亀岡市発注事業で疑問が浮上
亀岡市が昨年度発注した測量事業の一部で測量の際に残されるくいなどが見つからなかったことが一部の市議会議員の調査でわかり、実際には行われていなかった疑いがあるとして市に詳しい説明を求めています。
この事業は、京都府の球技専用スタジアムの用地買収のために、昨年度、亀岡市が府内の土地家屋調査士でつくる公益社団法人に発注した測量事業です。
亀岡市議会の一部の議員が10月9日、この事業の中の「復元測量」と呼ばれる業務が行われたとされる区域を専門家と一緒に調査したところ、測量の際に残されるはずのくいや印となる塗料が見つかりませんでした。
くいや印がないのは43の地点のうち42地点で、残りの1地点で見つかったくいもさびのある状況から16年前の別の測量の時のものだと見られるということです。
調査にあたった専門家は「1年余り前のくいがすべてなくなるというのは考えにくく、印をつけながら行う復元測量は行われていないものと考えられる」と指摘しています。
この復元測量の事業には約40万円が亀岡市から業者にすでに支払われていて、議員団では、実際には行われていなかった疑いがあるとして市に詳しい説明を求めています。
亀岡市政策推進室の桂政彦室長は「くいなどは水につかるなどして取れてしまうこともある。業者から測量をしたと報告を受けており、測量は実施されたと考えている」と話しています。
事業を受注した府内の土地家屋調査士でつくる公益社団法人の責任者は「調査地点は農地でもあり、くいなどは1年余りたてば無くなることはある。
実際に行われた証拠を示すことはできないが内部で聞き取りなどを行い測量は行われたと思っている」と話しています。
NHK 10月28日 19時00分