璃奈「放課後付き合ってほしい」ミア「?」
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ミア「あれは、昼休みのこと」
ミア「"付き合ってほしい"はまだ知らない日本語だから、愛に教えてもらったんだ」
ミア「そしたらさ」
ミア「日本では付き合うといえば、結婚の前段階を指すらしい」
ミア「つまり、璃奈はボクと結婚したがってるってワケ」
ミア「……ふふんっ」ドヤッ ミア「まあ当然だよね。何しろボクと璃奈には共通点が沢山あるんだから」
ミア「結婚したら名字も共通だね」
ミア「リナ・テイラー、天王寺ミア……どっちも捨てがたいな」
ミア「でも。放課後が指定されたのは何故だ?」
ミア「昼休みからすぐ付き合い出したって良いのに」 ミア「……ひょっとして、日本人は付き合う前に何か準備が必要なのか?」
ミア「準備……、準備……」
〜
璃奈『ミアちゃん、きて?』
〜
ミア「っ!」カァ
ミア「そういうこともあるかもね」
ミア「……寮のシャワー、空いてるかな?」 ※※※
放課後
璃奈「おまたせ」
ミア「や、やあ」ソワソワ
璃奈「着替えてきたの?」
ミア「まあね」
ミア(あれ? 璃奈は制服のままなのか……) ミア「ど、どうかな……?」
璃奈「可愛い。ミアちゃんの私服って、なんだか新鮮」
ミア「かわっ?!」
ミア(間違いない! 璃奈は今日、ボクを堕としにきている……っ!) 璃奈「? どうしたの」
ミア「何でもないさ! それよりその……。付き合ってほしいって、そういうことだよね?」
璃奈「もしかしてミアちゃん、愛さんに聞いちゃったの?」
ミア「う、うん」 ミア「ついにこの日が来たかと思ったね。午後の授業は全く集中できなかったよ」
璃奈「そんなに楽しみにしてくれてたんだ。嬉しい」
ミア「もちろんさ! 璃奈、ボクも好きだ!」
璃奈「そうなの? てっきりミアちゃんはまだ食べたこと無いと思ってたのに」
ミア「???」 ミア「おいおい璃奈。食べるってどういう」
璃奈「あれ」ユビサシー
ミア「たい、やき……?」
ミア「なんだいあれは?」
璃奈「好きなんじゃないの?」 ミア「璃奈のことは好きだけど、たいやきは初めて聞いた日本語だね」
璃奈「?」
璃奈「……良かった。まだ食べたこと無かったんだ」
璃奈(やっぱり、海外だと友達への気持ちもはっきり言うんだ。私も顔に出せない分、言葉で皆に気持ちを伝えなきゃ)フンスッ 璃奈「ミアちゃん」
ミア「ん?」
璃奈「すき」
ミア「Oh(放心)」
璃奈(これでまたミアちゃんと仲良くなれた気がする)ゴキゲン ※※※
璃奈「ミアちゃんはどの味にする?」
ミア「璃奈と同じのがいい」
璃奈「じゃあカスタードクリームにしよう」
璃奈「カスタード2つお願いします」チャリン
「あいよっ」 ミア「あ、お金」
璃奈「私が払う」
ミア「いやいやここはボクが」
璃奈「私、ミアちゃんよりお姉ちゃんなんだよ」
ミア「sister? ボクと璃奈が?(聞いてない)」
ミア「……marvelous」トロン 璃奈「はい、ミアちゃんの分」スッ
ミア「Thanks」
ミア「……」ジーッ
ミア(なるほど、両手で持って食べるのが作法なのか。ボクもそうさせてもらおう) ミア「いただくよ」パクッ
璃奈「ミアちゃん、頭から食べる派なんだね」
ミア「特に考えていなかったな。璃奈はどこから食べるんだい?」
璃奈「私はしっぽから食べる」
ミア「!」ガタッ ミア「Hey master! もう一個ちょうだい! ボクもしっぽから食べる!」
璃奈「ミアちゃん落ち着いて」
璃奈「私も今日は頭から食べる」パクッ
ミア「璃奈ぁ」キュン 璃奈「今度はあんこも食べようね」
ミア「今度!」
ミア「またこんな素敵な時間を過ごせるのかい!」
璃奈「うん。ミアさんが良いなら、今度からも放課後色んなところに行こう」
ミア「Of course!」
完 ☆★☆
愛「かー! なに、あの可愛さは!」
ランジュ「ねえ愛! 私たちもたいやき食べましょうよ!」
