「チーズはどこへ消えた?」は全米1位のベストセラーで、日本でも平成12年に扶桑社から出版され、約400万部を売り上げた。主人公は2匹のネズミと2人の小人で、突然、大切なチーズが消えてしまう。ネズミはすぐに行動を起こし、迷路をさまよった末に新しいチーズを探し当てる。

▼ところが小人たちは「こんなことがあっていいはずがない」とうろたえ、あれこれ原因を考えるが、「いずれチーズは戻ってくる」と動かない。やがて空腹にたまりかねて1人がチーズ探しの旅に出るが…。状況の変化にどう対応すべきか? 企業の社員教育にも使われたが、政治家にこそ読んでもらいたい。

▼民進党などはチーズならぬ支持者が消えてしまった。いや、わが国自体が北朝鮮のICBM発射など国際情勢の変化に対応すべき時だが、国会は相変わらず加(か)計(け)学園問題で時間を費やしている。続編を期待していたら、著者のスペンサー・ジョンソン氏の訃報が届いた。

産経ニュース / 2017年7月11日 15時22分
https://news.infoseek.co.jp/article/sankein_wst1707110076/