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 衆院の解散・総選挙の動きが急を告げるなか、自民党の谷垣禎一・前幹事長(72)=衆院京都5区=と、衆院副議長で民進党の川端達夫氏(72)=比例近畿ブロック=の政界引退が相次いで明らかになった。惜しむ声の一方で、後継者選びが慌ただしく進む。

 谷垣氏は20日、自民党の二階俊博幹事長や京都府連会長の二之湯智・参院議員に電話をかけ、次期衆院選に立候補しない意向を伝えた。昨年7月の自転車事故以降、療養を重ねて復帰をめざしてきた。

 谷垣氏は当選12回。弁護士出身で、文相だった父・専一氏の死去で1983年に政界入りした。97年、科学技術庁長官で初入閣し、財務相や法相などを歴任。旧民主党に政権を奪われた2009年には「全員野球」を掲げ、党総裁を務めた。

 突然の決断に、府連幹事長の菅谷寛志府議は「回復していると聞いていただけに本当に残念」と悔やんだ。別の幹部からは「選挙はビデオメッセージだけでも勝てると思っていた」との声も漏れた。

 京都府福知山市の事務所の秘書は「今までかわいそうなくらいリハビリをしてきた」と振り返る。「解散がもっと遅ければよかったのかもしれない。本人は完璧主義者。当選してもどの程度の仕事ができるのか、考えていたのだろう」