ランジュ「どうしてこんな風に隠れている必要があるのかしら!」
愛「2人の邪魔しちゃ悪いよ。それに……」
愛「今日は、愛さんとのデートでしょ?」
ランジュ「ラ……!」ドキッ ランジュ「しょ、しょうがないわね! でも、ランジュは普通のエスコートじゃ満足しないんだから!」
愛「分かってますよ、お姫さま」ウインクパチン
ランジュ「……ふーん?」 ※※※
ランジュ「それで、連れてきたのがハンバーガーショップ? 良い度胸ね」
愛「まあまあ。愛さんは楽しいの天才だから」
愛「いつでもどんなところでも、アタシと一緒にいれば楽しいって証明したげる」ニコッ
ランジュ「随分と強気じゃない」
ランジュ「良いわ。お手並み拝見といきましょう!」 〜5分後〜
ランジュ「好食〜!」
愛「ご満足いただけましたか?」
ランジュ「ええ! このアップルパイ、とっても美味しいわ! 三角形なのが持ちやすくて良いわね!」
愛「でしょでしょ?」
愛(チョロい……) ランジュ「ん?」ズイッ
愛「な、なに!? 顔近いって」
ランジュ「ふふふっ」ヒョイパク
愛「?!」
ランジュ「ほっぺたにカケラがくっついてただけよ」 ランジュ「こんなに美味しいんだもの。ちゃんと口の中にしまっておかないと、ランジュがぜーんぶもらっちゃうから!」
ランジュ「……ま、口の中でもとっちゃうかもしれないけど?」シタナメズリー
愛「え……?」ドキドキ
愛(そして愛さんもチョロい……) ☆★☆
彼方「すやぴ……」
しずく「……」ソワソワ
彼方「ん……?」ウスメ
しずく「……」チラッチラッ
彼方(しずくちゃん、どうしたんだろ?) しずく「……」スクッ
しずく「……」ウロウロ
彼方(……あぁ)
彼方「……へっくち」
しずく「!」 しずく「風邪ひいちゃいますよ?」モウフカケー
しずく「まったく。しょうがないですね、彼方さんは……」ニコニコ
彼方(やっぱりね〜) 彼方「うう〜ん」ゴロゴロ
しずく「ああ、寝返りで髪がくしゃくしゃに……」
しずく「でも大丈夫! 今日は良い櫛を持ってきてるんです!」スッ
彼方「すや……」
しずく「うふふ」カミトキー
しずく「彼方さんは私がいないとダメなんですよね」ニコニコ 彼方(可愛いなあ。気持ち良いし、しばらくこのまま寝てるフリを……)
パキッ
しずく「ん?」
彼方「あ」
しずく「!」 しずく「彼方さん、起きてたんですか?」
彼方「……今起きたよ?」
しずく「へ、へえ……。ところで、今の音は?」
彼方「えへへ。後で食べようと思ってたんだけどね、すっかり忘れてたよー」ゴソゴソ
しずく「板チョコ?」 彼方「うんー。最近ハマってるんだ〜」
しずく「そうなんですか。でも……」
彼方「細かく割れちゃってるね〜」
しずく「お皿持ってきますね」
彼方「おねがい」 ※※※
彼方「ばらばらだねー」ヒョイッ
しずく「ばらばらですね」ヒョイッ
彼方「でも――」
ニギッ
彼方「たまたま取ったカケラ同士が……」
ピタッ
彼方「んふふ。ぴったりだね?」ニコッ
しずく「!」ドキッ しずく「……でもこれ、ビターチョコですよね?」
彼方「好きなんだー」
彼方「……もしかして、しずくちゃんは苦手だった?」
しずく「そ、そんなことありません! ビターチョコ、大好きですもん!」パクッ
しずく「むぅ〜」
彼方「苦手だったんだねー」 彼方「そういえばピーマンもダメだったよね?」
しずく「うっ」
彼方「おこさま舌? って言うんだっけ? 可愛いちゃんだね〜」
しずく「からかわないでくださいぃ」
彼方「でも大丈夫。彼方ちゃんにまかせて」
しずく「?」 彼方「あまくな〜れ。あまくな〜れ」チョコクルクル
しずく「何をしてるんですか……」
彼方「はい、あーん」スッ
しずく「ふぇ?!」
彼方「あーん」グイグイ
しずく「……あーん」パクッ
彼方「どう?」
しずく「……あまい、です」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています