人気アニメ『ラブライブ!スーパースター!!』のコラボイベント用に描き下ろされたイラストをめぐり、衣装デザインの盗用疑惑が浮上してしまったようだ。

実在するメーカーの服とデザインがよく似ていたことから、中国のSNS『微博』(Weibo)を中心として、疑問の声が上がっている。

衣装デザインの酷似をめぐって議論に

注目を浴びているのは、8月30日~9月13日にかけて原宿アルタで開催中の期間限定ポップアップショップ『「ラブライブ!」POPUP SHOP 2023 SUMMER in 原宿アルタ』。そこでは「ラブライブ!スーパースター!!」の主要メンバー、『Liella!』の描き下ろしイラストを使用したグッズが展開されている。

この描き下ろしイラストでは、「Liella!」メンバーがロリータファッションに身を包んでいるのだが、その服装デザインが問題になった。

「微博」では、実在するブランドの服と酷似しているという指摘が相次ぐことに。ファンたちの検証によって、葉月恋や米女メイ、唐可可といったキャラクターの衣装に対して、モチーフとなった服の存在が指摘されている。

実際に画像を見比べてみると、リボンの形やドレスの色合い、デコルテ部分の構造など、よく似た部分は多い。

ただ、今のところ「ラブライブ!」公式はこの件に関して一切反応を示しておらず、ポップアップショップは予定通りに開催が始まっている。そのためファンの一部もざわついており、公式アカウントの引用ポストでは、《グッズ出すなら、疑惑について何かしらの説明をしてからじゃないの…?》《もし事実じゃないとしても、公式がきちんと声明を出すべきじゃないのかな》《ダンマLiellaって言われるのは嫌だぞ》といった意見が上がっていた。

実は扱いが微妙な「衣装デザインの盗用」問題
「ネット上で騒がれている服飾デザインの盗用ですが、実は法的には微妙な扱いとなっています。実在する服のデザインをイラストに利用した場合、問題となるのは元となった服の著作権。ですが、服のデザインに著作権が認められる条件はかなり限られているため、イラストで流用されたとしても著作権侵害と判断されにくいという事情があります。

もちろん法的に問題ないとしても、マナー的にはNGと考える人が多いため、これまで幾度も炎上沙汰になることはありました」(グッズ販売関係者)

2021年には、『アイドルマスター シャイニーカラーズ』(シャニマス)で衣装デザインの盗用問題が発生。コスチュームガチャで実装された水着衣装の「ファウンテンサマー」をめぐり、実在するブランドの水着とデザインが酷似しているという指摘が相次いだ。

これにモチーフ元のブランドが反応し、苦言を呈したこともあり、大きな騒動へと発展。「シャニマス」運営は謝罪とともに、該当衣装の差し替えを発表した。

同年には、CLAMP原作のアニメ『東京BABYLON 2021』でも盗用問題が発生。キャラクターの衣装デザインに関して、実在するファッションアイテムからの多数の盗用が発覚してしまった。

その後同作の製作委員会は、公式サイトで謝罪文を掲載した上、「現制作会社との信頼関係の欠如により制作続行は不可能と判断」として制作中止を発表。その上で、制作体制を一新して再出発することが明かされていた。

「ラブライブ!」公式は、今後どのような対応を見せるのだろうか。

https://myjitsu.jp/enta/archives/121112

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