kwkmさんの全ての発想は、ももクロを守ることから出発している
だから有安卒業が不可避となったとき、kwkmさんが最重視したのも当然
メンバー脱退のイメージダウンから如何にしてももクロをを守るかだった

では、ももクロを守るにはどうすればいい?逆説的だが、そのためには有安を守る必要がある
有安が円満卒業する印象を与えることだけが、今回ももクロを守る唯一の方法だ。kwkmさん達はそう考えた

そのためには、何よりもまず、有安に謝罪させてはいけない
同時に、有安に暗い表情をさせてはならず、満面の笑顔をさせなければならない
謝罪や暗い表情は最悪の一手であることは、SMAPの例を見ればよく分かる
もし有安が謝罪すれば、世間が「ももクロ怖ぇ〜」と思うのは火を見るより明らかだ
ブログでも謝罪と受け取られるような言葉は禁句だ
悪意ある連中に切り取られてネガキャンに利用される恐れが高い

また、卒業の理由として「普通の生活に戻りたい」と言わせねばならない
芸能人が事務所を辞めるとき、この言葉は「結婚する」と並んでパワーワードだ
誰の腹にもストンと落ちるので、それ以上の事情を詮索しようという気にならない
伊集院さんはこのあたりを汲んで、普通を強調してくれたのだろう

さらに、「今後も何らかの形で芸能活動をするかもしれない」と言わせねばならない
「疲れちゃったから」と言わせねばならない
サブカル系メディアは「普通の生活に戻りたい」では納得しないだろうから
もう一歩踏み込んで、こうした言葉を言わせる必要がある
あるいは、翌日に出回った一部のネガキャンを見て、その対策として言わせることにした
ミューコミは、このあたりに協力した

そして、有安と他四人に同席させて会見させねばならならい
有安が単独で会見すると、どうしてもトラブルの印象が生まれる
辞める者と残る者が同席することで、一目で円満卒業の印象を与える事ができる
とくにスポーツ新聞に載った全員笑顔の写真は、あらゆるネガキャンを無効にする見事な計略だ
広告主の企業に勤めるサラリーマンの皆様に、強烈にアピールできた
この同席会見は他に類を見ない見事な一手だ

以上は、ももクロを守るという受身の策だったが、kwkmさんは
さらにこのピンチをチャンスに変える攻めの一手を打つ

それが、有安以外の四人には直前になって卒業を教える策だ
これにより、動揺した四人の姿を報道してもらえることになった
辞める有安も苦しんでいるが、残る四人も苦しんでいるという印象を与えられる
そして、8年も一緒にやってきた仲間の離脱というどん底から再び這い上がる物語が、
ここから始まるという構図を作り出すことができる。直前に知らされた四人には申し訳ないが、
これにより、かつての「路上から紅白へ」という成長の物語に匹敵する
「メンバー脱退の大打撃から立ち直る」という再生の物語が生まれる
山里さんはこのあたりをしっかり汲んでくれて援護射撃してくれた

報道各社周りも攻めの一手だ
メディアを通じて世間の人々に、ももクロの再生の物語が始まったことを高らかに知らせる
今回の有安卒業は、ひょっとしたら、紅白初出場並みのインパクトを世間に与えられたかもしれない

物語は人の心を強く打つ。現にモノノフはかつて無く燃えている。運営も総力戦で駆け回っている
そして何より、四人も久しぶりに出現した大きな壁に我武者羅に取組んでいるに違いない
(でも、夏菜子のメンタルは心配)

このように見てくると、kwkmさん達チームももクロは、
有安卒業という一歩間違えれば大打撃を与える一大事に対して、今のところ
リスクマネジメント、カウンターインフォメーションとして完璧な仕事をやっているとおもう