0021名無しで叶える物語(SIM)
2021/05/01(土) 17:50:28.69ID:kCcmYMddこれからおよそ10時間半の船旅になる。
客船はいくつかの伊豆諸島の島に寄港したあと、終点の八丈島には朝9時頃に到着する。
船内は綺麗な印象で、廊下はちょっとしたビジネスホテルと比べても遜色ない。
「これからどうするの?」
とエマ。
「まずは部屋の鍵をもらって、荷物を置きに行きましょ」
客船には2等室、特2等室、1等室、特1等室、特1等和室、特等室が用意されている。
2等室は簡易な仕切りがあるだけの雑魚寝だからあまり私たち向きじゃないのよね。
特等室はシティホテルのような造りで、とても快適に過ごせそうだけど2人用の部屋だからこれも今回は却下。
ということで、私たちの泊まるのは特1等室。
「すごいね!彼方ちゃん!」
「すごいね〜!」
小学生みたいな会話をしながら船内のあちこちを見回す二人を背にして、
「ほ〜ら、早く来ないと置いてっちゃうわよ?」