民進党の蓮舫代表がやっと公開する気になった「戸籍謄本」で、もう一悶着(もんちゃく)ありそうだ。蓮舫氏は25日に開く党両院議員総会で事実関係を説明後、近く謄本を公開し、身の潔白を証明するという。これで幕引きを狙っているが、党内外で「公開賛成派」と「公開反対派」がバトルを始めたのだ。着地点を見誤れば「蓮舫降ろし」や「民進党解党」にも結びつきかねない状況になってきた。

 有田芳生参院議員「戸籍というもっともプライバシーに属することの公開を強いられて、それが一般人へのさらなる攻撃材料になる」

 有田氏は12日、蓮舫氏の戸籍公開について、ツイッターで反対意見を述べた。法政大の山口二郎教授も「『真正たる日本人たれ』という同調圧力」に屈するべきではないと、戸籍公開に反対した。

 山口氏の激烈な反対論に、原口一博衆院議員が真っ向から対立した。

 「差別への同調圧力に屈したなどと言う話では全くありません」「二転三転したと言われた初動の誤りを省みてより確かな説明責任を果たそうとしている」

 冷静な分析であり、日本国民の代表である国会議員としても、野党第1党の党首としても、当然の責務だろう。

 夕刊フジで昨年8月、蓮舫氏の「二重国籍」問題をいち早く指摘し、政治的資質に疑問を投げかけてきた評論家の八幡和郎氏は「これは第2ステージの開幕にすぎない」と語っている。

 “選挙の顔”として代表に選ばれた蓮舫氏だが、今年最大の政治イベントだった東京都議選では、民進党は改選前の3分の1以下になった。蓮舫体制は1年になるが、党勢は一向に回復しない。戸籍公開が中途半端だった場合、壮絶な内ゲバに発展しそうだ。

https://news.infoseek.co.jp/article/14fujizak20170714008/