小池百合子・東京都知事が希望の党を立ち上げたことで、都議会の議員たちが揺れている。自民党では異例の会期延長論も浮上。知事与党の公明党は小池氏との間合いに苦心する。小池氏が事実上率いる最大会派の都民ファーストの会でも困惑の声があがる。

「全力で希望の党を支えるしかないが、何をすればよいのか……」。7月の都議選(定数127)で55議席を獲得した都民ファーストの都議は語る。同会幹部からは「みんなで新党の応援を」と指示が出たが、そもそも同会都議55人のうち、25人は議員経験がなかった。多くが7月の都議選で「風」に頼った選挙だったため、支援する力は弱い。

 都民ファーストには、分裂した民進からの移籍組が13人いる。国政政党の希望ができたことで、この衆院選で、移籍組は地元で長年活動を共にした前職らと敵対することもあり得る。元民進の都議は「状況を受け入れるしかないが、複雑な思い」と言葉少なだ。

 民進に残った都議も複雑だ。都議選では、都民ファーストに移る者が相次ぎ、わずか5議席の少数会派に転落。衆院選を前に希望への「合流」「分裂」で衆院の前職がいなくなる事態に陥った。会派関係者は「今は流れを見守るしかない」。

 一方、自民は9月26日の本会…

残り:402文字/全文:909文字
http://www.asahi.com/articles/ASKB304F1KB2UTIL03C.html