小池百合子・東京都知事率いる地域政党「都民ファーストの会」(以下都民F)が、候補者50人中49人が当選という圧勝で幕を引いた東京都議選。たったひとり落選したその人物は、島嶼部選挙区の山下崇氏(44)だ。

 山下氏を直撃すると、「どうも、唯一落選した山下です(笑い)」と何やら開き直りの境地に達している様子。「都民Fの今後はどうあるべきですか?」と聞いてみた。

「都民Fの当選議員には、都議会自民党がやっていたようなことを改めていってもらいたい。私は元東京都職員だったので、当時の石原慎太郎知事と都議会の関係をよく見てきた。これまでの都政は、都議会自民党が知事をコントロールしていた印象が強い。知事の裁量である予算にも都議会自民党が手を突っ込んでいましたからね。そういうおかしなことにならないように、チェック機能を十分に果たしていただきたい。そして税収が少なく、都の交付金で財政が賄われている島嶼部を見捨てないでもらいたい」

 当選議員かと勘違いしてしまうほどに朗々と語るのである。自身の落選についてはこう答える。

「私の不徳の致すところ。2月まで自民党の八丈町議員だったので裏切り者呼ばわりされるし、選挙初日に自民党は丸川珠代・五輪担当相ら大物議員を島に投入するし、多勢に無勢でした」

 頼みの小池知事の応援が悪天候で飛行機が飛ばずキャンセルになった不運もあった。

島嶼部は、自民党が40年以上議席を維持する牙城。山下氏が続ける。

「逆に、唯一の落選という話題で八丈島が注目されたのは良かったと思っています。島の自民党支配の状況を多くの人に知ってもらえた。党からの指示はとくにないが、党員として、これからも島嶼部を盛り上げる政治活動を続ける」

“一党員”の声は都民Fの当選組に届くだろうか。

NEWSポストセブン
2017年07月10日 07:53




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