桜坂しずく(xx)「禁則事項です♡」
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こんにちは。
初めましての方は初めまして。桜坂しずくです。
ガチャッ
ある日家に帰ったら
「おかえりー」
自室に知らないお姉さんがいました。 未来しずく「じゃあ私席あっちだから、また後でね」
侑「あれ、未来さんも一緒じゃないの?」
しずく「元々私一人で行こうと思ってましたから、3枚のうち2枚は追加で買ったんです。ですから後に買った分と席がバラバラで……」
未来しずく「席は私の持ってる券の方がいい席なんだけどね。どうする?どっちか私のと交換する?」
しずく「あのっ」
未来しずく「うん?」
しずく「いいんですか?元々姉さんが侑先輩と一緒に出かけたいって話だったのに、侑先輩と一緒じゃなくて」ボソッ
未来しずく「いいよ、遠慮しないで」
未来しずく「侑さんもしずくとでいい?」
侑「はい!それじゃあ行こっか、しずくちゃん!」ギュッ
しずく「あっ……はい!」
未来しずく「ばいばーい」フリフリ
未来しずく「…………」 続き来てる!
ゆっくりでもいいから更新続けてくれると嬉しい しずく「侑先輩、もうすぐ始まりますよ!お手洗いは大丈夫ですか?」
侑「うん。それよりなんだか緊張してきたよ……。お芝居見るのなんて昔小学校であった舞台鑑賞以来だし」
侑「何より周りの人達がいかにも舞台見に来ました!って感じのオーラが出ててなんだか疎外感が……」
しずく「あはは、分かります。でもそんなに気にしなくていいですよ」
侑「特に気を付ける事とかはある?」
しずく「心配しすぎですよ。特にはありません。マナーでは無く携帯の電源を切るだとか、上映中喋ったり咳をしないとか、そういうごく普通の事くらいです」
侑「マナーにしてた、電源切っとかないと……」ピッ 侑「でも思ったより特別な事は無いんだね」
しずく「そうですよ。だから今日は気兼ねなく舞台を楽しんでください!」
しずく「ここに来る前についオススメのポイントとか色々ぶつけちゃいましたけど、侑先輩は最初の観劇ですからそれもなるべく気にせずお願いします」
侑「なるほど。気にせず、気にせず……」
ブー
『ただいまより……』
侑「うう……もうすぐ始まっちゃう。やっぱり緊張しちゃうよ……」
侑「しずくちゃん、ちょっと手握ってもらっていい?」
しずく「え!?」 しずく「っと……つい大声が……」
侑「大丈夫?ダメかな?」
しずく「いえ……分かりました、どうぞ」
侑「ありがとう、しずくちゃん」ギュッ
しずく(あったかいな) 「さぁ唄いましょう。私達の虹を」
侑「お、おぉ……」サッ
しずく(あっ……)
少し前のめりになる程舞台にのめり込んだ侑先輩の手が、自然に私の手から離れる。
しずく(なんだろう、この感じ。舞台にのめり込んでるのは嬉しいはずなのに)
そんな思いが一瞬頭をよぎったけれど
「〜♪」
しずく(いけない、唄が始まる)
すぐに舞台に集中する事にした。 ーーーー
未来しずく「そろそろ侑先輩達も出てくるかな……」
侑「それで──」
未来しずく「あ、いた。おーい……」
侑「もうすっごくトキメいちゃった!!ヒロインの子が泣きながら思いを伝えるところなんてさいっこう!!私もうボロ泣きしちゃったよ!!」
しずく「ですよね!?私ももう数回目なんですけど、いつも引き込まれてしまうんです!!私もいつかはあんな風な演技をしてみたくて!!」
未来しずく「…………」 侑「しずくちゃんなら出来るよ!この前の演劇部の舞台だってすっごくよかったし!」
しずく「ありがとうございます!あっ姉さん」
未来しずく「侑さんも楽しんでくれたんだ」
侑「あ、はい!すっごくよかったです!」
しずく「姉さん、この後3人でどこかのお店で話し合いませんか?」
未来しずく「あー……私用事思い出して。お金はお母さんから預かってるの渡すから2人で食べてきて」
しずく「え、用事ですか?」
未来しずく「それじゃあね」クルッ
しずく「あっ」 しずく「行っちゃいました」
侑「未来さんとも話したかったけど、用事なら仕方ないね……」
しずく「そうですね……」
侑「それじゃあしずくちゃん、早くどこかのお店入ろうよ!早く舞台の事しずくちゃんと話したいよ!!」
しずく「まさかここまで侑先輩が舞台に興味を持ってくれるとは思いませんでした……。嬉しいです!今日はお互い満足するまで語り合いましょう!!」 ーーーー
しずく母「あら、帰ってたの。早いわね」
未来しずく「あ、お母さん……」
しずく母「ちっちゃい方のしずくは?一緒じゃないの?」
未来しずく「うん、ちょっとあって先に帰ってきちゃった」
しずく母「…………」
しずく母「ちょっと待ってて」
ドンッ
しずく母「しずく、あなたお酒は飲める?そもそもあなたいくつなの?」
未来しずく「お酒が飲める歳ではあるとだけ言っておくね……」
しずく母「ほら、一緒に飲みましょう?」
未来しずく「…………うん」 しずく母「まさか一足先に娘と晩酌できるとは思わなかったわ。この時代に来てくれてありがとうね、しずく」
未来しずく「気がついたらいただけだけどね……」
ゴクッゴクッ
未来しずく「ん……?」
しずく母「どう?そのワイン。美味しい?」
未来しずく「うーん……なんかよく分かんない」
しずく母「あら、まだしずくにこれは早かったかしらね。結構高級品なんだけれど」
未来しずく「いくら?」
しずく母「たしか430万くらい?」
未来しずく「んんっ!?」 未来しずく「え……たっか!!ワインってそんなにするの!?」
しずく母「ここまでするものは中々無いんじゃないかしら。ちょっと奮発して取り寄せたの」
未来しずく「奮発しすぎだよ……」
未来しずく「そもそも何で今日開けたの?別に記念日でも何でもないでしょ?」
しずく母「だって、しずくと飲めると思って」
未来しずく「…………私、この時代のしずくじゃないよ」
しずく母「しずくには変わりないでしょ?」
未来しずく「でも……」
しずく母「もしかして、落ち込んでたのってそのこと?」
未来しずく「えっ?」 1週間ぶりの更新がたったの3レスは勘弁してくれ
もうちょい頑張ってくれ まあ書くのも自由なら読むのも自由なので
やきもきするのが嫌ならそっ閉じしてね 続きが読めるってだけでクソ嬉しいから1レスでもありがてえわ 来てた
読んでるし待ってるから自分のペースで書いて欲しい 更新レスよりくだらないレスの方が倍上回る事態が発生してる件 iPhoneの言ってることは別に間違ってないけどな
そのたった1レスにどんだけ噛み付いてんのよww しずく母「何か気分沈んでるみたいだったから」
未来しずく「顔に出てた?」
しずく母「出てなくても顔見ればそれくらい分かるわよ」
しずく母「それより何かあったの?」
未来しずく「…………」
しずく母「言いたくない?」
未来しずく「ごめんなさい。言いたくないっていうより、うまく言葉に出来ないっていうか……」
しずく母「そう……。じゃあ無理に言わなくていいわ」
しずく母「愚痴でも何でも、いつでも聞くからね。吐くと楽になるし」
しずく「ありがとう。ひとまず今は、飲みたい気分かな」
しずく母「分かった。しずくが満足するまで付き合うわ」 ーーーー
ガチャッ
しずく「あ、姉さん。帰ってたんだ」
未来しずく「うん、お母さんとお酒飲んでてね」
しずく「へぇ……大人って感じですね。それより聞いてください!今日見た舞台なんですけど、侑先輩が予想以上にハマってくれて!その後二人でいっぱい語っちゃって楽しかったです!今度私の好きな古い映画も見たいって言ってくれたんですけど、そんな人今まで誰もいませんでしたしもうホントに嬉しくて!…………姉さん?」
しずく「姉さん?」
未来しずく「へ……?」
しずく「すみません。また私畳み掛けるように話しちゃいましたか……?すみません。直そうとは思ってるんですけど」
未来しずく「あぁ……ううん、違うの。ちょっとさっき飲んだお酒の酔いがね」
しずく「……何か悩み事ですか?」
未来しずく「えっ」 しずく「前に未来の私も根本は変わらないから過去の私の思考が分かるって言ったけれど、逆に言えば未来の私も今の私の根本と変わらないから思考が分かるってことですよね」
しずく「お酒で酔ってるのもあるかもしれませんけど、姉さん今日一日どこか変でしたよ?」
しずく「何か悩みでもあるなら私が……。いや、同じ考えが2つ集まるだけかな」
未来しずく「あはは。情けないな私。これじゃ大根役者だよ……」 未来しずく「今日ね、この時代の私と部活の先輩と3人で遊びに行ったでしょ?ただ単に若い先輩と一緒に過ごしてみたいなぁって単純な動機」
未来しずく「でも侑先輩がこの時代の私と仲良さそうに話してるの見て、何となく疎外感感じちゃって」
未来しずく「あぁ、私はこの時代の人じゃないんだなって。この時代の侑先輩はこの時代の私と話すのが普通なんだ。ここじゃ私にとって侑先輩や同好会の皆は他人なんだって」
未来しずく「そう思ったら途端に私が邪魔者に思えてきちゃってね。私はこの時代の人じゃ無いんだ、ここにいちゃいけない人なんだ……」グスッ
しずく「…………」 未来しずく「ごめん、急にこんな。ワイン飲みすぎちゃっ──」
しずく「なに……」
未来しずく「へ?」
しずく「甘っちょろいこと言ってんだぁぁ!!」シュッ
未来しずく「あいた!」
しずく「あっ、すみません!ホントに殴っちゃった……」
未来しずく「もう……いきなり何?」
しずく「あ、……ゴホン」 しずく「姉さんがいちゃいけないなんていつ誰が言ったんですか!被害妄想で勝手に自己嫌悪に陥って、悲劇のヒロインぶらないでください!!」
未来しずく「え?被害妄想って……」
しずく「それに、たとえ世界がしずくの事を認めなくても、私が姉さんを……」
しずく「いや、しずくの事を認めるから、必要としてるから!だからしずくはここにいなきゃいけないの!」
しずく「私は桜坂しずくの事、大好きだから!!!」
未来しずく「…………」
しずく「…………」ハァハァ 未来しずく「…………これって自己肯定になるのかな」
しずく「えーと……そうなるのかな?」
しずく「とにかく、姉さんもしずくで、少なくとも今はこの時代の人間なんだから!」
しずく「これからはちゃんとこの時代にいる『しずく』でもあるんだって事を分かってもらうためにしずくお姉ちゃんって名前で呼ぶから!」
未来しずく「あっ」
しずく「……?」
未来しずく「いや、何でもないよ」
未来しずく(自分で気付いてないのかな。今、しずく『お姉ちゃん』って……敬語も取れてたし)
しずく「それとさっきしずくお姉ちゃん疎外感感じるって言ってたよね?」
未来しずく「ん?」 .
「「「 えぇ〜!!未来さんが未来のしずくちゃん!!?? 」」」
. しずく「というわけで、私と接するみたいに未来さん改め未来の私と接してくださると助かります」
未来しずく「あはは……よろしくね皆」
侑「なんとなく似てると思ってたけど、まさか本人だなんて……!」
璃奈「凄い……未来の技術はそこまで進化してるんだ。しかも未来のしずくちゃんの見た目から推測するに、そう遠くない未来……!」
未来しずく「勝手に飛ばされただけなんだから技術はまだだと思うけどね……」
侑「ねぇねぇ、未来の私はどうなってるの!?」
かすみ「かすみんも!」
せつ菜「HUNTER×HUNTERは何巻まで出てますか!?」
未来しずく「禁則事項です」
「「えー」」
せつ菜「!!」
しずくお姉ちゃんは私と初めてあった日のように皆の質問をかわした。
言っていいラインと駄目なラインが相変わらず曖昧だ。 かすみ「でもなんで急に私達に打ち明ける気になったんですか?」
璃奈「そもそも話していいの?」
未来しずく「いやぁ……それは分からないけど……」
しずく「しずくお姉ちゃん……未来の私の事をそう呼んでるんだけど、この時代の皆が知り合いなのに知り合いとして一緒に過ごせないのが寂しかったんだって」
未来しずく「なっ……!!」
果林「へぇ」ニヤッ
未来しずく「かっ果林さん!違いますからね!!寂しいなんて私は別に!!私今の皆よりうんと大人なんですよ!?」
しずく「私はこの時代の人じゃ無いんだ、ここにいちゃいけない人なんだ」グスッ
未来しずく「実演しないでくれる!?」
かすみ「ってことは本当にあったんだ」
未来しずく「違うからねかすみさん!!あれはお酒が入ってたからであって──」
彼方「しずくちゃん、語るに落ちてるぜ〜」ニヤニヤ
未来しずく「あぁ……もう……」 ーーーー
かすみ「それじゃあしず子、でっかいしず子もまた明日!」
璃奈「しずくちゃん、しずくさん、バイバイ」
しずく「うん、また明日!」
未来しずく「またね」
未来しずく「はぁ……結局一日中皆にいじられっぱなしで疲れた……」
しずく「でもおかげで寂しくなくなったでしょう?」
未来しずく「そりゃああれで寂しくなれって言う方が無理だよ」
未来しずく「それにしても、本当に言ってよかったのかな」
しずく「今更ですよ。本当に言っちゃいけないなら私はともかくお母さんにだって言っちゃいけないんじゃないですか?」
未来しずく「それはそうかもしれないけど、未来に帰った時どうなるのかなって」
しずく「さぁ……」
未来しずく「そうだよね、やっぱり考え無しだよね。自分でも想像できないからだろうねって思ってたけど」 しずく「こ、細かい事はいいじゃないですか!今が楽しければ!」
未来しずく「……なんだかかすみさんに……」
