可可「お子様ランチ一つください!」店員「……」
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店員「……」
可可「お子様ランチ一つお願いしマス!」
店員「……」
可可「……?お子様ランチを!」
店員「いえ、ご注文の方を聞き取れなかったわけではなく……」
可可「そうデスか。ではお子様ランチを一つ、こっちのハンバーグプレートの方でお願いするデス」
店員「えっと……おいくつでしょうか?」
可可「さっき一つって言いました」
店員「そうではなく、お年の方をですね」
可可「年齢デスか?可可は16歳デス!」
店員「ということは高校生?」
可可「はいデス!高校一年生デス!」
店員「……」 店員「……すみません。当店ではお子様メニューは小学生までと決まっておりますので」
可可「はい?」
店員「ですから、小学生を超えるお客様はお子様メニューをご注文いただけないと言ってるんです」
可可「可可はお子様ランチを頼んじゃダメなんデスか?」
店員「はい」
可可「……」
店員「……」
可可「……ど、どーしてデスか!!そんなの差別デス!!卑怯デス!!高校生がお子様ランチを頼んじゃいけないなんて!!そんな理由どこにも書いて
店員「そんなの高校生はもうお子様じゃないからに決まってるじゃないですか」
可可「がーん!!」 量が控えめで色んなおかず食べられるからお子様ランチが大人の女性に人気、みたいなニュースを見たことあるな 可可「ううっ……」シクシク
可可「お子様ランチ、可可のお子様ランチがぁ……」
すみれ(はぁ……あの子ってばまーた下らない内容の揉め事起こしてきたのね)
可可「……絶対あの店の方が間違ってマス!だってメニューにはお子様専用だなんて書いてなかったじゃないデスか!だったらちゃんとお子様ランチ(お子様専用)とメニューに表記すべきデス!こんなのまるで詐欺デスよ!!」
すみれ「……」
可可「はぁ……」トボトボ
可可「かくなる上は……食べログで☆1評価をつけまくって店の評判を地の底に貶めてやりマス」
すみれ「……?」 個人店とかそれに近い所では大人も頼めたりするみたいだけどチェーン店は基本ダメだよな 可可「……」ポチポチ
可可「あなたを詐欺罪と債務不履行で訴えるデス。理由はもちろんおわかりデスね。この店が可可のことを卑怯な心で騙し、お子様ランチを提供しなかったからデス。覚悟の準備をしといてください。近いうちに訴えマス。裁判所にもきてもらいマス!刑務所にぶちこまれる楽しみにしておいてください!いいデス
すみれ「ストップ」ガシッ!
可可「すみれ!」
すみれ「食べログのレビューにしては内容が過激すぎでしょ。何があったの?」
可可「さっきあそこのレストランが可可にお子様ランチを作ってくれなかったのデス!」
すみれ「当たり前よ。高校生にもなって自分からお子様メニューを頼もうとするバカが何処にいるのよ」
可可「でもメニューにはお子様専用とは書いてありませんでした!」
すみれ「それくらい常識として察しなさいよ。お子ちゃまじゃないんだから」
可可「がーん!!」 すみれ「で、なんでお子様メニューなんて注文しようとしてたのよ?普通に普通のメニューを頼みなさいよ」
可可「?」
すみれ「あんまりお腹空いてなかったとか?」
可可「違いマス。あんな少量のごはんなんかで足りるわけがないデス」
すみれ「じゃあどうしてなのかちゃんと説明しなさいよ」
可可「はいデス。えっと、まずはこの前の日曜日のことなのデスが……」
………
……
… ◇———◇
〜ニチアサ〜
可可「わぁ〜!!」
テレビ『屈しません!悪の炎に、姉妹の愛など負けるはずがないのですわ……!!』
可可「がんばれーっ!負けるなっ!やっちゃうのデス!」
テレビ『はぁぁ……っ!!喰らいなさい!究極魔法、クロサワバイオレットサファイア……!!』ビビビ
ズゴーン!!
テレビ『ふぅ……必ず悪は滅びるのですわ』
可可「おぉ〜!」パチパチ
可可「やっぱり魔法少女は強いデス〜!」
◇———◇ 可可「それで、その後に主人公の
すみれ「ストップ。それで?今の回想はお子様ランチと何か関係あったの?」
可可「……?知らないのデスか?」
すみれ「だから何を?」
可可「魔法少女まじかるダイヤちゃんデス。日曜の朝にやっているアニメで、可可は毎週欠かさずにチェックしていマス!」
すみれ「知らないわよそんな番組。そんな時間なんてどーせ子供向けの何かでしょ」
可可「知らないんデスか!?中国では大人気番組なのに!!?可可の友達だってみーんな欠かさずチェックしてましたよ!!すみれってば時代遅れデス!」
すみれ「それは中国でのアニメ人気が異常なだけなんだから!」 すみれ「それで?そのアニメがどうかしたの?」
可可「実はアニメの放送を記念して、ファミレスと魔法少女まじかるダイヤちゃんがコラボレーションをしているんデス!」
すみれ「コラボ?」
可可「はいデス!今ならお子様ランチを注文すると〜、もれなく限定シールがついてくる〜っ!」
すみれ「シール、お子様ランチ……そっか、そうね。女児向けアニメだものね」
すみれ「はぁ……で、その限定シールをもらおうとあなたは悪戦苦闘していたってわけね」
可可「はいデス!シール!ダイヤちゃんのとびでるキューティーミラクルシールです!」
すみれ(この子、よくそれだけのためにここまで躍起になれるわね。呆れた……)
可可「シール、シール♪可可のシー
すみれ「無理よ、諦めさない」
可可「どーしてそんなことを言うのデスか!!」 確かお子様ランチって利益率悪いんじゃなかったっけ?
だから大人は頼めないとか すみれ「いい、よく考えてみなさい。あなたが見ているそのアニメは、言うまでもなく子供向けのアニメなのよね?」
可可「……?まあ、たくさんの女の子が見ていることは間違いないと思いマス」
すみれ「そうね。だからファミレスのお子様ランチのセットに付けたんでしょうね。でもよく考えてみなさいよ、可可」
可可「?」
すみれ「あなたがシールを貰ったとすると、残念ながらシールを貰えないお子さんが一人でてくるのよ?可哀想だと思わない?」
可可「……」
すみれ「例えば、さ。クラスの友達みーんながシール持ってたとするじゃない?でもそんな中で自分だけがシールもらえてなかったら悲しいでしょ?可可が出来ることは、そんな悲しい気分を味わう子供たちの数を減らすために、自分はちょっぴり我慢することなんじゃないの?お姉ちゃんとして」
可可「すみれ……」
すみれ「わかった?いい?上級生ってのはね、時には遠慮することも必要で
可可「わかりました。では争いを生まないためにもこの地区のシールは可可が全て独占することを目指しマス!これで平和で平等な争いのない世界の完成デス!」
すみれ「ちがうわよ!!そういうことを言いたいんじゃないのーっ!」 可可「シール!!可可だってシール欲しい〜!!」
すみれ「大人は遠慮しろって言ってるじゃない!!」
可可「可可はまだまだ子供デス〜!発言が子供っぽい言われてマス〜!」
すみれ「自分で言うな!無理ったら無理よ!ってかそもそもお子様ランチ頼めないじゃない!」
可可「うぐっ!?」
すみれ「店員さんに無理って言われたんでしょ?無理なものは無理なのよ!大人らしくきっぱり諦めなさい!」
可可「うぅぅ〜、お子様らんちぃ……」
すみれ「だいたい高校生にもなってお子様ランチを頼もうとするのがどうかしてるのよ。分別ってものを身に付けなさいよね」
可可(むぅぅ、可可がお子様でないばっかりに……あのお店絶対に許すまじ……)
可可「……」
可可(……お子様?) 可可「すみれ、だったら『お子様』であればいいんデスよね?お子様ランチを頼むには」
すみれ「えっ?ま、まあ、そうね。店の人がいいって言うならいいんじゃないの……?子供だったら」
可可「わかりました。では可可と一緒に子供を一人連れて行って、可可の代わりにお子様ランチを食べてもらうことにしマス。もちろん特典は可可のものデス」
すみれ「ずいぶん残酷な作戦ね。お子様ランチだけ無理やり食べさせられて特典だけ没収されるなんて可哀想な気もするけど」
可可「ご心配には及びません。ちゃんとシールには興味がなさそうな人を連れて行きマス」
すみれ「そんな都合のいい人いるの?」
可可「はいデス!千砂都!」
千砂都「ひっ!?」ビクッ!
可可「こっちに来るデス!今から可可と一緒にファミレスに行くデスよ!」 店員「大人一名、子供一名でお待ちのタン様〜?タンクゥクゥ様〜?」
可可「来ました!可可たちの番デス!は〜い!」
店員「お待たせいたしました。それではお席の方に……」
可可「……?どうかしたのデスか?」
店員「すみません。子供一名、というのは」
可可「もちろんこの子に決まってマス!ねー!」
千砂都「う、うぃっすー……」
店員「……」
可可「さ、行きマスよ!さっそく席で注文を
店員「ひょっとしてお子様ランチを頼もうとか考えてませんよね?」
可可「ぎくうっ!?」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています