0026名無しで叶える物語(SIM)
2021/05/01(土) 18:05:45.67ID:kCcmYMdd船は少しずつスピードをあげてお台場の海を進んでいく。
右手を見ても左手を見ても、東京のビル群の明かりが夜空を飾っていて、東京タワーやニジガクの校舎も見える。
前方には青く照らされたレインボーブリッジが。
「わぁっ!」
手すりに捕まって身を乗り出して景色を眺めるエマ。
落ちちゃわないかしら……?と少し危なっかしく思う。
「夜景も綺麗だし涼しくていいねぇ……遥ちゃんに送ってあげよう」
彼方は彼方で夜景を背に自撮りを撮っている。
こっそり近づいて……彼方のカメラにフレームイン。
「おぉっ……エマちゃん、エマちゃん!」
すると、私の意図に気付いた彼方がエマを呼び寄せて、
「なに〜?――あっ!」
エマも画角に収まりに小走りで駆け寄ってくる。
三人で肩を寄せ合って、可愛く撮れるように、そして夜景もきちんと入るように角度を試行錯誤して……。
――パシャリ。
「うん、いい感じだよ。あとで送るね〜?」