遥「しずくさん、今日もウチに泊まっていくんですか?」しずく「はい!」
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遥「本当ですか!? やったぁ! この前オススメしてくれた映画観たので、感想会しましょう!」
しずく「早速観てくれたんですか? 嬉しいです!」ニコリ
遥「しずくさんが教えてくれたあらすじだけでも面白そうだったので、すぐに観ちゃいました!」
キャッキャ、キャッキャ
彼方「………………」 彼方「あ、あのぉ〜、しずくちゃん?」
しずく「? どうかしましたか、彼方さん」
彼方「いや、えっと、そのぉ……今日は彼方ちゃんと一緒に映画観るって約束じゃあ……」
遥「そうなのお姉ちゃん? じゃあ私も一緒に観たい」
しずく「そうですね、遥さんも一緒に観ましょう!」
遥「はい!」
彼方「………………」 彼方(最近、彼方ちゃんの愛しの妹と可愛い、とっても可愛い彼方ちゃんの後輩の仲がすごく良い)
彼方(いつ頃からだろう? しずくちゃんが彼方ちゃんのお家に泊まりに来る事が増えてからかな?)
彼方(……何はともあれ、遥ちゃんに友達が増える事はとっても嬉しい事なのに……)
遥「ーーーーちゃん! お姉ちゃん!!」
彼方「うへぇ!?」 遥「もう、お姉ちゃん聞いてた? 今日の晩御飯は私“達”で作っていい?」
彼方「え? ぁ、ああ……うん。じゃあ任せちゃおっかな〜」
しずく「彼方さんの為に、お手伝い頑張りますね!」
遥「はい! しずくさん、お姉ちゃんをびっくりさせちゃおうね」
しずく「はい! 一緒に頑張りましょうね、遥さん」
彼方「あっはっは〜、彼方ちゃん楽しみ〜」
彼方「………………」
彼方(嬉しい事なのに……)
しずく「うふふ」ニコニコ
遥「えへへ」ニコニコ
彼方(……なんだか物凄くモヤっとしちゃう) 彼方(遥ちゃん達が一緒に作ったのは、オムライスだった)
彼方(あんまり綺麗な形じゃあなかったけれど、とっても美味しかった)
遥『お姉ちゃん、どう? 美味しい?』
しずく『……』ドキドキ
彼方『うん! とっても美味しいよ〜』
遥『〜〜〜〜ッ!! やったぁ!』
しずく『やりましたね、遥さん!』
遥『うん!』
彼方『………………』 彼方(遥ちゃんは、とっても大切で愛おしくて、本当に大好きな娘だ)
彼方(ちっちゃい頃からずっと一緒にいて、優しくて可愛くって芯が強いのにちょっと泣き虫で……大切な妹)
彼方(しずくちゃんは、しっかり者の優等生なのにちょっと抜けている所があって、なんか放って置けない彼方ちゃんの大切な後輩だ)
彼方(演劇の主演が決まった時も、絶対観に行きたいって思った)
彼方(もはやもう1人の妹って感じだ)
彼方(そんな大切な二人が仲良くしてくれるのは本当に嬉しい事なのに)
彼方「………………」
彼方(物凄く、モヤモヤしちゃう)
彼方(この気持ちは何なんだろ) 〜翌日〜
しずく「彼方さん、一緒に柔軟体操しましょう!」
彼方「うん、いいよぉ〜」ニコリ
しずく「ありがとうございます、彼方さん」ニッコリ
彼方(一緒にご飯を食べて、一緒に映画を観て、次の日も学校なのにいっぱい遊んだ後は3人で川の字になって皆で寝て)
彼方(とっても楽しい時間を昨日は過ごした)
彼方(遥ちゃんもしずくちゃんもとても楽しそうにしていた)
彼方(彼方ちゃんも……楽しかったと、思う)
彼方(でも――――) しずく「彼方さん、だいぶ身体柔らかくなりましたね〜」
彼方「そう? えっへへ〜皆のお陰だよ〜」
しずく「いーえ、彼方さんが頑張ったのが一番の理由ですよ!」
彼方「そ、そうかな〜/// 彼方ちゃん、照れちゃうよ〜」
しずく「うふふ、照れている彼方さん可愛いです」ニッコリ
彼方「えへぇ!?」ドキッ
彼方「……//////」
しずく「……か、彼方さん? お耳が真っ赤ですけれど何かありましたか!?」
彼方「な、なんでもないよ〜!?」
しずく「な、なら良かったです……強く押し過ぎちゃったかなって思いました」
彼方「あっはは〜大丈夫大丈夫〜。ごめんね〜?」ニッコリ
しずく「いえいえ」
彼方(――――今のこの瞬間、しずくちゃんと一緒にいる“今”みたいに、笑えてたのかな……?)
