防災公園にするという市の事業計画は、 
国有地をタダでゆずってもらえることに 
なっていた頃に立てられたものだったんだけど、 
国有財産の扱いが厳格化されたため、 
中学校に隣接した東側だけを買い取るということで 
公明党が話を勧めてきていたところ、 
交付金や臨時の補助金が出てきたことで、 
2000万そこそこで買えることになった。 


土地の値段に関しては、運輸省がいい値段で買い取ってきたことも 
この地域の地価上昇にかなり貢献しているんじゃなかろうか。 

公示地価は、過去一年の売買を参考にして毎年発表されているが、 
これはあくまで基準地点の公示地価だから、土地固有の事情は含まれていない。 

路線地価は、公示地価の8割とされていて、これも売買の影響を受けている。 

他の地域の地価と比べると、べらぼうに上がったわけでもないが、 
土対法による除染義務が売主側にあるわけだから、そこをうまくごまかせた 
という意味では、お得だったのかもしれない。 

しかし、池にゴミを投棄していたのは豊中市だったわけだから、 
豊中市が内々に処理するというのは道義的には筋が通っているようにも思える。 

といっても、購入資金のほとんどは、国の金なんだけどね。 

あの土地の遍歴については、いろいろあるみたいなんだけど、 
名神高速から南のこの南部地域、庄内といわれているんだけど、 
ここは戦前から工業地帯で、戦時中は、軍需工場がたくさんあった。 

伊丹空港も、軍の飛行場だったんだ。 

そんなわけで、空襲もあったろうし、分別とかしてない時代に 
産廃みたいなものを捨てていたという話があるんだ。 

工場で働いていた人たちが寝に帰るアパートがビッシリ建っていた。 
だから住民は非常に多かったわけなんです。 

宅地にした業者がずっと持っていたかどうかは定かではないが、 
地権者にしてみれば、売却を考えた時に、地価の下落やら土対法やらは 
頭の痛い問題ではあったんだろう。 

いまはわりと持ち直しているが、リーマンショックの直後は 
地価も下落していたし、もう国内で物を作る時代でもないしな。