XXXX年

女「これで壁画に刻まれていた物語はおしまいよ」

男「くだらないね。不死の空飛ぶサメと、それを抑えるゾンビィ? 映画の見過ぎとしか思えないな」

女「けれど、これが記された年代とぴったり合致しているのよ? それに地球の95%が海の底に沈んでいるのは事実じゃない」

男「そりゃ分かってる。俺達の立っているここは海上都市だし、俺は深海調査屋だ」

女「はいはい、深海調査屋ね。歴史研究科の私にぴったり」

男「皮肉はよせよ。そういえば、その壁画が見つかったのはジャパンのXX山の洞窟だっけ?」

女「そうだけど」

男「丁度、別の調査チームがその辺りを探索するって言ってたな」

女「まさかサメをゾンビィから解放するなんてことないでしょうね?」

男「はは、おとぎ話の化物がいたらどうだかね」





『続いてのニュースです』

『ガスコバナル研究所所属の深海調査チームが、深海で巨大なサメと蝋化しているにも関わらず動く猿のような生物の遺体を発見したとの報告が入りました』

『現場に来ております。このサメは過去に確認されたどの種よりも大きく……うおっ!? やめ……』

『……』プツッ