や地方創生相を歴任しており、村上氏も閣僚経験者だ。

 さらに、2人は「安倍1強」が続いてきた政治状況の中にあっても、学校法人「加計(かけ)学園」問題や憲法改正などで安倍首相に異論を唱えてきた党内少数派を代表する存在。自民党関係者は「特別な意味は無い」と説明するが、首相にとって「うるさ型」の2人が並んだことに、政権側のメッセージと見る向きもある。

 ただ、当選同期で安倍首相とも遠いという共通点のある2人だが、これまで関係が深かったわけではないようだ。石破氏は周囲に「お互い言っていることは似ているから、打ち解けてくるかも」と語っている。(岩尾真宏)