しずく「え?かすみさんがどうかしました?」
未来しずく「いや、何でも無いよ。それよりこの前の劇の最後のミュージカル部分だけど」
しずく「あそこ!いいですよね〜あの場面!流石お姉ちゃん、気にいる所が一緒ですね!あそこの考察なんですが……」
ーーーー
ーーー
ーー 侑「しずくちゃんの家来るのって初めてだなぁ」
しずく「私も、家に友達を連れてくるのなんて何年ぶりか……」
侑「そんなに誰も来てないの?」
しずく「家に招待するほど仲のいい知り合いなんて、長年いませんでしたから……」
侑「あっ」 侑「それにしても今日暑いね!早くしずくちゃんの家で涼みたいなぁ!まだかなぁしずくちゃんの家!」
侑「あ、見てしずくちゃん!この家めちゃくちゃ広いよ!庭に庭園もある!きっと凄いお嬢様が住んでるんだろうね!」
しずく「それ……私の家です……」
侑「えっ」 ガチャッ
「お帰りなさいませ、お嬢様。そちらはご友人ですか?」
しずく「はい、学校の先輩です」
「お嬢様がついにご友人をご招待なさるなんて……!!今夜はご馳走ですね!!」
侑「えぇ!?そんな大袈裟な」
「お荷物お預かりいたしましょうか?」
侑「べ、別にいいですよ!おかまいなく!」 侑「ふぅ……びっくりしたぁ」
しずく「すみません、驚かせてしまって」
侑「ううん、大丈夫。それにしても、しずくちゃんってこんなに凄いお嬢様だったんだ……。なんか今まで失礼な態度取ってたらごめん」
しずく「そ、そんな事無いですから!気を使わなくて大丈夫です!!」
しずく「うう……だから皆には家の事言わないでおいたのに……」
未来しずく「あ、侑先輩。おはようございます」
侑「あ、大っきい方のしずくちゃんおはよう。なんだか歳上なのに敬語で話されるのまだなれないよ」 しずく「今から侑先輩と色々洋画見ようと思ってるんだけど、しずくお姉ちゃんも一緒にどう?」
未来しずく「お誘いありがとう。でも今日は遠慮しておくよ。二人の邪魔になるし」
未来しずく「それに、今日私も近江家に招待されてるから、私もそろそろ出ないと」
しずく「へぇ、そっちもいいなぁ。いってらっしゃい」
しずく「じゃあ侑先輩、シアター専用ルームに案内しますね。映画館みたいに見れるんですよ」
侑「うわぁ何それ!楽しみ〜!!」 しずく母「しずく、大分明るくなったね」
未来しずく「お母さん……」
母「あんたもああやって今のあんたになったの?」
未来しずく「いや、知らない……」
母「え?」
未来しずく「ううん、なんでもない。じゃあ、私も出かけてくるね!」 ーーーー
未来しずく(あれから数週間が経った)
未来しずく(明日はスクールアイドルフェスティバル当日。今日は早めに帰宅し、明日に備えて今からベッドに入るところだ)
未来しずく(思えば過去に来てから今日まで色んな事があったなぁ。この時代の私をからかうつもりが、逆に私が引っ張られてこの時代の同好会の皆と仲良くなってしまったり)
未来しずく(正直言うと、この時代の私が少し怖い。だって──)
しずく「しずくお姉ちゃん」
未来しずく「え、何?」
しずく「このリボン、プレゼントするね。似合えばいいんだけど……」
未来しずく「おぉ、流石私が選んだリボン。私の好みにぴったり!」
しずく「よかった!子供っぽく見えないように大人っぽいリボン選んだんだけど、気に入ってもらえてよかった!」
未来しずく「折角だから早速明日のスクールアイドルフェスティバルに付けて行こっかな」
しずく「そしたらきっとスクールアイドルより目立っちゃうんじゃないですか?」
未来しずく「それって遠回しの自画自賛?」
しずく「え!?ちっ、違いますよ!!」
未来しずく「私に隠し事しなくて言いって!実際自分の事可愛いって思ってるでしょ?」
しずく「………………少し」
未来しずく「素直じゃないなぁ」
しずく「もう!からかわないで!!」
未来しずく「あはは、ごめんごめん」 しずく「明日はどうするんですか?」
未来しずく「今回はお客さんとして参加できるから、皆のステージを一通り見て回りたいな。勿論私のステージも見に行くからね」
しずく「なんだか緊張しちゃうな……。絶対ビックリさせるからね!」
未来しずく「何やるか知ってるけどね」
しずく「う、そうだった……」
しずく「…………」
未来しずく「ん?どうかした?」
しずく「あの……」
未来しずく「どうしたの?言ってみて」
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