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 希望の党と日本維新の会が、相手の本拠地の大阪と東京で対立候補を立てない選挙協力を結んだため、大阪府内の小選挙区では希望の候補者が不在となった。小池百合子代表の影響とは無縁の、「自公VS.維新VS.立憲民主と共産党など共闘勢力」という大阪独自の3極構図で争われる。北部のベッドタウンに位置する大阪10区(高槻市、島本町)では立憲民主、自民、維新の前職3人が立候補した。

 「排除や分断から包摂と対話の政治を取り戻す」。前回衆院選で10区を制した立憲前職の辻元清美氏(57)は、第一声でこう訴えた。民進党幹事長代行だった辻元氏は、民進から希望への合流を巡って「排除の論理」を打ち出した希望の小池代表に異議を唱え、立憲民主への参加をいち早く表明。演説で「草の根の民主主義は力があると、多くの人たちに実感を持ってもらいたい」と呼びかけた。

 政権与党の安定感を前面に掲げるのが、前回比例復活の自民前職、大隈和英氏(48)。出陣式には連立を組む公明党の関係者も駆けつけ、「結果を出してきた自民、公明のかじ取りを壊してしまうのか」と訴えた。自民は過去3回の衆院選で10区での勝利から遠ざかっている。今回も新党に注目が集まり、陣営の危機感は強い。大隈氏は「命を守る政治に力を貸してください」と呼びかけた。

 前回は比例復活した維新前職の松浪健太氏(46)は高槻市内の神社で必勝祈願をした後、市役所前で第一声。「安倍政権でもなく左派連合でもない、前へ進める政治を」と力を込めた。

 松浪氏は、立憲民主との野党共闘により、共産が候補者の擁立を見送ったことへの批判を強める。「これはもう『立憲民主共産党』だ」と批判し、「今回は野党の姿を問うてください」と有権者らに呼びかけた。