花帆「痴漢ではないよ、あたし女だもん」サワサワ

花帆「ほらほら見て見て。あたしも蓮ノ空女子!」サワサワ

花帆「同じ1年生だよね? あたしの名前は日野下花帆、きょうからよろしくね!」サワサワ

さやか「自己紹介する痴漢──いえ、痴女なんて初めて会いました」

さやか「そもそもバスの中でお尻を触られたのも初めてなんですが」

花帆「え、うそー!? こんなにかわいいのに今まで触られたことないの!?」

さやか「はい、日野下さんが正真正銘、わたしに痴漢してきた第1号です」

花帆「花帆でいいよ」サワサワ

花帆「あたしが痴女第1号なんて、これってもう運命じゃん!」サワサワ

さやか「できれば一生あってほしくなかった縁ですね」

さやか「痴漢ってこんなに距離が近いものなんですね」

さやか「いや、物理的な話ではもちろん近いというのは知っていたんですけど……」