【果林生誕祭記念?SS】果林「今日は来てくれてありがとう」エマ「では、ラップバトルを!」姫乃「しませんよ?」【ラップ注意】
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6/29は朝香果林さんの誕生日ということで書きます
注意
※例のマイクがある設定です
※今までにも増してキャラ崩壊気味です
※一部キャラディス要素を含みます。キャラディスが苦手な方、キャラ同士のディスが苦手な人にはおすすめできません
※この話における「スイス」はスイス連邦のことではありません。スイス連邦を誹謗中傷する意図はまったくありません
※ラップ部分は各自いい感じのリズムで読んでもらえると助かります
※時期とか設定とかぐちゃぐちゃです この話の過去作
(2/4 エマ・ヴェルデ生誕祭記念)
【SS】姫乃「決着をつけますか…スイスぅ!」エマ「え〜私は気乗りしないな〜」【ラップ注意】
https://fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1612524866?v=pc
(4/17 綾小路姫乃生誕祭+ 渡辺曜生誕祭記念)
※割と長い
【SS】姫乃「今日4月17日は私たちの」曜「誕生日だね」エマ「二人ともおめでとう」【ラップ注意】
https://fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1618670043/l50?v=pc 姫乃(人はなぜラップをするのか)
姫乃(それは永遠の謎なのかもしれません)
姫乃(これは、ラップバトルに命をかける少女たちのとある一日を描いたごくごく平凡でありふれた物語です)
姫乃(いえ、私はラップなどしませんがね) 〜6月28日(朝香果林生誕祭前日)〜
姫乃「ふふ…ふふふ…明日ですか」
姫乃「ついに来ました。果林さんの誕生日」
姫乃「しかも、しかもです」
姫乃「何と、この綾小路姫乃へ果林さんから直々に部室でのパーティーのお誘いが…」
姫乃「本来なら部外者に部室パーティーのお誘いなどありえないのに!私もかなりニジガクでの地位が上がりましたね」
姫乃「あわよくば、パーティーからのオダイバ散策などをしつつ夜景に照らされた二人だけの時間など」 姫乃「……ですが、それには障害が付き物、悲しいことに人の生涯というのは非常に非情なのです」
姫乃「ただ幸せがやってるくるなどありえない、机上の空論!」
姫乃「ですが私は気丈に臨み、どんな異常事態にも対処しましょう」
姫乃「望みをこの掌上に掴むために!」
姫乃「ええ、当然あるでしょう…お邪魔虫スイスの妨害」
姫乃「そして、互いの尊厳をかけた、ラップバトル!」
姫乃「しかし、この綾小路姫乃!決して譲りません」 姫乃「スイス、明日は私が勝ちますよ…」
姫乃「……あれ?」
姫乃(待ってください…なぜ私はスイスとのラップバトルを当たり前に想定するどころか楽しみにしてるのです?)
姫乃「このままじゃ誤解されてしまいます…そうですよ。あの時だって…」 〜回想〜
姫乃「果林さん、本日は藤黄のライブのためにお越しいただいてありがとうございました」
果林「そんなにかしこまらないで。私と姫乃ちゃんの仲じゃない」
姫乃「果林さんと…私の仲っ!!もったいないお言葉です!」
果林「それにしてもさすが藤黄ね。一人一人の動きが噛み合って、見るものを圧倒していた…チームの力を感じたステージだったわ」
果林「姫乃ちゃんの実力もしっかり見させてもらったしね。さすが藤黄のエースかしら?」
姫乃「そ、そんな…私なんて果林さんと比べたらまだまだですよ」 姫乃「ですが…果林さんにそこまで評価していただいているのはうれしいですね」
姫乃「それに、私もスクールアイドルとして頂点を目指す者のひとり。たとえ果林さんでもパフォーマンスでは負けたくないという気持ちも正直あります」
果林「あ、そういえば姫乃ちゃん。ちょっとききたい事があるのだけど」
姫乃「はいっ!なんでしょう!」
果林「えっと、来週の火曜日の夕方からって空いてる?」
姫乃「来週の火曜日といいますと、29日ですか?」
姫乃「確認してみますね」
姫乃「えーっと…」 姫乃(……………)
姫乃(きた!)
姫乃(きたきたきたきたきた!きましたああああ!)
姫乃(確認するまでもないです!その日は完全フリーです!当たり前じゃないですか!!だってその日は)
姫乃「……ふぅ」
姫乃「大丈夫です。空いてますよ」
姫乃「あ、思い出しました。確かその日は」 姫乃「果林さんのお誕生日…で合ってますか?」
果林「あら?さすが姫乃ちゃんね」
姫乃「たまたまですよ。クラスの方々が話してまして」
姫乃(さすひめ!さすひめいただきました!!光栄の極みです!)
姫乃(ですが、一つだけ言わせてもらうなら…この綾小路姫乃が果林さんのお誕生日を忘れるなどありえないです!クラスの方々に布教するほどの果林さんファンの私が果林さんの誕生日を忘れるなどと、みくびらないでほしいですねっ!)
果林「その…姫乃ちゃんの誕生日の時、いろいろあったじゃない?」
姫乃「はい、そうでしたね…」 果林「だからその埋め合わせってわけでもないのだけど、私の誕生日パーティーに姫乃ちゃんも招きたいと思ってるの」
姫乃「私を…果林さんの誕生日パーティーに…」
果林「迷惑、だったかしら?」
姫乃「いえ!まったく!それどころか嬉しいです!ありがとうございます!」
果林「ふふ、喜んでもらえて私も嬉しいわ」
果林「よかったわねエマ!姫乃ちゃん来てくれるわよ」 エマ 「うん!…ところで姫乃ちゃん?」
姫乃「…………」
エマ 「さっきから私の方を見ないどころか、まるで私がいないかのようなやりとりをしている気がするんだけど?」
姫乃「………」
エマ「私の勘違いかな?」
姫乃「おや?誰かと思えばス…失礼…エマ ・ヴェルデさんじゃないですか」
姫乃「すみません。どうやらあまりの影の薄さに認知が遅れてしまったようです」
エマ「はは、私何度も姫乃ちゃんに話かけてたんだけどな〜」
エマ「それでも聞こえなかったんだとしたら、姫乃ちゃんの耳か頭がおかしいことになっちゃうよ〜?」 姫乃「あ、そういえば何やら雑音がしていましたね。あれはスイスの声でしたか」
エマ「んもー、私はエマ・ヴェルデだよ。形式上だけでもそう呼んでほしいな」
姫乃「はは、すみません。スイス……」
エマ「あれあれ〜なんか話が通じてないかな?姫乃ちゃん」
姫乃「ふふふ…」
エマ「ふふふふふ…」
姫乃「さっさと国に帰れやぁ!北欧の害獣があああ!」ヒューン
エマ 「残念!スイスは中欧だよおおおおお!!」ヒューン
〜回想終了〜 姫乃「そのまま…バトルへ」
姫乃「最終的には両校のメンバーが見守る中、白熱の相打ち決着!」
姫乃「……」
姫乃「だめです!このままでは…私のイメージが、スイスとコントさながらにラップバトルを繰り広げるおもしろい人になってしまう」
姫乃「抑えるんです、綾小路姫乃…明日はスイスのどんな挑発にも耐えるんです!間違ってもマイクに手をかけてはいけません!」
姫乃「そうだ…マイクを持っていかなければ」
姫乃「………」
姫乃「いえ、どんな危険があるかわかりませんし、一応は持っていきましょう」 〜6月29日〜
〜虹ヶ咲学園・廊下〜
姫乃「ついに、ついに!朝香果林生誕祭、当日…」
姫乃「すでにネット掲示板では私の立てた『ニジガクの誇るトップアイドル、朝香果林様生誕祭記念スレ』が大盛況です」
姫乃「どうも、果林さんをバカキャラに仕立て上げたい一派がいるらしいですが、そんな方々は私の華麗なレスでぐうの音もでないほどに叩きのめしてあげますよ」
姫乃「と、言ってるそばからまた!」
姫乃「はは!これまたテンプレオブテンプレな誹謗中傷!!そんな使い古された言葉で!この!綾小路姫乃と果林さんを打ち負かせるとでも!?」 遥「あの…姫乃さん…」
姫乃「は、はいっ!?って、近江遥さん!?」
遥「えと…お久しぶり?です…」
姫乃「……おほほほほ」
姫乃「あら?遥さんはお姉さんに呼ばれたのですか?」
遥「はい、そうですけど…」
姫乃「近江彼方さん、とてもいいお姉さんです」
遥「はい…であの、さっきのは?」 姫乃「果林さんから聞いています。自らはもちろん…妹、遥さんがスクールアイドルを続けられるようにバイト、学業、家事と八面六臂の活躍」
姫乃「まさに、姉の理想像です」
遥「まあ…そうですね」
姫乃「そんなお姉さんが誘ってくれた果林さんの誕生日、良い日にしたいですね」
遥「……」
姫乃「私が何を言いたいか、わかりますよね?」
遥「今見たものは忘れてほしいと」 姫乃「理解が早くて助かります…では」
遥「ふーん、思ったよりも小物なんですね?姫乃さんって」
姫乃「……はい?」
遥「だってそうじゃないですか?こんなつまらないことで脅迫まがいの振る舞い…それどころか」
遥「お姉ちゃんを…ダシに使うなんて…」
姫乃「遥さん?」 遥「お願いなら聞いても…脅迫に屈する筋合いはないですよ」ヒューン
姫乃「あなた…マイクを…」
遥「私だってスクールアイドルなんですよ?ラップくらいできます」
遥「あ、今からお願いをしてくれてもいいですけど、ちゃんと地面に頭を擦り付けて、無意味にお姉ちゃんを話題に出したことを謝罪して下さいね?」
遥「私としては姫乃さんの無様な姿はこれ以上見たくないんですけど…いかせてもらいますよっ!」 【遥】
ハルカカナタ二人の願い事
塗るな二度と保身で臭い泥
あなたの世迷言、に対し今言おう
近江姉妹は屈しないこと
あなたのどこが藤黄のエース?
下劣な性根にゃ昏倒です
生きる価値もなしGO TO HELL
来世は虫かな 幼虫DAYS
※世迷言←よまいごと ドオオオオオン!
姫乃「くっ!」
姫乃「なるほど…」
姫乃「穏やかな寝ぼけ顔の裏に激しいまでの熱情を秘めた近江彼方…その妹というだけある」
姫乃「ええ、相手にとって不足なし!」ヒューン!
