璃奈「歩夢さん…嫌い…」ポロポロ
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ハーバリウムは容器が壊れてオイルと花がこぼれてしまっている
ケーキはぐしゃぐしゃに破壊されクリームとスポンジ、いちごが辺り一体に散乱している
花束は飛び散ったケーキの破片とハーバリウムのオイルがこびりついてもう贈れるような状態ではなかった
私が用意した歩夢さんへのプレゼントは一瞬で全て台無しになった
璃奈「っ…..」 頭が真っ白になった、いやもうどうなっているのかすら分からなかった
歩夢さんの喜んでいる姿などもう想像することはできない
散乱したプレゼントを見て、走馬灯のように今までの記憶が蘇る
プレゼントの制作過程や、お花屋さんの店員さん、彼方さんの顔が浮かぶ
そして、歩夢さんの顔も….. もうどうしたらいいのか分からなかった
これを絶望と言うのだろうか
璃奈「……」ポロポロ
気づいた時には涙が溢れていた これは何の涙なのだろう
せっかく作ったプレゼントが台無しになったからなのか?
協力してくれた二人に対しての申し訳なさからなのか?
歩夢さんへの涙なのか?
それとも全ての思いを含めた涙なのか?
もう何かも分からなくなっていた、現実なのか悪夢なのかすら
ただ、一つ分かる現実は、今までの過程が全て無になったということだ 絶望への叩き落とし方があまりにも不条理かつ無慈悲すぎて誰もレスしないの笑う いや笑えない 彼方(歩夢ちゃんにプレゼント喜んでもらえてよかった〜)
璃奈「次は、私の番!璃奈ちゃんボード[よし!]」
彼方(おっ次は璃奈ちゃんだ。璃奈ちゃん、ケーキも頑張ってたけど、さらにハーバリウムと花束も用意してるんだもんね。歩夢ちゃんもきっと大喜びだよ)
璃奈「歩夢さん、誕生日おめでとう!!璃奈ちゃんボード[ハッピー!]」
璃奈「私からはお花のプレゼントだよ」
歩夢「わぁ!ありがとう、璃奈ちゃん、綺麗なお花〜」
彼方(え?ケーキは?ハーバリウムは?花束は?) 璃奈「歩夢さん、いつもありがとう!璃奈ちゃんボード[感謝!]」
歩夢「うん!こちらこそありがとう」
璃奈「よかった!喜んでもらえて!璃奈ちゃんボード[ほっ…]」
彼方「……」
彼方(よくないよ….せっかく用意したプレゼントは?)
彼方(璃奈ちゃんがあんなに歩夢ちゃんの為に心を込めて頑張ったのに…..)
彼方(しかも、ずっとボードをつけたまま話してる…絶対何かあったよね….)
璃奈「…..」 璃奈「どう….しよう…..」ポロポロ
歩夢さんへのプレゼントは全て台無しになった
もう、ダメだ
帰りたい….. でも、ここで帰ったら、またあのライブの時と一緒だ…..
私だけ来てないとなると….絶対みんな心配する….
そうなると…..もう誕生日パーティーどころじゃなくなるよね
せっかくの歩夢さんの誕生日なのに.....
私のせいで歩夢さんの誕生日を台無しにするのだけは嫌…. 行かなきゃ…..行こう….
プレゼントは…..ケーキとハーバリウムはもうグシャグシャだから片付けないと….
花束は….ほとんどダメだけど…何本かはまだ大丈夫みたい
よし…..これなら…..まだ…..いける…..
ーーー
ーー
ー 私は散乱したプレゼントを片付けて、無事だった花束の花を数本持ってパーティーにでた
彼方さんと店員さんには後で事情を話して謝ろう
ボードは…..してないと…..できない……耐えられない…..
そして…時間は過ぎていき….パーティーは終わった….. かすみんを曇らせるのは興奮するけどりなりーはまじで辛い 日も落ちてもうすっかり夜になっていた
みんなで片付けを終えて、それぞれ帰ろうとすると
彼方「璃奈ちゃん、ちょっといい?」
璃奈「あっ….彼方さん…..」 やっぱり彼方さんから話しかけてくれた
そうだよね…..彼方さんは事情を知ってるもん
何より、ケーキ作りに協力してくれて感謝しかない
けど….彼方さんと……話そうとすると…..もう……
璃奈「ごめん!彼方さん….!」タタタタタタタタッ
彼方「あっ!璃奈ちゃん!」 私は一目散に逃げ出した
彼方さんには1番に謝らないといけないのに…..
何やってるんだろう…..最低だ…..
璃奈「はぁ…..はぁ…..」 歩夢「ねぇ、夜に音楽室まで来ちゃって大丈夫なの?」
侑「いいでしょ、今日くらい」
侑「いや、今日だからこそ。かな」
侑さんと…..歩夢さん…..?
ここは音楽室?
私は物陰に隠れながら二人の様子を伺っていた 歩夢「今日だからこそ?」
侑「うん、歩夢の誕生日だからこそだよ」
歩夢「えぇ///もぅなに?」
侑「ふふっ」 侑「改めて、歩夢、誕生日おめでとう」
侑「私が、スクールアイドルにハマることができたのも、同好会のみんなと出会えたのも、音楽を始めることができたのも、今とっても楽しい日々を送れているのも全部、あの時歩夢がスクールアイドルをやりたいって言ってくれたおかげだよ」
歩夢「侑ちゃん…..」
侑「ずっと一緒に歩夢と過ごしてきたけど、あの時は私の人生の中でも1番の時間なの」
侑「歩夢があの時言ってくれたから、今の私がいる。歩夢が一緒にいてくれる、私は頑張れる」
侑「だから今日歩夢に、今の私にできる最高のプレゼントを贈るね」
そういうと侑さんはピアノの方に向かい…座った…. 侑「ふぅ…..」
侑「飛び立てる Dreaming Sky 一人じゃないから」
侑「どこまでも 行ける気がするよ 空の向こう」
侑「強く 願う 今 高く 高く ほら」 これは!歩夢さんの曲!
ピアノも上手だけど…..何より….
侑さんの歌声….綺麗…..
ピアノの旋律も歌声も心が込められていて、素敵…..
これが侑さんが贈る、歩夢さんへの最高のプレゼント….
凄いな….こんなプレゼント貰ったら…….歩夢さん感動するよ……
本当なら…私だって…..歩夢さんに……プレゼントを......贈る......はず………だった……のに……. 侑さんの演奏が終わった…..
歩夢「侑ちゃん!」ギュッ
侑「わぁ!歩夢!?」
歩夢「侑ちゃん、ありがとう….嬉しいよ….」ポロッ
侑「よかった。歩夢に喜んでもらえて」
歩夢「1番嬉しいよ!侑ちゃん!」
侑「最近歩夢と一緒にいる時間が少ないから、独り占めしちゃった」
歩夢「うっ….ううっ….」
侑「でもね、これだけは変わらない。歩夢と一緒でも一緒じゃなくても、歩夢のことが1番大切なのは私だよ」
歩夢「侑ちゃん!」ギュゥ 凄いな侑さん….やっぱり歩夢さんのことを1番思ってる…….
侑さんと比べたら....私なんか….
もう耐えられない…..帰ろう….
璃奈「…..」グスッ
璃奈「…..」タタタタタタタタタタッ
でも一つだけ誇れる…..
歩夢さんの前で涙を流さなかった…..
私…..偉い….. あゆりなしうまいがりな虐しうまいになってしまった… @cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リ……
@cメ*´•̥ _ •̥ リ 翌日から私は学校を休んだ…
彼方さんにはLINEで逃げてしまったこと、ケーキを台無しにしてしまったことを謝った
本来なら直接謝るべきなのに、また失礼なことをしてしまった….. 友達も同好会のみんなも心配の連絡をしてくれる….
周りはみんな優しくて….いい人ばかりなのに….
もう….自分が嫌になる…. この絶望感と脱力感は何なんだろう?
元はと言えば自分の過失なのに…
多くの人に迷惑と心配をかけて….私は何がしたいんだろう…..?
ははっ…考えても分からないや…. このまま家にいてもつまらないので、気晴らしに外に出てみることにした
ー
ーー
ー
私の心と裏腹に、街はいつも通り
特にいつもと変わらない、見慣れた風景
私の憂鬱さなんて、ちっぽけなものに過ぎないのかな 「璃奈ちゃん!!」
璃奈「っ…..!!」
暗いことを考えながら街を歩いていると、聞き慣れた声が私の動きを止めた 歩夢さんだ
歩夢さんの声だ
おそらく私のことを心配してくれて….家まで来てくれていたのだろう…. 歩夢「璃奈ちゃん…..大丈夫…?」
歩夢「学校も数日来てないよね?」
歩夢さんが優しく声をかけてきてくれた…..
