連合「脱民進」を加速 蓮舫氏、窮地に
産經新聞:2017.7.15 00:20更新
http://www.sankei.com/politics/news/170715/plt1707150003-n1.html

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 民進党最大の支持団体である連合が「脱民進」に突き進んでいる。
神津里季生(こうづりきお)会長が安倍晋三首相と会談し、高収入の一部専門職を労働時間の規制から外し、成果型賃金にする「高度プロフェッショナル制度」を盛り込んだ労働基準法改正案の修正検討を表明したことは、民進党との溝の深まりを印象づけた。
連合との関係悪化は、東京都議選での敗北責任を問われる蓮舫代表を窮地へと追い込みかねない。

 今回の“政労合意”をめぐり、神津氏が蓮舫氏に一連の経緯を電話で伝えたのは、官邸に乗り込む当日の13日朝だ。
政府との協力方針は、安倍晋三首相と太いパイプを持つ連合の逢見直人事務局長が「水面下で周到に準備した」(連合関係者)。
いわば、連合側が確信犯的に民進党執行部を蚊帳の外に置いたといえる。

 「コミュニケーションがおろそかだった。私どもに非がある。秋の臨時国会ではスクラムを組みたい」

 神津氏は14日、東京都内で開かれた連合関係団体の会合で蓮舫氏と同席し、高度プロフェッショナル制度をめぐる調整で、民進党への“不義理”をわびた。
蓮舫氏は同じ会合で、労基法改正案には言及せず、「皆さま方とともに歩む民進党にぜひご支援いただきますことを…」と哀願にも似た言葉で支持を訴えた。

 民進党は高度プロフェッショナル制度を実質的な「残業代ゼロ制度」と批判し、連合も日本最大の労働団体として、導入には慎重な姿勢を示してきた。
この局面での方針転換は、民進党の求心力が上がらず政権交代の機運がないことも踏まえ、官邸と協力した方がよりよい制度に近づくと判断したからだ。

 連合は、民進党を旧民主党のときから二大政党の一翼を担う存在として大切に扱ってきた。
国政選挙では、各地域の組合員が候補者のポスター貼りなどを担い、特に参院選では比例代表に複数の組織内候補も送って支えてきた。

 しかし、連合と民進党のすれ違いは蓮舫氏の代表就任後、常態化しつつある。

 蓮舫氏は2月、従来の党方針である「2030年代原子力発電ゼロ」を「30年ゼロ」に前倒しすることを模索した。
これに対し、連合傘下の電力総連は激しく反発、次期衆院選で民進党候補を推薦しない方針をちらつかせた。

 要求する政策の実現に資することはなく、支持率も低迷するばかり。
それでいて連合が忌避する共産党との協力に邁進(まいしん)する−。
そんな民進党に見切りをつける動きが出ても無理はない。

 実際、昨年まで連合に加盟していた化学総連は今年2月、次期衆院選での自民党支援を決めた。
神津氏の出身産別の基幹労連では、組合員調査で自民党の支持率が民進党を上回った。

 基幹労連関係者は「共産党の意のままに動き、責任政党の姿から遠ざかっている」と今の民進党を嘆く。

 連合内では、神津氏が10月の任期満了で退任し、逢見氏に禅譲するとの見方も出ている。
逢見氏は神津氏以上に官邸とのパイプが太いとされるだけに、連合の民進党離れが一層加速する可能性もある。



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