一方、問題続出で辞任した稲田朋美氏から引き継ぎ、防衛相に返り咲いた小野寺五典防衛相にも、女性絡みの噂が浮上している。

 そのひとつが、ASKAが覚醒剤で逮捕された際、パソナグループが政財界の要人を接待するために設けた迎賓館「仁風林」のパーティに小野寺氏が出入りしていたという報道。
このとき、小野寺氏のお目当てはASKAの愛人だったTさんではないかと囁かれこともある。
また、2007年には、小野寺氏に愛人がいるという怪文書が流れ、その愛人は谷垣禎一氏の元女性秘書だと名指しされていたという。この怪文書の内容は2013年の防衛相時代にも一部週刊誌で再び取り沙汰されている。

 しかし、呆れるのは、前回の防衛相時代にあたる2013年に浮上したスキャンダルだろう。

 同年5月12日の深夜に中国の潜水艦が沖縄の久米島の接続水域内に侵入するという事態が発生、翌13日明け方に水域外へ出て行ったが、なんとその10時間後、小野寺防衛相が向かったのは和風キャバクラだった。

 当時は中国のみならず、北朝鮮のミサイル問題でも危機が高まっているとし、5日前にも安倍首相が小野寺防衛相に「しっかり万全の態勢をとるように」と指示したばかり。
だが、小野寺防衛相は"大胆なドレスをまとった素人系の美女がお座敷でマンツーマンで接客する"という趣旨の同店で、夕方から午後9時まで楽しんでいたという。

 この緊迫感のなさからも、いかに「北朝鮮危機」がつくられたものであるかがわかるというものだが、だからといってキャバクラ遊びに耽るとは、現役大臣としての資質を疑わざるを得ない。

 だが、失笑という意味では、経済再生担当相と、早くもネーミングに失笑が漏れている「人づくり改革」担当相となった茂木敏充氏のスキャンダルを忘れてはいけない。

 昨年、茂木氏が党三役に返り咲いて政調会長になった際に話題になったのは、茂木氏に張り付く番記者の16社中7社が女性であることだった。
政治部記者は男性が圧倒的であるため、この割合は異例であると「週刊新潮」(新潮社)に指摘されたのだが、そんななかで茂木氏のこんな"セクハラ"が取り上げられていた。

 それは、茂木氏の所属派閥・平成研究会の研修会の懇親会でのこと。茂木氏はゴシック体で「いぬのさんぽ」と書かれた薄い紙を女性記者に見せ、「裏返して読んでみて」と指示したという。
これは何のことかというと、ゴシック体の「さ」の字は、裏返すと「ち」に読める。つまり、男性器名を大勢の人の前で女性記者に口にさせようとしたというのである。

 また、同記事には、男女構わず記者にブランド自慢やワイン自慢、果ては手品と称して女性記者の手を握るなど、茂木氏のパワハラ&セクハラが次々に書かれている。
あまりにレベルが低すぎて失笑するほかないが、そんな人物が「人づくり改革」の旗を振るというのだから、悪い冗談のような話だ。

 ここまで挙げてきたスキャンダルは、ほんのごく一部。
今後、毎度のように大臣から問題が噴出することは目に見えているが、事実、すでに新閣僚のなかから、大きな女性スキャンダルが報じられるのではないかという情報が漏れ伝わってきている。

 ともかく、安倍政権は買春の事実もない出会い系バー通いを鬼の首を取ったように騒ぎ立てたが、彼らはまったくそれを非難するような立場ではない、ということはたしかである。