やっぱり心配してくれていたんだ…. 璃奈「心配かけて….ごめんなさい….」
歩夢「ううん…でも元気そうでよかったよ」
璃奈「…..」 やっぱり優しいよ….歩夢さんは….
わざわざ来てくれるなんて….
それに比べて私は…..
璃奈「こんな私なんかのために….」
歩夢「璃奈ちゃん…..」 璃奈「また…こうやって….迷惑や心配をかけて….」
璃奈「自分勝手で不注意で最低なことをして….」
璃奈「もう私なんて….嫌い….」
歩夢「そんなことないよ」 歩夢「私は璃奈ちゃんのことがすきだよ」
歩夢「璃奈ちゃんともっと一緒にいたいし、璃奈ちゃんと一緒にいると幸せ」
歩夢「気持ちが落ち着いたらまた一緒に遊びに行こうよ」
璃奈「歩夢さん…..」 こんなにも親切にしてくれる….ずるいよ….歩夢さん….
しかも、歩夢さんが私をすきって言ってくれたことは嬉しい
ほんとに歩夢さんは素敵な人、やっぱりすき
けど….私は…..
璃奈「歩夢さん…..」
璃奈「私は…..私は…..」 私もすき….
歩夢さんがすき….
歩夢さんの優しいところがすき
歩夢さんと一緒にいると心が落ち着く 歩夢さんと一緒にいると幸せ
もっと歩夢さんと話したいし、もっと遊びたい
もっと歩夢さんのことを知りたいし、もっと繋がりたい
もっと一緒にいたい でも私と一緒じゃだめなの
歩夢さんはこんな私と一緒にいちゃだめ
歩夢さんは侑さんと一緒にいるべきなの
侑さんは歩夢さんのことを1番理解していて、1番歩夢さんへの思いも強い
私に歩夢さんと一緒にいる資格はない けど….きっと歩夢さんは優しいから私のことも気にかけてくれるし、一緒にいようとしてくれるよね…..
今だって歩夢さんが私のことを思って言ってくれたよね
歩夢さんのそういうところがとってもいいところだし、私もすき だから…..だから…..
私は…..
璃奈「歩夢さん…嫌い…」ポロポロ
歩夢「えっ…….」 もうここで全部終わらせないと….
歩夢さんは…私なんかが一緒にいていい人じゃないの
歩夢さんは素敵なところがいっぱいあるから、色々な人を笑顔に、幸せにして欲しい
私と一緒にいるのは、もったいないよ…. 歩夢「璃奈…..ちゃん…..」
歩夢さんの絶望した顔….
こうなることは十分に分かっていたつもりだった
けど…..実際に直面すると….
優しく手を差し伸べてくれた歩夢さんを完全に拒絶し傷つけたという事実とその罪悪感が一気に襲ってきて….
ああ….
ああああ…..
ああああああ!!!! 璃奈「ごめんなさい….ごめんなさい…..!!」ポロポロ
璃奈「…..」タタタタタタタッ
歩夢「待って….璃奈ちゃん…..!」
璃奈「うっ…..」ポロポロ 私は、歩夢さんにまた最低なことをした…..
優しく手を差し伸べてくれる歩夢さんに対して….
自分の都合で”嫌い”という言葉を吐き捨てて….挙句、また逃げ出した….
泣く権利なんかないのに….
もう嫌だ….自分が嫌い……
ごめんなさい…..歩夢さん…..
ごめんなさい…..
ごめんなさい….. 誕生日じゃなくたってケーキとお花送ってもいいんだよりなりー⋯⋯😭
歩夢ちゃんも喜んでくれるよ⋯⋯😭 璃奈ちゃんに嫌いって言われてしまった時は驚きと絶望で何も言葉がでなかった….
けど….璃奈ちゃんが泣きながら言った”ごめんなさい”を聞いたら….違和感を思い出した….
けど、その理由はなんだろう….
そう考えていると…. 彼方「あれ?歩夢ちゃん?」
振り返ると彼方さんがいた….おそらく彼方さんも璃奈ちゃんに会いに来たのだろう
歩夢「もしかして…彼方さんも璃奈ちゃんが心配で?」
彼方「うん…私は同好会の代表としてきたんだ」 彼方「というか….歩夢ちゃん、学校が終わったらすぐに璃奈ちゃんの家に行ってたよね?」
歩夢「えっ…..? あっ!同好会のこと忘れてた!」
彼方「まぁ…それだけ璃奈ちゃんのことが心配だったんだね….」 最初は心配だから同好会みんなで行こうって話になってたけど....
事情を知っている私からすると、みんなで押しかけるのは今の璃奈ちゃんにとってよくないと思ったので
なんとか理由を付けて私が代表して璃奈ちゃんに会いに行ったのだが….
歩夢ちゃんが来てるとは…. 彼方「それで、璃奈ちゃんと会った?」
歩夢「はい…..」
彼方(歯切れの悪い返事….何かあったね….これは….) 歩夢「それで….彼方さん….ちょっと話をしてもいいですか?」
彼方「うん…いいよ。じゃあ移動しようか」
ーーー
ーー
ー 彼方「そっか….璃奈ちゃんがそんなことを….」
彼方「…..」
彼方(おそらく璃奈ちゃんは、歩夢ちゃんが本気で嫌いなんじゃなくて….あの事でかなり心が追い込まれているのだろう…..)
歩夢「はい….きっと….私のせいなんです…..」
彼方「どうしてそう思うの?」 歩夢「誕生日パーティーの時から少し様子が変だなって思ったんです…」
歩夢「ボードをずっと付けているなっていうのは、見てて分かったんですけど….」
歩夢「何か無理をしているような…空元気に振る舞っているような気がして….」
歩夢「その時はそこまで深く考えていなかったんですが…翌日から璃奈ちゃんが休んでいることと璃奈ちゃんと会ってみて、私のせいだと思いました」
彼方「…..」 彼方(鋭いな…歩夢ちゃん….璃奈ちゃんのことをよく見てる)
彼方(けど、歩夢ちゃんのせいじゃないの….)
彼方(しかも、その振る舞いは璃奈ちゃんが歩夢ちゃんの為にしたことなんだ…)
彼方(あの事があっても璃奈ちゃんは歩夢ちゃんの誕生日を自分のせいで台無しにしたくないと….) 歩夢「彼方さんは、その理由を知っていますよね?」
彼方「え!?ど、どうして?」
歩夢「彼方さん、パーティーの時もずっと璃奈ちゃんのことを心配そうに見てましたから」
彼方「….うん…..まぁ….」
歩夢「それで….その理由を教えください」
彼方「…..」 彼方(言っていいのだろうか…..)
彼方(璃奈ちゃんは誕生日パーティーの時も、歩夢ちゃんと会った時もあのことを言わなかった….)
彼方(もし、ここで私があのことを言ってしまったら…璃奈ちゃんが歩夢ちゃんを思ってした行動が無駄になってしまう….)
彼方(それに….歩夢ちゃんもあのことを知ったら…..と、考えると….) 彼方「ごめんね….言えない….」
歩夢「どうしてでもですか?」
彼方「うん…..」
歩夢「…..」 歩夢「そこまで…. 私は璃奈ちゃんに嫌われるようなことをしてしまったんですか?」
彼方「いや…..ちがうよ…..歩夢ちゃんのせいじゃないよ」
歩夢「だって!それ以外ないじゃないですか!私の誕生日から璃奈ちゃんの様子が変わっていて….翌日からお休みなんて….」
歩夢「しかもあの精神的に追い込まれたような….璃奈ちゃんの姿…..」ポロポロ
歩夢「もう全部….私のせいなのに…..その原因が分からないんです….」ポロポロ 彼方「…..」
彼方(ごめんね….璃奈ちゃん…..勝手に話をしちゃって….)
彼方「分かった…..歩夢ちゃん….理由を話すよ…..」
歩夢「っ….」 彼方「まずはじめに言うと…璃奈ちゃんが歩夢ちゃんに用意したプレゼントはあのお
花じゃないの」
歩夢「え…..?」
彼方「璃奈ちゃんはね、歩夢ちゃんに大喜びしてもらいたくて、素敵なプレゼントを用意していたんだ」
彼方「私はその過程で璃奈ちゃんのプレゼントを少し手伝ったからこの事情を知ってるの」 彼方「そのプレゼントはとっても素敵だった。璃奈ちゃんも一生懸命に心を込めて作ってたし、歩夢ちゃんもきっと大喜びすると確信した」
彼方「しかも、私が手伝ったプレゼント以外にも複数プレゼントを用意しているって聞いたよ」
彼方「写真で見せてもらったけど….全部最高のプレゼントだった…」
彼方「けど…..誕生日当日…..璃奈ちゃんが……プレゼントを運ぼうとしてる時に….転んでしまって…..プレゼントは全部…..壊れてしまったの….」
歩夢「っ……!」 彼方「それでも璃奈ちゃんは自分が休んで歩夢ちゃんの誕生日パーティーを台無しにしたくないから、プレゼントを急務で用意して参加したの」
彼方「その時は私も意味が分からなかったよ。せっかく用意したプレゼントじゃなくて別のプレゼントを渡しているんだから」
彼方「そしてパーティーの翌日に連絡をもらって初めてその真実を知ったんだ….」
彼方(自分は心を込めて用意したプレゼントを相手に渡せないのに、周りはそれぞれのプレゼントを渡している…..)
彼方(こんなの…..私は耐えれない….)
彼方「私が知っているのはここまで…」 歩夢「…..」ポロポロ
歩夢「璃奈ちゃんは….私の為に無理をして….パーティーに出ていた….」
歩夢「それを知らずに私は….璃奈ちゃんに…..自分の思ったことをただぶつけて….」
歩夢「私…..なんてひどいことを….」 歩夢もりなりーのこと大好きじゃん…
ゆえに辛い辛すぎる 歩夢「私のせいで璃奈ちゃんをあんなに悲しませて….」
彼方「歩夢ちゃん…」
彼方「歩夢ちゃんのせいじゃないよ….あれは事故だったんだよ….誰も悪くないの」
歩夢「だって私は….!璃奈ちゃんの気持ちを汲まずに無責任な事を言ってしまった!」
歩夢「そりゃ嫌われるのは当たり前だよ….」 歩夢「ごめん…..璃奈ちゃん……」
彼方「…..」
彼方「歩夢ちゃん….」ギュッ
彼方「璃奈ちゃんはね、歩夢ちゃんのことが好きだよ」 彼方「歩夢ちゃんも璃奈ちゃんが好きなのは知ってる」
彼方「それは二人を見ていても、二人から話を聞いててもわかるもん」
彼方「どっちもお互いに相手に対する思いやりがあるし、二人でいる時もとっても仲が良いよね」
歩夢「ううっ….」 彼方「それに、まだ璃奈ちゃんが本当に歩夢ちゃんのことを嫌いになったとは限らないよ」
歩夢「えっ?」
彼方「ねぇ….璃奈ちゃんが嫌いって言った時、どんな感じだった?特に変わったところはなかった?」
歩夢「変わったところ…..」
歩夢「!!」 歩夢「走って行ってしまう時に、ごめんなさいと涙を流しながら言っていたところです…」
歩夢「最初はそれを聞いた時に少し違和感を感じました…」
彼方「そっか。それなら璃奈ちゃんは歩夢ちゃんのことは嫌いじゃないと思うよ」
歩夢「どうしてそう思うんですか?」
彼方「璃奈ちゃんが本当に歩夢ちゃんのことが嫌いなら、涙を流してまでごめんなさいとは言わないと思う」
彼方「もしかしたら璃奈ちゃんなりに何か考えがあったのかもしれないし、けどそれは本人に聞いてみないと真意はわからない」 歩夢「確かに….」
彼方「だから、歩夢ちゃんもあまり自分を責めないでね」
歩夢「彼方さん…..」
歩夢「ありがとうございます。なんだか心がスッキリしました」
彼方「よかったよ〜、歩夢ちゃんが元気になって」 彼方「けど、歩夢ちゃんは今日は同好会をお休みしてゆっくりしよう」
歩夢「えぇ!?な、なんでですか!?」
彼方「歩夢ちゃんも相当追い込まれてたから、少し休まなきゃ」
彼方「それに、璃奈ちゃんに本心を聞きたい気持ちは分かるけど、璃奈ちゃんの気持ちの整理ができてから話ても遅くはないよ」
歩夢「うっ….」 彼方「同好会には私から連絡しておくから」
彼方「大丈夫だよ、璃奈ちゃんはきっと歩夢ちゃんのことが好きだから、また一緒にいられるよ」
歩夢「分かりました…..」
歩夢「…..」 彼方「…..」
彼方「璃奈ちゃんをとったりしないから安心して」
歩夢「!?」
歩夢「なっ!何言ってるんですか///」
彼方「あははっ」 彼方「じゃあ、私は璃奈ちゃんの家に行ってくるよ。
彼方「歩夢ちゃんも心配しなくて大丈夫。璃奈ちゃんはきっと元気になるから」
歩夢「彼方さん….」
歩夢「彼方さん、話を聞いてくれてありがとうございました」
彼方「いいえ〜」
歩夢ちゃんと別れた私は、今度は璃奈ちゃんと話すために璃奈ちゃんの家まで向かった ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています