>>1の続き

蓮舫氏は指摘を受けて16年9月に台湾籍の離脱手続きを行ったと説明していたが、日本国籍を選択したことを示す戸籍謄本が公表されていなかったため、
「二重国籍」状態が続いているのではないかとの声がくすぶり、党内からも戸籍の開示を求める声が出ていた。

■台湾当局の「証書」つきの「外国国籍喪失届」は受理されず

現在の国籍法の規定では、「二重国籍」状態の人は22歳になるまでに(「二重国籍」状態になったのが20歳以降だった場合は、その2年後までに)、いずれかの国籍を選択する必要がある。
日本国籍を選択するためには、
(1)外国の国籍を離脱する
(2)日本の国籍を選択し、かつ、外国の国籍を放棄する旨の宣言をする、の2通りがある。

蓮舫氏が最初に試みたのが(1)の方法だ。
16年9月6日、台湾の駐日大使館にあたる「代表処」に対して台湾籍離脱を申請。
申請書や、申請時に提出した台湾パスポートのコピーも報道陣に公開された。
これを受けて台湾当局は、台湾籍がなくなったことを示す「国籍喪失許可証書」を9月13日付で発行。
蓮舫氏はこの「証書」をつけて「外国国籍喪失届」を提出したが、法務省は
「台湾当局発行の国籍喪失許可証が添付された外国国籍喪失届については、戸籍法第106条の外国籍喪失届としては受理していない」

として受理しなかった。

蓮舫氏側が法務省に
「仮に(喪失届が)受理されないのであれば、日本国籍の選択手続きとしてどのような手続きを行えばよいのか」

と確認したところ、同省は
「台湾出身者については、日本国籍の選択の宣言の手続き(国籍法第14条第2項後段)により日本国籍を選択することとなる」

と回答した(法務省は蓮舫氏側に書面で回答しており、この書面も公開された)。
つまり、台湾出身の蓮舫氏は上記(1)の手続きができないことが明らかになったため、(2)を行うことになったわけだ。
「日本国籍の選択の宣言」を行ったかどうかは戸籍を見ないと分からない。
今回、蓮舫氏は戸籍謄本の「名」「生年月日」「国籍選択」の3項目を開示し、16年10月7日に国籍選択したことを明らかにした。
報道陣に公開された戸籍謄本のコピーは17年6月18日付だった。