歩夢「大学生のお姉さんにナンパされた」 せつ菜「!?」
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せつ菜(ふー、すっかり練習に熱が入ってしまいました!)
せつ菜(少し部室で休憩しましょう)
ガラガラガラ
歩夢「あ、せつ菜ちゃん!」
せつ菜「歩夢さん! 調子はいかがですか?」
歩夢「いい感じだよ♪ 次のライブのイメージも浮かんできちゃった」
せつ菜「それは良いですね! 楽しみです!」
歩夢「……」スマホポチポチ
せつ菜「……」
歩夢「……」スマホポチポチ
せつ菜「……」 せつ菜「あ、もしかして、侑さんとLINEですか?」ニコッ
歩夢「ううん」
歩夢「大学生のお姉さん」
せつ菜「!?」
せつ菜「大学生の方ですか、親戚とかですか?」
歩夢「この前、街で話しかけられたの」
せつ菜「え……」
歩夢「お洒落なお店あるからお茶しようって、その後LINE交換したんだ」
せつ菜「そ、それってナンパじゃないですか!」ガタッ
歩夢「そうなのかな?」
せつ菜「そうですよ!」 せつ菜「高校生狙ってナンパなんて絶対危ない人ですよ! 歩夢さん、あんまり連絡しない方が……」アセアセ
歩夢「そんなことないよ! すごくいい人なの。可愛い可愛いって頭撫でてくれたし」
せつ菜「それセクハラじゃ……」
せつ菜「歩夢さん、とにかく今後はその人とは……」
ガラガラ
かすみ「はー、疲れましたー!」
せつ菜「……!」
歩夢「かすみちゃん、お疲れ様」ニコッ
かすみ「歩夢先輩、せつ菜先輩、お2人には新作のコッペパンあげちゃいまーす♪」
歩夢「わー、ありがとう!」
せつ菜「……」
せつ菜(歩夢さん、どうして……) 翌日
せつ菜(今日は同好会は休み)
せつ菜(でも、どうしても歩夢さんと話したくて、部室に呼び出してしまいました……)
ガラガラガラ
歩夢「ごめん、せつ菜ちゃん。待った?」
せつ菜「いえ、こちらこそお呼び立てしてすみません」
歩夢「練習ないのに、菜々ちゃんじゃなくてせつ菜ちゃんなんだね」ニコッ
せつ菜「そうですね。ここに来る時はやっぱりせつ菜じゃないとしっくりこないので……」
歩夢「それで話って何かな? 私、この後予定あるからあんまり長居できないけど……」 せつ菜「予定って、もしかして昨日話してたお姉さんと会うんですか?」
歩夢「え、そうだけど……」
せつ菜「絶対行っちゃダメですよ!!」
歩夢「……」
歩夢「なんでせつ菜ちゃんがそんなこと言うの……?」
せつ菜「なんでって……」
せつ菜「歩夢さんは危ないと思わないんですか? 高校生にナンパして可愛いって囁いてきて、会う約束して」
せつ菜「このこと、侑さんは知ってるんですか?」
歩夢「侑ちゃんは知らないよ。最近忙しいからね」
歩夢「やっぱり2年の途中からの転課って大変みたいで、同好会にも顔出せてないけど、私も最近あんまり会えてないんだ」
歩夢「でも私は侑ちゃんのこと応援したいから、今寂しいのは我慢」ニコッ
歩夢「それに優しくて綺麗なお姉さんだから、危ないことないよ!」
せつ菜「歩夢さん……」 せつ菜「そしたら、せめて3年生の果林さんとか彼方さんについてきてもらいましょう!」
せつ菜「それならいざとなった時……」
歩夢「いざとなった時って何? 2人でご飯行くだけだよ?」
せつ菜「だって歩夢さん……」
せつ菜「行ったらその人に絶対エッチなことされますよ!?」
歩夢「……うん。そうかもね」
せつ菜「え……わかってて……?」
歩夢「うん。それでも別にいいかなって」
せつ菜「そんな……歩夢さんは本当にそれでいいんですか?」
歩夢「エッチなこと興味ないわけじゃないし。ここで経験しておいてもいいかなって……」
せつ菜「なんでですか! そういうことってすごく大事なことじゃないですか!?」
せつ菜「歩夢さんは大好きな人としたいって思わないんですか!?」
歩夢「別にせつ菜ちゃんには関係ないじゃん。私のことだし……」
せつ菜「歩夢……さん……」ウル 歩夢「それになんか、人肌恋しいっていうか……」ボソッ
せつ菜「……」ウルウル
歩夢「じゃ、そろそろ行くね」スタスタ
せつ菜「ま、待ってくださいっ!」グイッ
歩夢「せつ菜ちゃん、私は大丈夫だから行かせて」
せつ菜「い、い、行かせないです!」ギュッ
せつ菜「絶対行っちゃダメです、歩夢さん!」
せつ菜「エッチなことしたいなら、その人じゃなくてもいいじゃないですか!」ムギューッ
せつ菜「その……他にも女の子なんて、たくさんいますし……!」ムギュムギュ
せつ菜(歩夢さんの腕にしがみ付いて、自分の胸押し当てて、何してるんだろ私……)
せつ菜(こんなの色気も何もない……歩夢さんの気を引けるはずもない……)
歩夢「しつこいよ、せつ菜ちゃん。私に構わないで」グイッ
せつ菜「あ……」
歩夢「じゃ、また明日ね」ニコッ
スタスタスタ
せつ菜「歩夢……さん……」ガックリ せつ菜「うう……ふぇ、うぅ……」ポロポロ
せつ菜(歩夢さんのこと、止められなかった……)
せつ菜(この後お姉さんにされちゃうのかな……)
せつ菜(歩夢さんの綺麗な初めてが、こんなことで……)
せつ菜「どうしてですか、歩夢さん……」ポロポロ
せつ菜「侑さんはこんな時に何してるんですか!」ムッ
せつ菜「でも、そっか、侑さんは忙しくて……」
( 歩夢「それになんか、人肌恋しいっていうか……」ボソッ )
せつ菜「……!」ハッ
せつ菜(歩夢さん、もしかして侑さんとずっと会えなくて、寂しさを紛らすためにこんなことを……?)
せつ菜(だとしたら……)
せつ菜(やっぱり止めないと、追いかけないと!) @cメ*˶・᷅ - ・᷄˵リ 女の子泣かせちゃダメだよ歩夢ちゃん… 「やっぱり歩夢ちゃんは可愛いねー」ニギニギ
歩夢「さっきから褒め過ぎですよ」ニコッ
「そんな美人ならモテるでしょ? よく告白されるんじゃない?」
歩夢「そんなことないですよー!」
「私がクラスメイトなら放っておかないけどなぁ」
「あ、ちょっと休憩してかない?」
「行ったことある? こういうとこ」
歩夢「えっと……ないです」
「楽しいよ。ちょっと行ってみよっか」グイッ
歩夢「あ……」 「歩夢ちゃんも大人になるんだよ♪」
歩夢(やっぱり……)
「お姉さんに任せてね」
歩夢(やっぱり……やだ……)
歩夢「ごめんなさい、私こういうとこは……」
「えー、今更何言ってるの。ここまで来たんだからさ」グイッ
歩夢「あ……やめ……」 せつ菜「待ってください!」バッ
「え?」
歩夢「せつ菜ちゃん!?」
せつ菜「行きますよ、歩夢さん!」ガシッ
「あれ、何? 友達―?」
せつ菜「あなた、高校生相手に何してるんですか! 警察呼びますよ!!」キッ
「や、やだなぁ……そんな怖い顔しないでよ、私そんなつもりじゃ……」アセアセ
せつ菜「歩夢さん、走りますよ!」ダッ
歩夢「ちょ、ちょっとせつ菜ちゃん!」グイグイ せつ菜「ここまで来れば大丈夫でしょう」ハァハァ
歩夢「もう……せつ菜ちゃん……」ハァハァ
歩夢「どうしてここまで……私に構わないでって言ったでしょ」
せつ菜「そんなわけにはいきませんよ!」ガッ
せつ菜「歩夢さん、私怒ってるんですよ!?」
歩夢「なんでせつ菜ちゃんが怒るの……?」
せつ菜「歩夢さんは……」
せつ菜「歩夢さんは何もわかってないです!!」ダキッ
歩夢「せつ菜ちゃん……?」
せつ菜「侑さんに会えなくて寂しいのはわかります……」
せつ菜「ずっと一緒にいた幼馴染と離れて、辛いんだと思います……」
せつ菜「でも、歩夢さんを大好きな人は侑さんだけじゃないんですよ?」
せつ菜「歩夢さんには同好会のみんなや、ファンのみんなだっています」
せつ菜「私だって……私だって、歩夢さんのことが大好きです!」
せつ菜「だから……自分をもっと大切にしてください」ギュッ
歩夢「せつ菜……ちゃん……」 歩夢「ごめん……せつ菜ちゃん……」
歩夢「私、寂しくて……心細くて……」ポロッ
歩夢「だから誰かに構って欲しくて……」ポロポロ
歩夢「馬鹿だよね、私……うぅ……」ポロポロ
せつ菜「歩夢さん……」
せつ菜「もう大丈夫ですよ」ギュッ
せつ菜「侑さんだって、今は離れてるだけで、気持ちは歩夢さんと一緒ですし」
せつ菜「私もずっと歩夢さんの傍にいますよ」
歩夢「こんな私のために……」
歩夢「ありがとう、せつ菜ちゃん」
せつ菜「こんなじゃないですよ」
せつ菜「さ、歩夢さん、一緒に帰りましょう!」ペカー 半年後
歩夢「あの時のこと、なんか懐かしいね」フフッ
せつ菜「あの時は本当にヒヤヒヤしたんですよ! 歩夢が変なことされたらどうしようって」
歩夢「でもあの時の菜々ちゃん、本当にかっこ良かったよ!」
歩夢「ありがとうね。私のこと守ってくれて」ニコッ
せつ菜「歩夢……」
歩夢「じゃ、そろそろ寝よっか! 電気消すね!」カチッ
せつ菜「……」
せつ菜「歩夢……」ダキッ
歩夢「菜々ちゃん……?」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています