日曜桜坂劇場「ニョウ」[字][解][デ]黄色いしずくを流して生き残れ。衝撃の【ソリッド・シチュエー“ション”・スリラー】※R15+指定作品
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
――
――――
――――――
あなた「……んん」
あなた「あれ……ここは……?」カチャッ
あなた「えっ、なにこれ……首輪?」
あなた(真っ暗でなにも見えない……)
あなた「誰か! 誰かいませんか!?」
??「……うぅ」
あなた「っ!? だ、誰……?」
??「その声……あなたなの?」
あなた「え……歩夢ちゃん?」
歩夢「ここ、どこ……?」
あなた「わからない……外ではなさそうだけど……」
歩夢「だったら照明のスイッチがあるかも。探してみよう」
あなた「そうだね。スイッチ、スイッチ……」ピチャッ あなた「ん? 床に水が……」クンクン
あなた「うわっ!!」
歩夢「どうしたの!? 大丈夫!?」
あなた「これ、水じゃない……おしっこだ」
歩夢「おしっこ?」
あなた「う~……手を洗いたいけど、まずは明かりだよね。歩夢ちゃんは自由に動けるの?」
歩夢「ううん、足に鎖がつけられてるみたい……あなたは?」
あなた「私は首輪で繋がれてるよ……」
歩夢「それだけ? ほかになにか変なところはない?」
あなた「うん……歩夢ちゃんはなにかあるの?」
歩夢「う、ううん! なんにも……」
あなた「そっか」
歩夢「……動ける範囲になにかあればいいけど」
あなた「う~ん……こっちの壁にはなにもなさそう」
歩夢「……あっ、これかな?」カチッ
パッ! あなた「う、眩しい……」
歩夢「見て!」
あなた「ん? この大きなリボン……しずくちゃん!?」
歩夢「しずくちゃん! 起きて! ねぇ!!」
あなた「……歩夢ちゃん。これ、死んでるなんてこと、ないよね……?」
歩夢「まさか……しずくちゃん? ちょっとごめんね……」スッ
歩夢「嘘……息、してない……」
あなた「そんな……」
歩夢「いや……やだよ……誰か助けて! 誰か!! ここから出して!!!」
あなた「お、落ち着いて歩夢ちゃん!」
歩夢「だってしずくちゃんが! しずくちゃんがぁ!!」
あなた「今は私たちがここを脱出して、生きることを考えなきゃ!」
歩夢「だけどっ――」
あなた「ふたりで力を合わせれば、きっと大丈夫だから! ね?」
歩夢「……うん」
あなた「この鎖、なんとか外れないかな……」カチャカチャ あなた「ダメか……あれ? このペットボトルは……」スッ
バシャッ!
あなた「わっ!」
歩夢「なにかあった?」
あなた「水の入ったペットボトルがあったんだけど……触ったら破裂というか、溶けたというか……」
歩夢「えっ?」
あなた「歩夢ちゃんのほうはどう?」
歩夢「こっちにもペットボトルがあるけど……触らないほうがいいかな?」
あなた「今はそうしたほうがいいかも」
歩夢「だよね……それにしても、しずくちゃんはどうしてこんなところで……」
あなた「私たちみたいに、誰かに連れてこられた……とか?」
歩夢「……じゃあ私たちも、最後はこんなふうになっちゃうのかな」
あなた「そんなこと考えちゃダメだよ!」
歩夢「うん……ごめんね」
あなた「ほかに使えそうなものは……ん? しずくちゃんのおしっこの中になにか落ちてる……」
歩夢「なにかって?」
あなた「これ……ペットボトルの蓋だ」 歩夢「……それだけ?」
あなた「いや……リングがある」
歩夢「リング?」
あなた「ペットボトルの蓋の下についてるやつだよ」
歩夢「ああ……でもあれって簡単には外れないよね?」
あなた「うん。なんだかペットボトルの本体だけ消えてなくなったみたい……あっ!」
歩夢「なに?」
あなた「さっきのペットボトル、もしかしたら……」
歩夢「それ、どうするの?」
あなた「見てて……」スッ
歩夢「……あっ、ペットボトルが溶けてる!」
あなた「やっぱり……このペットボトル、おしっこで溶けるんだ」
あなた「さっきはしずくちゃんのおしっこがついた手で触ったからあんなふうに……」
歩夢「なら私はペットボトルを触っても平気かな?」
あなた「たぶん……」
歩夢「よし……」スッ 歩夢「うん、大丈夫みたい。あっ、なにか書いてある……」
歩夢「『飲め。この水は無害だ』……だって」
あなた「ほんとかな……」
歩夢「開けてみるね」キュルキュル
歩夢「うーん……変な匂いとかはしないけど……」
あなた「歩夢ちゃん、まさか飲むつもりじゃないよね……?」
歩夢「…………」
あなた「え……そうなの? やめようよ! 毒が入ってるかもしれないんだよ!?」
歩夢「……もし私たちを殺すつもりなら、とっくにそうしてるはず」
あなた「だけど――」
歩夢「このままただ待っていても、誰かが助けに来てくれるとは思えないよ」
あなた「……だったらまずは私が飲む。それでなにかあったら、歩夢ちゃんはその水を絶対に飲まないで」
歩夢「な、なに言ってるの?」
あなた「私は……歩夢ちゃんには生きていてほしいの」
歩夢「ダメだよそんなの!」
あなた「どうしてっ!」 歩夢「……ならこうしよう。私が一口水を飲んだら、あなたも一口だけこの水を飲んで?」
あなた「でもそれじゃ――」
歩夢「最期にあなたと一緒にいられるなら、私はどうなっても後悔しないから」
あなた「歩夢ちゃん……」
歩夢「それにまだ私たちが死んじゃうって決まったわけじゃないよ」
あなた「……わかった」
歩夢「じゃあ……飲むね」
あなた「うん……」
歩夢「…………」ゴクッ
歩夢「……はい、どうぞ」スッ
ゴロゴロ……
あなた「ふー……」
あなた「……っ!」ゴクッ
あなた「はぁ……飲んだよ」
歩夢「……今はなんともないね」 あなた「今は、ね……」
歩夢「なんともないし……なんにも起きないね」
あなた「えっ?」
歩夢「『飲め』って書いてあったから、なにか起こるんじゃないかと思ってたんだけど……」
あなた「たしかに……もしかして、全部飲み干せってことなのかな?」
歩夢「……じゃあ飲んでみよっか」
あなた「飲むの?」
歩夢「うん。でも一人で飲むにはちょっと多いから、あなたと交代で飲んでもいいかな?」
あなた「もちろん。実は私、喉渇いちゃってて……」
歩夢「あっ、私も!」
あなた「……おそろいだね」
歩夢「ふふっ、そうだね」
あなた「それじゃ今度は私から飲むよ」
ゴクッ……ゴクッ……
………………
…………
…… 歩夢「ぷはぁ……これで全部飲みきったね」
あなた「……なにが起きるんだろう」
歩夢「わからないけど……ひょっとしたら、またなにも起き――」
ピピーポピポピ! ピピーポピポピ!
あなた「ひっ!? な、なに!?」
ポポポペピーポパーペペー!
歩夢「あなたのほうから音が聴こえるみたい……」
ポポポペピー! ポポポペピー!
あなた「……ポケットの中だ」ゴソゴソ……
ペペペポパポ! ピパポパ!
あなた「これか……」カチッ
シーン……
歩夢「……水を飲んだから、鳴ったんだよね?」
あなた「たぶん……でも――」
歩夢「待って。私のポケットにもなにか……」ゴソゴソ 歩夢「ICレコーダー……?」
あなた「再生してみて!」
歩夢「うん……」カチッ
ICレコーダー〈おはよう歩夢。ここから出たいか? なら方法はひとつだ〉
ICレコーダー〈お前に取り付けた容器を尿で満たせば、鎖のロックが外れる〉
歩夢「…………」
ICレコーダー〈そこに倒れている女は友人を救おうとしたが、失敗して命を落としたのだ〉
ICレコーダー〈選択を誤ればお前にも同じ未来が待っている〉
ICレコーダー〈忘れるな。重要なのは尿を流すこと、ただそれだけ……〉
ICレコーダー〈ゲームスタートだ〉
あなた「……ねえ、容器ってなんのこと? 歩夢ちゃん、鎖以外になにをつけられてるの?」
歩夢「それは……」
あなた「見せて」
歩夢「ええっ!? は、恥ずかしいから嫌だよ……」
あなた「いいから!」
歩夢「……わかったよ。でもあんまり見ないでね?」
バサッ! あなた「……!」
歩夢「はいおしまい!」バッ
あなた「……私にはそんなのつけられてな――あれ?」
歩夢「どうしたの?」
あなた「なんでもないよ! なんでも……」
歩夢「嘘。あなたもなにかつけられてたんだね」
あなた「違うよ! 私にはなにも……」
歩夢「本当のことを言って」
あなた「本当に本当だってば!」
歩夢「……怒るよ?」
あなた「……ないの」
歩夢「聞こえない」
あなた「……つ……てな……の」
歩夢「もっとはっきり言ってよ」
あなた「だからっ……パンツ、履いてないの……」
歩夢「え……」 あなた「うぅ……」
歩夢「…………」
あなた「…………」
歩夢「……見せて?」
あなた「絶対嫌だよ!」
歩夢「冗談だってば……」
あなた「冗談なんて言ってる場合じゃないでしょ!?」
歩夢「ごめん……」
あなた「私はどうすればここを出られるの? 私にもなにか犯人からメッセージが――」
歩夢「大丈夫、あなたはここから出られるよ。私が絶対に助けてあげるから」
あなた「歩夢ちゃん……」
歩夢「もう少し待っていれば、私もあなたも自由だよ」
あなた「……そうだよね」
歩夢「だけどいったい誰がこんなことしたんだろう……」 あなた「ターゲットになったのが私と歩夢ちゃんとしずくちゃんってことは――」
あなた「スクールアイドル同好会を恨んでる人……とか?」
歩夢「うーん……私たち恨まれるようなことなんてしたかな?」
あなた「まあ心当たりはないけど……」
歩夢「それにしずくちゃんが救おうとした友達って誰なんだろう?」
あなた「……かすみちゃんだ」
歩夢「かすみちゃん? 今は風邪だって聞いてるけど……」
あなた「本当は私たちみたいにさらわれたんだよ」
あなた「それでしずくちゃんが今の歩夢ちゃんみたいにゲームに参加させられた……」
歩夢「助けるのに失敗したってことは、かすみちゃんももう……」
あなた「かもしれない……」
歩夢「ぐすっ……なんで私たちが……」
あなた「誰が犯人でなにが目的かはわからないけど、絶対にここから脱出しないと……」
………………
…………
…… あなた「……しずくちゃんはどうして死んだんだろう」
歩夢「えっ?」
あなた「目立った傷はないし、毒でも飲まされたのかな」
歩夢「どうだろ……」
あなた「なんだかただ眠ってるみたいで、遺体が目の前にあるのにまだ実感が湧かないよ」
歩夢「そうだね……」
あなた「かすみちゃんのことも気になるよね。できれば生きていてほしいけど……」
あなた「それにこの部屋ってなんなんだろう……どこかの地下室なのかな?」
あなた「うーん……せめてここに来る前のことを思い出せれば……」
歩夢「あの、ね……ちょっとあっちを向いてもらってもいい?」
あなた「どうしたの?」
歩夢「その……出そう、だから……」
あなた「出そうって……おしっこが?」
歩夢「…………」コクッ あなた「そっか。じゃあ待ってるね」
歩夢「耳も塞いでてね?」
あなた「うん」
歩夢「ふぅ……んっ」シャアァァ……
あなた「…………」
歩夢「…………」ジョロジョロ……
あなた(これで私たち、外に出られるんだよね)
歩夢「……もう、こっち向いていいよ」
あなた「…………」
歩夢「ねえ!」
あなた「ん……? 終わったの?」
歩夢「うん……」
あなた「鎖は? 外れてる?」
歩夢「えっと……あれ? 外れてない……どうして!?」
あなた「嘘でしょ!?」 歩夢「なんで外れないの!? ちゃんとしたのにっ!」カチャカチャ!
ICレコーダー『――容器を尿で満たせば、鎖のロックが外れる』
歩夢「……足りなかったんだ」
あなた「え……?」
歩夢「おしっこの量が、足りてないの……」
あなた「そんな……」
歩夢「あの水は、私ひとりで飲まないとダメだったんだよ……」
あなた「じゃあ私たちはもうここから出られないってこと……?」
歩夢「私のせいだ……私がもっと慎重だったら、こんなことには!」
あなた「歩夢ちゃんは悪くないよ! 私が喉渇いたとか言ったから!!」
歩夢「でも言い出したのは私だもん! 私が悪いのっ!!」
あなた「…………」
歩夢「ごめんね……本当にごめんなさい……」 あなた「……ねえ、歩夢ちゃん。さっき言ってくれたよね?」
あなた「最期に私と一緒にいられたら、どうなってもいいって」
歩夢「……うん」
あなた「私もね、歩夢ちゃんと同じ気持ちだよ」
歩夢「えっ?」
あなた「ここで死ぬことになっても、歩夢ちゃんと一緒ならそれでもいいって思ってる」
歩夢「本当に……?」
あなた「本当だよ。だって歩夢ちゃんは私の大切な幼馴染なんだから」
歩夢「……ありがとう」
あなた「あー、なんか諦めたら気が楽になった感じだよ」
歩夢「……もう少しだけあなたのそばに行けたら、手をつなげるのになぁ」
あなた「そうだね……きっと意地悪されてるんだよ、犯人に」
歩夢「誰が犯人かわからないままなのは、ちょっと心残りだよね」
あなた「うん……」モジッ 歩夢「ん……? 大丈夫? なんだか様子が……」
あなた「えっと……その……」
歩夢「もしかして具合が悪いの!? どうしよう――」
あなた「違うのっ……私も、おしっこしたくなっちゃって……」
歩夢「えっ……」
あなた「うぅ……このまま床にするしかないかな……」
歩夢「待って! 私たち、まだここから出られるかも」
あなた「嘘、どうやって!?」
歩夢「私が……あなたのおしっこを飲めば、容器をいっぱいにできると思う」
あなた「な、なに言ってるの? 飲むって……本気?」
歩夢「本気だよ。もうこうするしか方法はないの」
あなた「だけど……」
歩夢「この水が入ってたペットボトルに出してくれればいいから!」
あなた「ダメだよ! おしっこなんて汚いし、そもそもそれっておしっこで溶けちゃうでしょ!?」
歩夢「……だったら直接飲む。この距離ならギリギリ届くよね?」 あなた「む、無理無理無理! 私できないよ!」
歩夢「できるよ! ううん、やらないといけないの!」
あなた「…………」
歩夢「私ね、あなたと一緒なら死んでもいいって思ってるけど……」
歩夢「生きられる可能性が少しでもあるなら、私はあなたと生きる道を選びたい」
あなた「歩夢ちゃん……」
歩夢「だからお願い。あなたのおしっこを、私に飲ませて?」
あなた「……本当にいいの?」
歩夢「いいよ。あなたが出してくれたおしっこなら、私は飲めるから」
あなた「……わかった。じゃあ始めよっか」
歩夢「うん」
あなた「よいしょっと……こんな感じでいいかな?」
歩夢「…………」ゴクッ あなた「あ、あんまりジロジロ見ないで……」
歩夢「ご、ごめん……あーん」
あなた「……出すよ?」
歩夢「…………」コクッ
あなた(まさか歩夢ちゃんにおしっこを飲ませることになるなんて……)
あなた「……ぁ」ショワァァ……
歩夢「っ! んくっ、んぐ……」ゴクゴクッ
歩夢(ダメっ、こぼれちゃう!)
歩夢「んむっ」チュッ
あなた「ぁえっ!?」ビクッ
歩夢「んぅ……んく……」ゴクッゴクッ
あなた(うぅ……なんだかしずくちゃんに見られてるみたい……)
歩夢「んん……」ゴクン
あなた「あ、歩夢ちゃ……」チョロ…… 歩夢「ん、ぷはっ……全部出た?」
あなた「うん……」
歩夢「よかった……これで私たち、助かるはずだよ」
あなた「……本当に飲んじゃったの?」
歩夢「飲んだよ。ちゃんと、全部」
あなた「へ、変な味とかしなかったかな?」
歩夢「うーん……よくわかんないけど、美味しかった……のかも?」
あなた「……歩夢ちゃんの変態」
歩夢「ち、違うもん! 私たちにこんなことさせる犯人のほうが変態だよ!」
あなた「まあそれもそっか」
歩夢「私、絶対に許せないよ……」
あなた「そうだね。ここを出て犯人を見つけたら同じ目に合わせてやらなくちゃ」
………………
…………
…… 歩夢「ねえ、幼稚園のときのこと……覚えてる?」
あなた「ん? どのこと?」
歩夢「あなた、ジャングルジムでおもらししちゃったでしょ?」
あなた「ええっ? そんなことあったっけ?」
歩夢「あったよ。あなたってば大泣きして……」
あなた「う~ん……全然覚えてないや」
歩夢「あんまり泣き止まないから私も慌てちゃってね」
あなた「それでどうしたの?」
歩夢「あなたの手を握って、私もそこでおもらししたの」
あなた「そうなんだ……」
歩夢「『私たち、おそろいだね』って言ったら、やっとあなたが笑ってくれて……」
あなた「なんで急にそんな話を?」
歩夢「さっきあなたのおしっこを飲んだときの匂いで思い出したから」
あなた「あぅ……恥ずかしいよ……」 歩夢「ふふっ、ごめんね。でもそれも私の大切な思い出なんだもん」
あなた「もうっ! そんなことより歩夢ちゃんのおしっこはどうなの?」
歩夢「おしっこは……そろそろ出そう、かも」
あなた「ほんと!? じゃあ早く出して!」
歩夢「せ、急かさないでよ……ちゃんとするから」
あなた「だって私たちこれで本当に助かるんだもん!」
歩夢「じゃあまたむこう向いててくれる?」
あなた「えー? 私がするとこは見たのに?」
歩夢「あれは仕方ないもん! 飲まなくちゃいけなかったんだから……」
あなた「今更恥ずかしがらなくていいじゃん。幼稚園のときはおもらし見せてくれたんでしょ?」
歩夢「うぅ……いじわる……」
あなた「ほらほら早く!」
歩夢「……バカ」シャー…… あなた「わぁ……音すご……」
歩夢「変なこと言わないで!」ジョロッ!
あなた「ごめんごめん」
歩夢「もう……」ジョロッチョロッ……
カチャンッ
あなた「今の音……」
歩夢「鎖が外れてる! やったぁ!」
あなた「よかった……私たちやっと助かるんだ」
歩夢「あなたのほうは外れないのかな?」
あなた「うん……そうみたい」
歩夢「でも大丈夫だよ。私が外に出て助けを呼んでくるから」
あなた「……待ってるからね」
歩夢「心配しないで。私は絶対にあなたを見捨てたりしないよ」
あなた「歩夢ちゃん……」 歩夢「じゃあ……行ってくるね」
ガチャン……
あなた「…………」
あなた(歩夢ちゃん、いつ戻ってくるかな?)
あなた(きっとすぐに来てくれるとは思うけど……)
あなた(やっぱりひとりだとちょっと心細いなぁ)
あなた「はぁ……」
ドンッ!
歩夢『いやあっ!!』
あなた「え……歩夢ちゃん……?」
あなた「歩夢ちゃん! 歩夢ちゃんっ!」
シーン……
あなた「そんな……歩夢ちゃん!! このっ、外れろ!」ガチャガチャ! あなた「やだ……嫌だよ……返事をしてよ、歩夢ちゃん……」
あなた「ぐすっ……ううっ……」
あなた「なんとか……なんとかしなくちゃ……」
あなた(なにか使えそうなものは……そうだ!)
あなた「……ごめんね、しずくちゃん」
あなた(ゲームに参加させられたなら、しずくちゃんもなにか持ってるかもしれない……!)ゴソゴソ
あなた「あっ!」スッ
あなた「これは……」カチッ
ICレコーダー〈おはようかすみさん。ゲームをしよう?〉
あなた「え……しずくちゃんの声……?」
あなた(なに? どういうこと? わけがわから――)
しずく「ふふっ……」 あなた「へ……?」
しずく「やっとふたりきりになれましたね、先輩」ムクッ
あなた「うそ……なんで――」
しずく「首輪の鎖は歩夢さんのおしっこで溶けるんです」
しずく「でも……歩夢さんは先輩を見捨てて逃げ出してしまいました」
あなた「違う! 歩夢ちゃんは私を助けるためにっ!」
しずく「選択を誤った以上、歩夢さんはもうゲームオーバーです」
あなた「あ……あぁ……」
しずく「次はあなたのゲームですよ、先輩」
あなた「…………」
しずく「始めましょう、私たちの舞台を――」
パタン
この物語はフィクションです♡
来週のこの時間は前田佳織里主演「ワイルド・スピリッツ/カンゾーブレイク」をお送りします。 お粗末さまでした。
【前回の日曜桜坂劇場】
日曜桜坂劇場「トモリ倶楽部」[字]『幼馴染はもう古い!?最高の女子高生カップル決定戦』先輩・後輩・同級生、最もときめく組み合わせは?
https://fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1679223601/ 元ネタ見たことないやつにはひどいネタバレw
昔グリードとかエイリアン2とか放送してたな これがネタバレになるような作品が存在するのか(困惑) 確かにどこかの洋画ネタバレスレで聞いた展開の気がする 元ネタ気になる…
今回も面白かったです、ありがとう >>30
それら書いてた人とは別人じゃね?
短くまとまってて面白かったよ乙 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています