安倍晋三首相(自民党総裁)は3日午前、東京都議選で過去最低だった38議席を大きく下回る23議席にとどまる歴史的大敗を喫した結果について、「大変厳しい都民の審判が下された。自民党に対する厳しい叱咤(しった)と深刻に受け止め、深く反省しなければいけない」と述べた。
首相官邸で記者団に語った。

「政権を奪還したときの初心に立ち返って全力を傾けていく決意だ」と、政権運営を早急に立て直す意向も示した。
敗因に関し、首相は「政権が発足して5年近くが経過する。安倍政権に緩みがあるのではないかという厳しい批判があったのだろう。真摯(しんし)に受け止めなければいけない」と説明した。

この後、首相は党本部で臨時役員会を開いた。
出席者によると、首相は「しっかり反省し、謙虚に受け止める」と話した。

党東京都連の下村博文会長が都議選での大敗を受け「こういう結果になり申し訳ない」と陳謝し、都連会長辞任を正式表明。
党執行部は一致結束して首相を支える態勢を確認した。
想定外の惨敗になった原因の分析を急ぎ、党勢回復を目指す。

首相は同日午後に官邸で開かれた政府与党連絡会議で、連立を組む公明党と政権与党として結束し、政権運営に当たる方針を確認。
都議選で小池百合子都知事が率いる地域政党・都民ファーストの会と選挙協力した公明党の山口那津男代表は会議冒頭、「都議選の結果は都政に関する都民の厳粛な審判だ。
内外の課題が山積するなか、しっかり政府・与党が結束して国民の期待に応えていくべきだ」と強調した。

会議では、学校法人「加計学園」の獣医学部新設問題をめぐり、早期の国会召集を求める民進、共産など野党への対応も協議する見通し。
首相は7、8日に独ドイツのハンブルクで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議から帰国後、内閣改造と党役員人事の検討を本格化する。
政策重視の姿勢を改めて打ち出し、局面を打開できるかが焦点となる。

産経新聞 7/3(月) 13:16
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