エマ「ああああ!姫乃ちゃんがバトルしてる!!」
姫乃「は?」 エマ「相手は遥ちゃん!?これは要チェックだね」
姫乃「なぜスイスがここに…あ!?」
姫乃(危ないです…いつもの癖でバトルに突入しかけました)
姫乃「遥さん…」
遥「さあ、どう返しますか?姫乃さん?」
姫乃「これで…何卒お許しを!」ドゲザー
姫乃「私、綾小路姫乃は、卑劣な我が身かわいさに…あろうことか遥さんの大事なお姉さんを利用してしまいました」
姫乃「誠に、申し訳ございませんでした!」 遥「え?あの…」
エマ「よくわからないけど…」
エマ「姫乃ちゃんの生ドゲザ、これはこれでレアシーンいただきだね!」パシャ!パシャ!
姫乃(これで良いんです。先程の私の遥さんに対する行いに失礼があったのは事実なのですから)
姫乃(それはそれとして)
エマ「えーと、連写は…あ、これだ」パシャパシャパシャパシャ
姫乃(ちゃっかり撮ってんじゃねえよスイスぅ!) エマ「では、部室に行こうっ!姫乃ちゃん!」
姫乃「なぜ私があなたと一緒に行かなければならないのですか?」
エマ「んー、今撮ったこの激レア写真は私だけのものにしたいんだけどなー、拡散?とかしたくないんだけどなー」
姫乃「…喜んで同行させていただきます」
エマ「遥ちゃんもおいでよ!」
遥「あ、いえ、私はお姉ちゃんと行きますので」 遥「………」
遥「はあ…」
遥「姫乃さんとバトルできるかもしれないって張り切りすぎちゃったかな」
遥「一方的に悪口言ったみたいになっちゃったし…私やっぱりラップ向いてないのかな」
彼方「おーい、遥ちゃーーん」
遥「お姉ちゃん…」
彼方「うああ!遥ちゃんがどことなくブルーなテンションだよ」 彼方「どうしたの?誰かに嫌なこと言われた?」
遥「あ、いや…言ったのは私の方かな」
彼方「ん?んんんん?」
彼方「えと、彼方ちゃんよくわからないけど、遥ちゃんがピンチならいつでも駆けつけるからね」
遥「あはは、そんなんじゃないよ。ほら、早く部室行こう」 〜スクールアイドル同好会・部室〜
エマ「姫乃ちゃん連れてきたよ!」
果林「よく来てくれたわね。姫乃ちゃん」
姫乃「お呼びいただきありがとうございます」
せつ菜「姫乃さん、こちらのコップをどうぞ!」
姫乃「ありがとうございます」 彼方「ふいー、彼方ちゃんとうちゃーく」
遥「お待たせしてすみません」
歩夢「はい彼方さんと遥ちゃんのコップだよ」
彼方「お〜、ありがと〜」
せつ菜「みなさん、お飲み物の用意はできましたか!?」
一同「はーい」 せつ菜「では、僭越ながら私が…」
せつ菜「果林さん、あなたのような気高い人とスクールアイドルとして切磋琢磨できることを、同好会一同誇りに思います」
せつ菜「今日はそんな果林さんへのせめてもの感謝としてこのような会を企画しました」
せつ菜「…それでは」
一同「ハッピーバースデー果林さん!」 栞子「あ、あの…」
しずく「どうかしたの?」
栞子「いえ、その…私の知らない方と皆さんが仲良く話しているのに違和感があるといいますか」
栞子「彼方さんの妹の遥さんについてはわかるのですが、えっと…」
しずく「姫乃さんのこと?」
かすみ「あれ?しお子って姫乃さんと会ったことなかったっけ?」 かすみ「…というか、しお子っていつ入部してきたっけ?」
しずく「エマさんとか姫乃さんの誕生日の時にはいたような、いなかったような」
栞子「なんというか、なぜ今更…といったのが正直なところでして」
璃奈「そこは少し込み入った話になるから、あまり触れない方がいい」
かすみ「込み入った話?」
璃奈「…よくわからないけど、そんな気はする」 せつ菜「姫乃さん、今日は藤黄からお越しいただきありがとうございます」
姫乃「いえこちらこそ、本来ならば身内でのみ祝うところを呼んでいただいて、ありがとうございます」
姫乃「というより、本当に呼んでいただいてよろしかったのですか?」
せつ菜「もちろんです!姫乃さんとは一度がっつりとお話ししようと思ってましたから!」
姫乃「私と話…ですか?」
せつ菜「ええ、大好きを世界に広げる同志として姫乃さんの大好きをきかせていただきたいです!」
せつ菜「スクールアイドルへの大好き!果林さんへの大好き!そして、ラップへの大好きを!!」 姫乃「ラップへの…大好き?」
せつ菜「はい!エマさんと果林さんから色々聞いてますよ!」
せつ菜「できれば一戦、お願いしたいところです」ヒューン!
姫乃「あ、その…」
姫乃「今はちょっと…遠慮したいですね」
せつ菜「そうですか…残念です!」
姫乃「その…少し席を外してもよろしいですか?」
せつ菜「あ、すみません!…気が利かずに」 〜部室棟・廊下〜
姫乃(…どうしましょう)
姫乃(思ったより事態は深刻です)
姫乃(ニジガクでの私のイメージがおかしな方向に固まってしまっている)
姫乃(恐らく遥さんを経由して東雲でも)
姫乃(こんなはずではない、私は清楚で礼儀正しい大和撫子系キャラだったはず)
姫乃(静かに佇み強者のオーラを纏う藤黄のエース、趣味は写真…ラップではない!) 姫乃「いけない…このままでは果林さんがどうとかスイスがどうとかそういう問題ではない」
姫乃「綾小路姫乃というイメージ自体が、崩壊してしまいます!」
姫乃「今やるべきは殺気立つ闘争ではなく、勇気ある逃走!」
姫乃「………」
姫乃(待ってください、そういえば私…)
姫乃(なんか、踏んでません?言葉の端々で韻を)
姫乃(なんかもうバシバシと…)
姫乃「………あれ?」
姫乃「いやああああああああああ!」 果林「姫乃ちゃん?」
姫乃「果林さん!」
果林「どうしたの?いきなり叫んで?」
姫乃「いえ、その…大丈夫です」
姫乃「果林さんはなぜここに?」
果林「ちょっと仕事の電話が入っちゃってね。終わって部室に戻ろうと…」
姫乃「なるほど…」 姫乃「あれ、でも…ここかなり部室から離れてますよ?」
果林「ちょっと聞かれたくない話だったのよ!」
姫乃「す、すみません!…果林さんにも色々あるのですね」
果林「そうよ!モデルってのは思ったより闇が深いものなの!」
姫乃「勉強になります…」
果林「さてと、じゃあ部室に戻ろうかしらね!」
姫乃「あの…部室はこっちからの方が近いのでは?」 果林「えっと…そう!近い道を選ぶことが正解ではないのよ!あえて遠回りをすることも必要なの」
姫乃「深いですね」
果林「でも、そうね!姫乃ちゃんを付き合わせるのも悪いから、今回は近い方から行きましょう」
姫乃「お気遣いありがとうございます」
果林「そうだわ!部室に帰ったら一緒に写真撮りましょう!」
姫乃「写真!果林さんと写真!ありがとうございます!」 〜同好会部室〜
姫乃「ふふ…部室に到着ですよ」
姫乃「果林さん、撮りましょう!果林さんと私の記念すべきバースデーショットを!」
姫乃「許されるのならば私の手で果林さんのあんな写真やこんな写真も!」
果林「やっと、帰ってこられたわ…」
姫乃「あの、やっと…とは?」 果林「えっと、写真撮りましょうか!…あ、愛!」
愛「ん?なになに?」
果林「シャッターお願いしていいかしら?」
愛「オッケーだよ。愛さんに任せて」
愛「はいはーい、スマイルスマイル!なんなら愛さんのダジャレ100発をお見舞いするよ!」
果林「気持ちだけありがたく受け取っておくわ」
愛「えー、遠慮なんてしないでえんりょ〜…なんちゃって」 果林「ほら姫乃ちゃん、遠慮しないでもっと寄って寄って」
姫乃「は…はい…」
姫乃(ああああああああ!果林さんが!果林さんがこんな至近距離に)
エマ「私、ちゃんと写ってるかな?」
愛「くっきりはっきりいけてるよ!…はい、チーズ!」
パシャ
果林「あら、よく撮れてるじゃない。どうかしら?姫乃ちゃん」
姫乃「………」
エマ「うーん、夢のような一枚だよ」
姫乃「……………」 姫乃「……………」
姫乃「……なんで?」
果林「どうしたの姫乃ちゃん?」
姫乃「なんで、スイスも入ってきてるんですか!?」
姫乃「どう考えても…ここは果林さんと私のツーショットでしょうが!」
姫乃「ちゃっかり入ってくるな!何の疑問もなくシャッターを押すな!」
姫乃「日本人なら空気を読めよ!謀反しようが死ぬ気で止めろ!」 愛「おー、キレッキレだ」
エマ「むー、わたしは日本人じゃないよ?」
愛「……あ!」💡
愛「ごめんごめん、姫乃ちゃんがそんな怒るとは思わなくてさ」
愛「ただ、こう見えても愛さんは人情には熱いんだ」
愛「だからそんなカッターみたいにキレなくても」
愛「『わカッターよ』なんつって」
姫乃「や…」
愛「や?」 姫乃「やだああああ!聞きたくない、違う!気付きたくない!カッターって聞いた瞬間にわかったーが読めたとか……そんな…そんな自分に気付きたくない!」
愛「おお…予想を遥かに超えるレスポンス」
エマ「そうだよ、姫乃ちゃんはリアクションだってできるんだから」
果林「将来有望ね」
姫乃「…あ…」
姫乃「あ…ああ…」
姫乃「やめろ…私の…私の前で韻を踏むな…言葉遊びをするな…」 エマ「姫乃ちゃん?」
愛「いや、これは韻というかダジャレ」
姫乃「根本は一緒じゃないですかああああ!」
姫乃「『あ、"カッター"と"わかった"もいいけど、"勝った"とか"叱った"とか応用もききそうだな!』とか思っちゃいましたよ!」
姫乃「いやだ、いやだ…こんなの…」
姫乃「こんなの…綾小路姫乃じゃないです…」
姫乃「私はもっと、貞淑で静粛で成熟した…はっ!」
姫乃「…………」
姫乃「うあああああああああ!」ダッ
愛「ちょっと、姫乃ちゃん!」
果林「行っちゃった…わね」 エマ「…ねえ?」
エマ「ちょっと、私に…任せてもらえないかな?」
果林「エマ?」
エマ「これは、私にしかできないことだと思うから」
愛「エマっち…」
果林「そうね。お願いしていいかしら?」
エマ「うん、行ってくるよ!」 〜部室棟・廊下〜
姫乃「いやだ…違う…私は…私は…」
ドンッ!
姫乃「あ…すみませ…」
栞子「いえ!こちらこそすみませ…」
姫乃・栞子「「ん?」」
姫乃「えっと、あなたは確か部室にいた…」
栞子「1年の三船栞子と申します。こうしてお話するのは初めてですね」 エマ「姫乃ちゃーーーーーん!!」
姫乃「ぐっ!この声は…」
エマ「んもー、いきなり走り出したから心配したよ?お腹痛い?下剤飲む?」
姫乃「痛くない!下剤飲ますな!私はお前といたくな…うああああああ!」
栞子「あの…これは?」
姫乃「やめろ…くるな…特にあなたは…あなたはダメだ…スイスううううううううう!!!!」
エマ「…こんな時までスイス呼びなんだね」 姫乃「くるな…くるな…はぁ…はぁ…」
エマ「姫乃ちゃん…」
ギュッ
姫乃「え…」
エマ「あのね、私…姫乃ちゃんに言わないといけないことがあるの」
姫乃「いわないと…いけない…こと?」
エマ「うん…」 エマ「ごめんなさい…あんなに必死に叫んでたのに、ずっと勘違いしてた」
エマ「わたし、姫乃ちゃんはただ純粋にラップが大好きな子なんだって思い込んで、向き合ってこなかった」
姫乃「スイス…」
エマ「姫乃ちゃんは姫乃ちゃんのやり方でずっとラップバトルを頑張ってきたんだね」
エマ「ずっと、私たちに伝えてたんだ…『本当の私を見て』って…」 姫乃「そうですよ…私は…私は…」
姫乃「スイスと面白おかしくラップバトルをするだけの…笑い者になんてなりたくない!」
エマ「うん…」
姫乃「なのに、スイスが…ちょっかい出してきて」
エマ「うん」
姫乃「バトルしかけられて、果林さん取られるの嫌だから…バトルして…それで」
エマ「うん、ごめんね」 姫乃「いつの間にか…私、ラップするの癖になっちゃって…」
エマ「うんうん、よしよし…」
姫乃「気づいたら毎日毎日、頭の中でラップしたり面白い韻を見つけて嬉しくなっちゃったり」
エマ「わたしもわかるよ、その気持ち」
姫乃「でも、自分が変わっていくのがこわくて、本当の私はこんなんじゃないって…」 姫乃「でも、スイスはラップバトルをやめてくれなくて…」
エマ「気づけなくてごめんね。姫乃ちゃんはとっても頑張ってたんだね」
姫乃「スイスううううううう」
エマ「いいんだよ。今はいっぱい泣いていいんだよ」
姫乃「う…うわああああああああ!」 エマ「よしよし、よしよし」
栞子(………)
栞子(何なのでしょう?このおかしな状況は)
栞子(話を聞く限り、今まさに姫乃さんを介抱している人がすべての元凶なのですが)
栞子(……指摘するのは野暮、ということでしょうね) エマ「あのね…さっきのは私が姫乃ちゃんに言わないといけないことだったけど、私が姫乃ちゃんに言いたいこともあるんだ」
姫乃「え?」
エマ「私、姫乃ちゃんのラップが大好き」
姫乃「私の…ラップ?」
エマ「うん、凛々しくて力強くて、でもどこか儚い…相手への厳しさの裏で自分にはもっと厳しい」
エマ「不器用だけど一心不乱に戦おうとする、決してあきらめない、そんな姫乃ちゃんのラップが大好きだよ」 エマ「だから、姫乃ちゃんのラップが聞きたくて…つい意地悪しちゃったんだ…ごめんね」
姫乃「スイス…」
エマ「ねえ、姫乃ちゃん」
エマ「私だけじゃない…姫乃ちゃんのラップを待ってる人はたくさんいる」
エマ「心当たり…ない?」
姫乃「心当たり…」
姫乃(遥さん…せつ菜さん…いえ、それだけではないですね) エマ「それに姫乃ちゃんは『こんなの私じゃない』っていってたけど…」
エマ「わたしはそうは思わない、それだけは言わせてほしい」
エマ「ていうか悩みがあるならラップしてスッキリしようよ!」
エマ「わたし、姫乃ちゃんともっともっとラップをしたいもん!」
姫乃「スイス…」
姫乃「まったく…結局私の気持ちなんて無視して自分優先じゃないですか」
姫乃(ああ、なるほど…思い出してしまいましたよ)
姫乃「ふっ、ふふっ…」 姫乃(そういうことですか…私はなんでこんな簡単なことで悩んでいたのか)
姫乃(そうですよ、何が「いやいやバトルしてた」ですか…)
姫乃(ばっちり韻踏んで、この女をぶちのめして、悦に入ってたのはどこの誰だ?)
姫乃(戦っていたのは紛れもなく綾小路姫乃、私なんですよ…)
姫乃(そうです…私の言葉は…私のラップは…)
姫乃(嘘一つない私そのものなんです!) 姫乃「はは…はははは…」
姫乃「本当に、本当にくだらない」
姫乃「くだらなすぎて腹立たしいですよ…」
姫乃「要は私もただのラップ馬鹿って話じゃないですか?あー、くだらない!」
姫乃「感謝しますよ、スイス!あなたのおかげで…こんなどうでもいい真実にたどりつけた!」 エマ「ふふっ、どういたしまして」
エマ「で、お礼に何かしてくれるのかな?」
姫乃「はい、もちろんです」
姫乃「私は義理堅いことで定評のある綾小路姫乃ですよ?当然、礼は返します」
姫乃「あなたを…完膚なきまでに打ちのめすっていう形でね…」ヒューン
姫乃「くたばれスイスぅぅううううううううう!!!!」
エマ「お礼参りってやつかな?姫乃ちゃああああああああん!!!」ヒューン 栞子(なぜでしょう…)
栞子(お二人の言葉が、気持ちが、まったくもって理解できない)
栞子(なのに、目が離せない…!心が沸き立ってしまう)
栞子「…私もスクールアイドルとして一歩踏み出せたということでしょうかね」 姫乃(こうして、私たちはラップバトルを繰り返していく)
姫乃(ありふれた、なんでもない日常の物語)
姫乃(これにて大団円です)
姫乃(え?大してラップしてないのに終わるのか?)
姫乃(初めに言いましたよ?"ラップしない"って、スレタイにもそう書いてあります)
〜終〜 ここまで読んでいただきありがとうございました
果林誕に向けて何か書こうと思い、短いながらも一本書かせてもらいました
もの足りない人もいるかと思いますが、この話はこれで終わりです
ハッピーエンドです
繰り返しになりますが、ここまで読んでいただきありがとうございました ………
………………
はい、『この話は、ここでハッピーエンド』です
なのでここから先は完全な蛇足となります
力不足がろくな予測もせずに書いた、姑息な補足が加速するダサくて駄作な蛇足です
とある映画を見ておかしなことを思いついてしまった者が書いた、誰に刺さるかも不明な物語
万が一にでも好奇心でこの先に進んで…
この先に書いてあるものがクソみたいな展開でも、読んで嫌悪感を抱こうとも…
進んだあなたの責任です
『わかります』か?
だって、もう物語はハッピーエンドに落ち着いたのですから
その先、なんてのは蛇足でしかない
利口な人は回れ右、貴重な時間を無駄にしてはいけません
愚か者はこの先へ、私は一応止めましたので 🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒
幕が下りれば
🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒
物語は終わる
🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒
本当に?
🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒
本当に???
🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒 『蛇足開始〜カーテンコールの向こう側〜』
栞子「しかし、良いものですね。このようにぶつかり合いながらも高みを目指す姿というものは」
せつ菜「わかります!!!!」
栞子「きゃあっ!」
栞子「せつ菜さん、どこから」
せつ菜「エマさん!!!姫乃さん!!!見せていただきました!お二人のっ!とめどないっ!情熱!」
エマ「せつ菜ちゃん!」
姫乃「なぜ、ここに…」 せつ菜「美しい友情の力を借り、新しい自分を受け入れて綾小路姫乃は生きていく」
せつ菜「それがこの物語の結末…とてもとても尊い青春の1ページ」
せつ菜「わかります!抑えようとしても抑えきれない…狂おしいまでの渇望!熱情!それは…大好きという名の『キラメキ』!!!」
せつ菜「それを解放した時…あなたがたは真の"ラップ少女"となるっ!!!!!」
姫乃「ラップ少女……?」
せつ菜「問いましょう、この先にすすむ覚悟はありますか?」
せつ菜「青春の1ページの!裏側の余白に記された!掃き溜めの産物に…興味はありますか?」 姫乃「何を言っているのか理解できませんね」
姫乃「ですが、そうですね…私は所詮ラップにとらわれた愚か者です」
姫乃「ならば、この先へと進み、愚者としてあなたを倒します。スイス!」
パアアアアアアアア!
姫乃「私の全身全霊をかけてあなたにぶつかる!」
エマ「そっか、やっと素直になれたんだね…」
姫乃「目が覚ましたよ!私もあなたも戦わずにはいられない」
エマ「そうだよ、わたしも姫乃ちゃんも燃え尽きるまで戦い続けるのが宿命」
エマ・姫乃「「だからこそ、このフレーズに命をかけるっっ!!!!」」 ラップは必ず次のフレーズへ
ではバトルは?
私たちは?
エマ「そんなの…」
姫乃「知るかあああああ!!!」
せつ菜「いいです!!!あなたがたの溢れんばかりのキラめきが!この物語を作りかえる!!」
栞子「これが、ラップ少女…」
栞子「なんて…眩しいの…」 姫乃「ふふ…なんでしょう…この高まりは…私自身が、私の中から溢れ出す!」
せつ菜「わかりますか?」
姫乃「せつ菜さん!これは?」
せつ菜「それこそが…キラめき!」
せつ菜「さあ、そのキラめきを解き放つのです!!」
せつ菜「見せてください!きらめいた姫乃さんを!!!!」
姫乃「キラめき…そうですか」
姫乃「理解しました…これが私の目指すもの!」
姫乃「ならば、今こそ…」
姫乃「私、再生産!!」
🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒 🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒
『蛇足2・虹も蛇も虫ではないが虫編』
歩夢「え?」
かすみ「なんですか!これ!」
璃奈「空間…転移?」
ガチャン!ガチャーーーン!
愛「アタシたち、部室にいたはずだよね?」
果林「ここは…どこ?」
しずく「何かの舞台、みたいですが…」 ウォオオオオオオオーン
璃奈「あれって、工場?何がはじまるの?」
彼方「あはは、びっくりしすぎて彼方ちゃんお目目ぱっちりだよ…」
ドオオオオオオン!!
遥「見て!あそこ!」
シュウウウウウウ…
遥「誰か、います!」 🦒シーン番号無し(欠番)🦒
🦒姫乃・覚醒名乗り🦒
『かよわき姫などただの贄』
『文(あや)無き定めを生きれる者は』
『友さえ斬れる者と知れ』
『藤黄学園2年、綾小路姫乃!』
『踏まれる石となるくらいなら…』
『意地で踏み行け、修羅の路(みち)』 🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒
姫乃「なるほど、これがキラめき」
姫乃「自然と口上が出てしまいましたよ…」
姫乃「それに…この溢れんばかりの力」
姫乃「…これは勝てそうな気がします!」
エマ「それはどうかな!」
パアアアアアアアア!
姫乃「このキラメキ…まさか、スイスも…」
せつ菜「わかります!わかります!!」 🦒シーン番号⬜︎(不明)🦒
🦒エマ・覚醒名乗り🦒
『心と心が重なりあえば』
『「ボーノ」がつながり笑顔になれる』
『月夜(つくよ)の暗がりこときれようとも』
『つないだこの手は切れはしない』
『虹ヶ咲学園3年、エマ・ヴェルデ!』
『やんちゃな子にはおしおきだよ』 🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒
エマ「ふふふふ…」
姫乃「…何がおかしいんですか?」
エマ「適性はあると思ってたけど…」
エマ「まさか、ほとんど自力でこのステージにたどり着くとはね」
エマ「いつもいつも、本当に…本当に姫乃ちゃんは面白いよ」
姫乃「訳のわからないことをごちゃごちゃと!」
エマ「でもね…たどり着いただけじゃまだまだ」
エマ「高みには…まだまだ遠いんだよ?」 姫乃「よくわかりませんが…」
姫乃「高みがあるなら登るだけ!その道を塞ぐなら…誰であろうと谷底に落とすまでです」
エマ「そう…それでいいんだよ姫乃ちゃんは」
エマ「ともすれば自分も転落しかねない危うい、でも気高い一本道…それが姫乃ちゃんの道だもんね」
姫乃「スイスごときに私の道をどうこう言われたくないですね」
エマ「じゃあ、行こうか」
姫乃「ええ、切り捨ててあげますよ」
エマ「歌って、踊って…」
姫乃「奪い合いましょう!」 🦒🦒🦒🦒幕間(虚)🦒🦒🦒🦒🦒
せつ菜「いいですね…ええ、これほどまでのキラめきはそうそうない!!」
せつ菜「では、頑張ってくださいね。ご健闘を祈っています」
ヒュン……
栞子「え?せつ菜さんが…消えた?」
せつ菜「栞子さーーーん!!無事でしたか!?」
栞子「せつ菜さん?あの、さっきのは?」
せつ菜「…さっき、とは?」
栞子「え?」
せつ菜「あ、部室にいた人は私を含めて無事です!栞子さんの無事も確認できたのでこれで全員ですね!!」
🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒 歩夢「えっと、これは…」
かすみ「なんの戦いなのでしょうか?」
姫乃「さて、スイス…どうやら観客が困惑しているのではっきりさせましょう!」
エマ「うん、コンセプトはハッキリさせないとね」
姫乃「私たちが対峙し、争うならばその方法はひとつしかない」
エマ「ラップバトル…だね」
姫乃「ええ、これはあくまでもラップSS!」 姫乃「だから、いつも通り!」
ダダッ!
果林「見て!姫乃ちゃんが!」
しずく「間合いを詰めた!」
遥「ラップバトルなのになんで間合いを!?」
姫乃「沈めてやりますよ、スイスううううう!!」 【姫乃】
生まれ変わった私をまとい
ぶちこめ殺意どでかい的に
スイスは果林の足手まとい
釣り合ってないの知らんぷりか、おい
私は果林とスタァライト
可憐な二人を包み込むライト
ボリュームあげて高まりあい
スイスは背後にすらいない 姫乃「ここからいなくなれやあああぁぁ!」
璃奈「姫乃さんの背後に…何か現れた!?」
彼方「あれは…ICBM!」
遥「あ、ICBM!?」
※ ICBM(大陸間弾道間ミサイル)
簡単に言うと「とてつもなく巨大なミサイル」
姫乃「発射ああああ!」
ドオオオオオオオオオン! 『蛇足3・エマがいなかったら姫乃がニジガクメンバーだった説』
彼方「至近距離であんなのくらったら、いくらエマちゃんでもひとたまりもないんだぜ」
果林「この殺意、今までの姫乃ちゃんとは段違いね…」
エマ「ふふ……姫乃ちゃん、のってるね」
エマ「本当、調子にのっちゃってるね」
ゴゴゴゴゴオオオオオオ
エマ「でもね、私も今までにないくらい絶好調なんだよ」
エマ「さて、どう返そうかな?」 >>86
【エマ】
眩しい二人が掲げた誓い
再び登る運命(さだめ)の舞台
でも出てくる言葉はオマージュくらい?
そんなんじゃひかりに届かない
「果林」って呼び捨てアピールしたい?
発想が小学生みたい
周りの目なんかてんで顧みない
その発想がすでに痛い エマ「えーーーーい!」
ドン!
愛「ICAMを…殴った!?」
ドオオオオオン!!!!
歩夢「そうだよ…そんなことしたら爆発…」
遥「いえ!よく見てください!エマさんは…無傷です!」
彼方「あれだけの爆発でなんで無傷なの?」 遥「いえ、それどころか」
愛「姫乃ちゃんが」
璃奈「…いない?」
歩夢「なんで?どういうこと?」
せつ菜「そういうことですか!エマさんは…」
エマ「大したことはしてないよ?私の拳圧で爆発ごと吹き飛ばしただけ」
エマ「それが姫乃ちゃんの方にいっちゃったのは不幸な事故ってことで許してね」
かすみ「おおおお!」
璃奈「ICBMを防いだたばかりか…」
しずく「その余波で姫乃さんを攻撃した!」 🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒
姫乃「ぐっ…ここは」
姫乃「まさか私の攻撃を逆に利用するとは、化け物にもほどがありますよ」
エマ「姫乃ちゃーーーんどこー?遊びましょー?」
エマ「ふふっ、今日のわたしはちょっぴり過激だよー」
姫乃「やれやれ、あなたの遊びは随分と物騒なんですねスイス」
エマ「姫乃ちゃんみーつけた!」 姫乃「吹き飛ばしたのはあなたですがね!」
エマ「おっと、あんまり盛り上がりすぎると止まらなくなっちゃうね、危ない危ない」
エマ「…でも、姫乃ちゃんと全力でバトルしてわかりあうんだもん盛り上がるのも仕方ないよね!」
姫乃「…普段にも増して言ってることとやってることが噛み合ってませんね」
姫乃「ええ、わかってましたよ…こんな程度で勝てる相手ではないと」
姫乃「ならば倒れるまで手を緩めるつもりはありません」 >>89
【姫乃】
いいかチャンスは誰もが平等
やったもん勝ち痛くて上等
衝動抑えてどうぞじゃそうそう
勝てるかガチの押し問答
がっつくくらいでようやく差がつく
誰より高く誰より熱く
自由の翼で最上へ至る
さあ、矮小なスイスの最期が来たる 『蛇足4・これ書き終わったらスクスタ28章でもやろうかな』
姫乃「さて、スイス…あなたはどうやら舞い上がってるようですが…」
エマ「ん?」
姫乃「先程の攻撃、あんな対処をしたくらいでどうにかなるとか思ってないですよね?」
エマ「あはは姫乃ちゃん」
エマ「何を言ってるかわからな…」
エマ「え?」
エマ「これ…なに」
ドサッ
姫乃「何が起こっているかわからないでしょう?」
姫乃「おかしいと思わなかったんですかね…」
姫乃「私の口上、ちゃんと聞いてましたか?」 エマ「口上?」
エマ「あ、なるほど…うん…」
エマ「面白いよ…姫乃ちゃんは本当に」
エマ「はは…そうだね」
エマ「こんなの、初めてかな」
🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒
かすみ「エマ先輩が…」
しずく「いきなり崩れ落ちた?」
璃奈「どういうこと?」
🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒🦒 エマ「いやー、すっかり…騙されたよ」
エマ「姫乃ちゃん言ってたもんね、切るって…なのにミサイルとかおかしいか、ははは…」
姫乃「あなたのとてつもないパワーに正面から挑んでも良かったのですが、どうも私はこういう戦い方の方が強いみたいです」
エマ「さっきのやつ…何が…入ってたの?」
姫乃「いえ、大したものではないですよ」
姫乃「肉眼では確認できない刺さっても気づかないほどの無数の小さな毒針、ちなみに毒の効果は」
エマ「麻痺、かな?」
姫乃「はい、一つ一つは大した効果もないし針自体の威力も皆無に等しいですが…塵も積もればなんとやら」 エマ「さっき近づいてきたのは…私により多くの毒針を食らわせるため…」
姫乃「避けたり毒針を食らわない位置で対処されたりしたら敵いませんので」
姫乃「至近距離で撃ったこともあり、時間の少なさからあなたは見事に対処を誤ってくれました」
姫乃「さて、では…」
シャキーン
姫乃「動けないところ申し訳ないですが…なるべく苦しまないように一刀で息の根を止めてあげます」
エマ「…姫乃ちゃん、私からも一ついいかな?」
姫乃「なんです?命乞いですか?」
エマ「さっきの口上、覚えてる?」 姫乃「あなたの口上ですか?まあ、記憶してますが…」
エマ「あーえっと、わたしのじゃなくて…」
エマ「姫乃ちゃんの、だよ?」
姫乃「私の?」
エマ「姫乃ちゃん、言ってたよね?」
エマ「『友をも斬れる者と知れ』って」
姫乃「ぐっ!」 エマ「もしかしてだけど…こうやって斬ろうとしてるってことは…」
エマ「わたし、姫乃ちゃんのお友達なのかな?」
姫乃「は?それは…違います!友をもですよ!敵だけでなく、友も!あなたは敵で…」
エマ「そっか…ところで」
エマ「私、別に動けないわけじゃないよ?」 姫乃「へ?」
ドンッ!
姫乃「ぐふっ!」
姫乃(パンチ、みぞおちを的確に…)
エマ「すごく動きにくいし、さっきまではギリギリ動けるかなってくらいだったけどね」
エマ「姫乃ちゃんとおしゃべりしたら元気出ちゃった!」
姫乃「このっ、スイ…」
姫乃(動きにくくてこれですか…)
エマ「もう一回、飛ぼうか?」
エマ「エマ・ヴェルデ、いきます!」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています