可可「クゥクゥは実家に帰らせてもらいマス」かのん「そんな…!」
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
クーカー
言動やキャラクターの性格が作中と異なる場合があります、ご注意下さい 澁谷家
かのん「どうして……っ!」
可可「それは……」
かのん「分かってるよ……クゥクゥちゃん、家族に「帰って来い」って言われたんでしょ!?」
可可「ハイ、それは確かに言われましたガ……」 かのん「やっぱり……それもLiella!がラブライブの本選に出場できなかったから……!」
可可「かのん、そうではなくテ……」
かのん「やめてよ……私を慰めようとして見え透いた嘘なんてつかないでよ……っ!」
可可「かのん!」
かのん母「……ちょっと!」
ありあ「お姉ちゃんっ!」 かのん「あんまりだよ……」
…こみ上げる涙に目頭を熱くして、何もかも振り捨てるようにして家を飛び出す……後ろから響いてくる「マッテ、マッテ……!」というクゥクゥちゃんの声を聞いて胸に去来するのは、最初にあの街角で出会ってから過ごした日々……底抜けに明るくて、眩しいくらいに自分の想いに真っ直ぐで、そして弱さを隠してけなげに頑張る姿…
かのん「こんなのひどすぎるよ……!」
…通りを行き交う人たちが驚いて身をかわし、避けるのが間に合わなかった人に突き当たるのも構わず、あふれ出る涙を腕で拭いながら商店街を走って行く…
かのん「……っ!」 かのん「私、やっと歌えるようになったのに……」
…人前で声を出せなかったのがまた歌えるようになって、Liellaの五人と出会い繋がることが出来たのも、ただただ真っ直ぐに「好き」をあきらめなかった、クゥクゥちゃんのあの真っ直ぐな熱い声援があったからなのに…
かのん「……それなのに……私はクゥクゥちゃんに何も返すことが出来なかった……!」 かのん「クゥクゥちゃんだけじゃない、私はみんなに支えられてここまで来たのに……」
…音楽科から転科してまでLiellaに加わってくれたちぃちゃん、もっと自分の「ショウビジネス」を続けたかったはずなのに、ワガママな誘いに応じてくれたすみれちゃん…お母さんの本当の気持ちを見つけて、結ヶ丘を一つにまとめ上げることが出来た恋ちゃん……五人が繋がって、見つける事が出来た自分たちの歌…
かのん「みんな、あんなに一生懸命だったのに……!」 かのん「……どうして、どうして……っ!」
…最初にクゥクゥちゃんから教えてもらってからというもの、出会ってアドバイスをもらったり、神津島に招いてくれたりした親切な「サニーパッション」の二人が見せるキレのあるダンスとあふれる笑顔が街頭のスクリーンから流れている……いつもならあこがれるそのパフォーマンスでさえ、今だけはどうして予選を突破したのがあの二人で、あれだけ一生懸命だったクゥクゥちゃんじゃないのかと、あふれる嫉妬と涙で曇って見える…
かのん「やっぱり、私じゃダメだったんだよ……クゥクゥちゃん……」 かのん「……ヘッドホンはもういらないって思ってたけど……やっぱり、私にはまだ必要だったな……」
…頬を拭うと、乾いた涙の跡が残る肌が引きつったように感じる……うつむき加減に目的もなく歩いていると、街中の笑いさざめく声や楽しげな音楽の切れ端がイヤでも耳に入ってくる…
かのん「どうしていっつもこうなんだろう……」
…上着も羽織らず家を飛び出してきたせいで、地面から立ちのぼってくる冷たい空気が服を通して体にしみ込む……寂しさと悔しさの混じり合った気持ちにふさわしい、よそよそしい都会の北風が容赦なく吹き付けてきて、楽しげできらびやかに光る街の灯りがより皮肉めいて見える…
かのん「……私、すっかり舞い上がってたな」 かのん「あれだけ練習してきたんだから……本選出場も間違いない、みんなで頑張ってきたんだからって……」
かのん「そんな都合よく行くわけないのにね……」
かのん「……一人はみんなのため、みんなは一人のため……『song for me song for you』……」
かのん「でも、私がLiellaを……クゥクゥちゃんの夢を壊しちゃったんだ……」
かのん「今度こそ、もう歌もダンスも止めよう……好きだからって、誰かにつらい思いをさせてまで続けることなんて出来ないよ……」 ???「……はぁ、はぁ、はぁ……そんなことありまセン!」
かのん「……クゥクゥちゃん!?」
可可「かのん、クゥクゥは前にも言いまシタ……「好き」におしまいなんて、あるんデスカ?」
かのん「……っ! でも、私はクゥクゥちゃんの夢を……そのせいでクゥクゥちゃんが……!」
可可「……そうではないのデス、かのん」 …事情説明中…
かのん「……えぇ!? 春節で上海に帰るだけ!?」
可可「そうデス」
かのん「なんでそういうことを先に言わないのぉっ!?」
可可「だって、クゥクゥが言う前にかのんが飛び出していってしまったカラ……」
かのん「言われてみれば……でも、だったら電話とかメッセージとか……!」
可可「クゥクゥ、電話もメッセージもたくさんしまシタ……」
かのん「えっ? ホントだ、マナーモードにしてあったから気付かなかったけど……」 可可「はぁ……かのんは脚が速いノデ、追いつくのが大変デシタ……」
かのん「ごめんね、クゥクゥちゃん……でもどうやってここが……?」
可可「ふふーん、こう言うときこそ頭を使わないとデス……GPSで探しだしマシタ」
かのん「あー、なるほど……」
可可「まったく、本当にかのんは早とちりのおばかさんデス」
かのん「ぐっ……その通りだから言い返せない……」
可可「……でも、かのんがそこまでクゥクゥのことを想ってくれているって分かって……クゥクゥ、嬉しいデス///」 かのん「だって……私、クゥクゥちゃんのこと……///」
可可「……言わないでくだサイ、かのん」そう言うと人差し指で唇を押さえた……
かのん「どうして?」
可可「それは……もっと伝わるやり方があるカラ……///」…ちゅっ♡
かのん「んむ……っ///」 可可「んっ、ふ……ちゅ……♡」
かのん「ん、んっ……んちゅ……♡」
…寒風にさらされ冷たく乾いた唇に、クゥクゥちゃんの柔らかく温かい唇が重なってくる……ほのかに甘い髪の香りとリップクリームのローズの香りが混じり合って、鼻腔をくすぐる…
可可「かのん……♡」
かのん「クゥクゥちゃん……んっ、あふ……っ♡」 可可「かのん、かのん……ちゅっ、ちゅ……ちゅる……っ♡」
かのん「ん、んんっ……クゥクゥちゃん……あふっ……んぅっ///」
可可「ちゅっ、んっ……♡」
かのん「クゥクゥちゃん、待って……こんな街中で……見られちゃうから……///」 可可「見られたって構いまセン……はむっ、ちゅ……♡」
かのん「クゥクゥちゃんがよくても私が構うの……っ、んっ、んんっ……♡」
…顔をよじって続けざまに浴びせられるキスの雨をかわそうとしても、クゥクゥちゃんは吸い付くようにして離してくれない……通り過ぎる人たちに見られているのではないかと思うと恥ずかしさで頬が熱くなって仕方がないけれど、クゥクゥちゃんはちっとも気にせず、夢中になって唇を重ねてくる…
可可「かのん……♡」
かのん「クゥクゥちゃん……んぅっ///」 かのん「んっ、ふ……♡」
可可「んむっ、ちゅ……ちゅっ♡」
かのん「ぷは……クゥクゥちゃん、ちょっと待っ……んむぅっ///」
可可「ちゅっ、ちゅ……ちゅるっ♡」
かのん「んっ///」
…ようやくクゥクゥちゃんのぷるっとした唇から逃れると大きく冷たい空気を吸い込み、その息で「待って」と言うべく口を開いたその瞬間、クゥクゥちゃんの舌がするりと入って来て舌先に絡みついた…
可可「んちゅっ、ちゅる……ちゅぷ……っ♡」
かのん「んふぅ……っ、んむぅ……///」
可可「ちゅっ、ちゅる……ちゅぅぅ……っ♡」
かのん「んーっ、んんぅ……っ///」 かのん「ふぅぅ……んふっ、んぅっ♡」
可可「んっ、んむ……ちゅっ、ちゅぅ……♡」
…クゥクゥちゃんに抱きしめられて熱のこもったキスを受けていると、次第に体の芯がじんわりと火照りを帯びてくる……口中を巡るようにしてなぞっていくクゥクゥちゃんの舌がとろっと絡みつき、まるで酸っぱい食べ物を眺めたときのように、頬の奥から唾液があふれてくるような感覚がした…
かのん「んふっ、んむ、んちゅっ……♡」
可可「はむっ……ん……ちゅるっ、ちゅ……ぷはぁ♡」 …数分後…
かのん「……結局最後まで止めてくれなかったね///」
可可「だって、かのんが可愛いカラ……♡」
かのん「ちょっと、恥ずかしいってば……///」
可可「可愛いものは可愛いデス、何もおかしいところなんてありまセン」
かのん「うぅぅ、道端であんなことをしたと思うと……顔から火が出そうだよ///」 可可「さぁ、帰りまショウ……かのんのご家族も心配してマス」
かのん「心配もそうだけど、いきなり家を飛び出しちゃったし……多分すっごく怒られるかな……」
可可「そのときはクゥクゥがかのんを慰めてあげマス♡」
かのん「あはは……」 可可「あ……みて下サイ、かのん。 下雪了……雪が降ってきまシタ」
かのん「ホントだ……」
…ひらひらと牡丹の花びらを散らすような雪が降り始め、肌に触れては溶けていく…
可可「……かのん、すっかり冷たいデス」
かのん「まぁ、コートも着ないで飛び出しちゃったし……さすがに寒いね」 可可「……でも、きっとこれなら暖かいはずデス」
…クゥクゥちゃんはそう言うと、巻いていた長いマフラーをほどくとふわりと肩に回し、ぎゅっと体を寄せた……そしておもむろに左の手袋を外して「着けてくだサイ」と左手につけさせると、手袋を外したばかりのその左手をすっかり冷え切った右手とつなぎ、指を絡めてきた…
かのん「それじゃあクゥクゥちゃんが冷えちゃうよ……」
可可「大丈夫、かのんと一緒にいれば暖かいデス……それと、帰ったら温かいココアを飲みまショウ」
かのん「……そうだね」
おしまい 本当は春節の時に書こうと思っていたものですが、ちょっと遅れてしまいました……こうして書いてみるとかのんちゃんは重かったり感情的になったりするキャラも似合いますね
また、以前書いた「かのんのグルメ」に続く「〇〇のグルメ」シリーズもそのうちに書きますので、そのときはまたよろしくお願いします 過去作
すみれ「やっちゃったったらやっちゃったのよ…」可可「スバラシイテクニックノヒト…♡」
かのん「そういえばちぃちゃんのお団子ってどんな味がするんだろう…」
かのん「リバーサイドホテル?」千砂都「そうだよ」
恋「禁断のセカイを開いてしまいました…」
恋「なんと『ママ活』をするとイチゴがいただけるのですか」
恋「平安時代の雅な遊びをしましょう」すみれ「いいけど?」
かのんのグルメ
https://fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1643557949/ 6cƠᴗƠ∂クーカーありがとうデス。かのんが感情的になるとこスバラシイもっと可可を頼ってください クーカーありがとデス
供給足りなくて干からびそうなので本当に助かりますマス ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています