https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170714-00010006-bfj-soci


民進党の蓮舫代表は7月13日の記者会見で、いわゆる自身の「二重国籍」問題について、18日にも国籍に関する資料を公表するという考えを示した。戸籍公開を求める声が上がったことに加え、民進党側の一連の対応には、批判の声も上がっている。いったい、「出自を明かす」ことがはらんでいる問題とは何なのだろうか。【BuzzFeed Japan / 籏智広太】

「尖閣諸島は日本の領土?」「ノー」 民進党・蓮舫氏のテレビ出演画像はデマ

この問題をめぐっては、当初は「戸籍を公表する」との報道があったが、「謄本そのもの」ではなく「台湾籍を有していないことがわかる部分を伝える」という。蓮舫代表の発言はこうだ。

「一私人、公人ではなく、野党第1党の党首として、安倍総理に強く説明責任を求めている立場から、極めてレアなケースだが、戸籍そのものではなく、私自身がすでに台湾籍を有していないとわかる部分をお伝えする」

会見では、芝博一幹事長代理が「謄本だけの開示だけではなしに、申請の書類やパスポートを踏まえ、あらゆる限りの書類関係を用意させていただいている」と述べているが、資料については「整理中」と、いまだ調整が済んでいない。
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専門家が指摘する3つの問題点

「これは、蓮舫さんひとりの問題ではありません。出自の問題というのは、極めてプライベートなものです。歴史的にも、部落などへの差別に利用されてきた経緯がある。出自に関する偏見や差別を助長することにつながる恐れがあります」

そうBuzzFeed Newsの取材に語るのは、ナショナリズムや多文化主義にくわしい関東学院大非常勤講師の明戸隆浩さん(社会学)だ。

明戸さんは3つの問題点をあげた。いったい、それぞれどういうことなのか。

中略

蓮舫代表が受けている「差別」とは

対応に対する批判だけではない。明戸さんはそもそも「二重国籍問題」が巻き起こった根本的な部分に、「差別」があったと指摘する。

「蓮舫代表は、政治家としての資質や判断、実績とは関係ないところで因縁をつけられている。多くの政治家ならされないような追及を、その出自ゆえにされているんです」

「出自に対する攻撃は、自分の力ではコントロールできないものへの攻撃です。蓮舫代表が受けていることは、こうした点でまさに『差別』なのです」