http://www.jiji.com/jc/article?k=2017062901063&;g=pol

東京都議選の投開票(7月2日)が近づく中、民進党内で蓮舫代表の責任を追及しようとする空気がしぼみつつある。自民党への逆風が吹き荒れ、当初予想していた壊滅的な結果だけは免れそうなためだ。とはいえ、自民党と小池百合子東京都知事の対決に埋没、政権批判票の受け皿になりきれておらず、厳しい情勢に変わりはない。
 民進党は都議選に臨むに際し、公認候補の「離党ドミノ」が響き、当初は「議席ゼロ」と予想する向きもあった。東京は蓮舫氏の地元でもあり、次期衆院選への影響を懸念する反執行部系からは「蓮舫降ろし」の声も漏れていた。
 ところが、学校法人「加計学園」問題などで内閣支持率が急落した安倍政権を豊田真由子衆院議員の暴行、稲田朋美防衛相の失言などが直撃。思わぬ「敵失」を受け、党執行部は、接戦の中野区や武蔵野市、町田市などで議席獲得が視野に入ってきたと意気込む。
 反執行部系のうち、松野頼久元官房副長官らのグループは党規約に基づく代表解任(リコール)手続きも模索していたが、動きが鈍化。同グループ幹部は「こちらが代えろと先に言ったら党に傷が付く」と語った。
 実際、同調する動きも見られない。大畠章宏元経済産業相グループの中堅議員は、代表解任について「お得意の内紛を始めたと言われるだけ」と指摘する。
 もっとも、民進党は現有7議席の維持も困難との見方がもっぱら。党勢回復の道のりは依然険しい。「ぜひご支援をいただきたい」。蓮舫氏は29日、中野区での街頭演説でこう声を張り上げた。 (2017/06/29-18:23)