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9月9日に大西健介議員から「山尾議員を守ろうという姿勢が全くない党の体質に対する疑問の声ある」と批判が出ていた民進党で、今度は鷲尾英一郎衆議院議員が「この党は本当に情実人事が多い」と苦言を呈しています(画像は鷲尾議員のブログより)。

鷲尾議員は9月10日に「民進党の危機管理が心配」というタイトルでブログを更新、山尾志桜里議員が幹事長就任直前になって不倫疑惑で失脚、離党する騒動が発生し民進党への失望感が広がっている現状について「党の幹部に登用するなら、よほどの身体検査が必要」「その初歩が出来なければ国民の信用を野党が掴むことは出来ない」と述べ、「詰まる所、党の危機管理の問題」と民進党の体質に懸念を示しています。

更に鷲尾議員は既に離党した細野豪志議員とそれ以外の議員について前者が離党を認められていながら後者に対しては除籍処分が下された点、また前原代表が離党者の選挙区に対抗馬を擁立する方針を掲げておきながら山尾議員の選挙区については例外とするのではないかとされている点について「この党は本当に情実人事が多い」と嘆き、最後にこう疑問を呈しています。

鷲尾「組織のルールの第一は人事の基準である。上のしかるべき立場にいる人は人事のルールを組織構成員にしっかり周知させるだけで、まとめることが出来るだろうに、それをなぜかやらない、できないのがこの党である。」

鷲尾議員は以前から党内批判を展開しており、7月の都議選惨敗後には「今回の都議選の結果や代表の二重国籍問題について無視し続ける民進党執行部が政権批判を行うことの不自然さを国民は見抜いている」と指摘していた他、8月末には民進党では「自分がどれだけ賢いか、どれだけ気の利いたことを言っているかの競争のような状況を呈する」と冷ややかな見方を示していました。

冒頭の大西議員以外にも山尾議員問題で有田芳生議員がTwitterで「山尾離党検討を流している議員は顔と名前を出して堂々と語るべきだ」と不快感を露わにしていましたが、9月9日には江田憲司・前代表代行がブログで「混乱を招いた前原代表の責任免れない」「前原代表には『all for all』も良いですが、こうした「改革政党」の旗印を大きく掲げていただきたい」と注文をつけるなど現状への不満が複数の議員から出ている状態。

一方で前原代表はと言えば9月8日のテレビ番組で「足の引っ張り合いは事実」と認めた上で民進党を「異常な政党」と表現するなど(関連記事参照)、早くも執行部と党内に亀裂が生じているかのようです。

解散総選挙が近づいていると言われる中、内向きの党内批判ばかりが目立つ民進党の議員たちが一致団結を目指して苦言を呈しているのかそれとも解党に追い込もうと混乱を招くために発言をしているのか、その真意は最早わからない段階になっています。