彼方(……私、どうしちゃったのかなぁ) 読んでくれている方々、保守してくれている方々本当にありがとうございます。
そんな中申し訳ないのですが、続きはまた後程あげていきます!
本日の夜には更新したいと思っています。
SS初投稿で色々緊張してますが、良いはるかなしずをお届けできるように頑張っていきます。 SS初投稿なのかすごいな
頑張ってくれ、楽しみにしてるぞ! はるかなしずじゃないですか!!!!!
続きが楽しみです!!!!! 〜練習後〜
かすみ「しず子〜、りな子〜この後お台場でお買い物して行かない?」
しずく「あんまり遅くならなければ全然いいよ」
璃奈「私も行けるよ。璃奈ちゃんボード『ワクワク』」
かすみ「えへへ、2人ともありがとう!」ニッコリ
しずく「何か買いたい物でもあるの?」
かすみ「いっひっひ……新しいイタズラグッズが出るからそれを買いにね……!!」ニヤニヤ
しずく「璃奈さん、私達2人だけで行こっか」
璃奈「うん」
かすみ「じょ、冗談だって!! かすみんを置いていかないでー!!」
ワイワイガヤガヤ
彼方「………………」ジー 彼方(うん、今は全然モヤモヤしない。それにしてもウチの同好会一年生ズは本当に可愛いね〜癒されるよ〜)ニマニマ
しずく「ん?」パッ
彼方(あ、しずくちゃんと目が合った)
しずく「……」ニコッ
彼方「!? ッ〜〜〜〜!!///」カァァァァ
彼方「あ、あはは〜」テヲフリフリ
かすみ「ん? どしたのしず子〜?」
しずく「なんでもないよ、かすみさん。ほら、善は急げだよ? お台場へレッツゴー!」
璃奈「そうだね、璃奈ちゃんボード『ゴーゴー』」
タッタッタッタ
彼方(な、何今の!? 目が合った瞬間何も言わずに彼方ちゃんを見て微笑んだよ!?)
彼方(しずくちゃん、可愛過ぎるよ〜!!)
彼方(や、やっぱり最近の彼方ちゃんは何か変だ!!)
彼方(今日もバイトだし、帰ろ!!)
タッタッタッタ
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ しずく(私、桜坂しずくは正直に言って友達が少ない)
しずく(小さい頃から昔の映画を観たり、観劇が趣味だった)
しずく(周りにはそんな子供はいなかったし、おままごとをした時は設定を深く考え過ぎてドン引きされた事もある)
しずく(……引かれている事にすら気が付けなかった私は、そのまま“重い”おままごとをやり続けた)
しずく(━━そのうち誰も遊んでくれなくなっちゃいました)
しずく(けれど、そんな今の私にもスクールアイドル同好会の皆さんがいる)
しずく(こんな変な私を受け入れてくれる友達ができた)
しずく(同好会の皆さんのお陰で、毎日楽しい日々を過ごしている)
しずく(そして最近、気になる子も増えた)
しずく「あっ……このリボン遥さんに似合いそう」ボソッ
しずく(私の尊敬する先輩、彼方さんの妹━━━━遥さんだ) しずく(虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のレベルはかなり高いと私は思っている)
しずく(自分の大好きを歌に込めて盛り上げるせつ菜さんに愛さん)
しずく(当たり前のように、極自然と圧倒的ヒロイン力を歌に込めて会場を湧かせる歩夢さん)
しずく(他の方々も勿論すごい。挙げればキリがないくらいだ)
しずく(……だけれど、その中で一人だけ別格な方がいた)
彼方『みなーさんおはよーございますー♪ たぶんここは夢の中だけどー♪』
しずく『…………』ポカーン
しずく(スクールアイドル同好会に入る前、一度見学に行った私に、オリエンテーションとして先輩方が自分の持ち歌を披露してくれた)
しずく(私は、彼方さんの歌に物凄く惹かれた) しずく(私が目指す理想の歌は……聴いている方々を“私が表現し、私が作り出す物語の世界”へと導ける歌だ)
しずく(そんな歌を目指し、私は歌い……演じ、人々を魅力させる表現力を鍛えている)
しずく(でも、彼方さんは自然体のまま歌で世界を作り出す)
しずく(そして人々を魅力させる)
しずく(彼方さんは、私が目指す理想の歌を当たり前のように作り出せる方だった)
しずく(そんな彼女に憧れて、私はスクールアイドル同好会に入ったんだ)
しずく(━━そしてある時、彼女の妹のスクールアイドルとしての噂もよく聴くようになった)
しずく(東雲学院の注目度ナンバーワンのスクールアイドル、近江遥さん)
しずく(遥さんはどんな歌を表現するのだろうか……気になった私はすぐに彼女について調べた) しずく(驚く事に、遥さんの歌は彼方さんの歌とは全然違った)
しずく(グループで歌っているからとかは関係なく、彼女の歌はアイドルとして王道を極めたものだった)
しずく(全力で踊り、お客さんを意識したパフォーマンス、可愛らしい声から奏でられる力強い歌声。会場は熱狂の渦に巻き込まれていた)
しずく(……私の推しが増えた瞬間でした)
しずく(アイドルとしての遥さんは、日常の中でもアイドルなのでしょうか? 純粋に気になった)
しずく(そんな中、遥さんがスクールアイドル同好会を見に来る機会が生まれた)
しずく(虹ヶ咲学園へと見学に来た彼女、遥さんは……極々普通のお姉さん想いの女の子だった)
しずく(スクールアイドルとしての遥さんと、日常の遥さんは別人だった)
しずく(私と少し近い気がした。彼女もスクールアイドルを演じているのだろうか? 理想の自分を見せているのだろうか?)
しずく(もっと、もっと遥さんについて知りたくなった)
しずく(最近はお泊まり会のおかげで仲良くなってきたと思うけれど、もっと遥さんと仲良くなりたい) かすみ「ねぇねぇしず子ー。さっきからずっとそのヘアリボン見てるけど、欲しいの?」
しずく「え? あぁ、うん。プレゼントしようかなぁって思って」
かすみ「えぇ!? かすみんそんなにプレゼント受け取れないよ〜!!」
しずく「いや、かすみさんのじゃないよ?」
かすみ「え?」
しずく「かすみさんには前ヘアピンあげたでしょ?」
かすみ「じゃ、じゃあ誰にプレゼントするの!? まさかオフィーリア!?」
しずく「かすみさんの世界では犬にヘアリボン付けるんだね、すごいね」
かすみ「あれ? 今かすみんの事バカにしてた!?」
しずく「うん」
かすみ「むきー!!」プンスカ
璃奈「もしかして、彼方さん?」
しずく「あ、惜しい」
しずく「遥さんにあげようかなぁって思ってるの」ニコニコ
かすみ「へ?」ポカーン
璃奈「おぉ〜」 かすみ「な、なんで!?」
しずく「いや、特に理由は……」
しずく「……あ、いやある。これをきっかけにもっと仲良くなれたらなぁって」
かすみ「もっとな、仲良く!?」
しずく「うん。最近よく彼方さんのお家に泊まりに行っててさ、遥さんとも結構話すようになったんだよー」テレテレ
璃奈「へー、そうなんだ」
しずく「うん!」
かすみ「………………」プクー
しずく「かすみさん? 顔膨らませてどうしたの……?」
かすみ「なんでもないっ!!」プン
しずく「え、えぇ……」
璃奈「……しずくちゃん、とりあえずお会計行ってくれば? かすみちゃんと私はこの辺プラプラしてるから」
しずく「う、うん、そうするね」 タッタッタッ
かすみ「ぐぬぬぬぬぬ……」
璃奈「かすみちゃんボード『嫉妬』だね」
かすみ「嫉妬なんてしてないからっ!!」 璃奈「まぁまぁ、しずくちゃんの友達の輪が広がるのはとっても良い事だよ」
かすみ「まぁ……それはそうだけどぉ……」
璃奈「しずくちゃんが遥ちゃんと仲良くなったからって、私達との仲が悪くなるわけじゃないよ?」
かすみ「……うん、知ってる」
璃奈「だからさ、機嫌治そ?」
かすみ「……べ、別に機嫌悪くなってなんて……」
かすみ「……いや、ごめんりな子。雰囲気悪くしちゃったかも。しず子にも後で謝る」
璃奈「素直に自分の思いを出せるかすみちゃんの事、私好きだよ」
かすみ「!?」
かすみ「あ、え、えっと!! ……かすみんもりな子の事好きだよ!!」
璃奈「璃奈ちゃんボード『テレテレ』」
璃奈「……私達スクールアイドル同好会一年生ズは、ずっと友達だよ。大人になっても、ね?」
かすみ「……うん!」ニッコリ タッタッタッタ
璃奈「あ、しずくちゃん戻ってきた」
かすみ「!!」
しずく「二人共、お待たせしました!」
かすみ「あ、えと、しず子……さっきは不貞腐れちゃってごめんね?」
しずく「へ? いや、私こそごめんね? あんまり2人には関係の無い話なのに1人で盛り上がっちゃって……」
かすみ「いや、しず子は悪くないよ」
かすみ「……しず子が取られちゃう〜と思って……かすみんが嫉妬してただけ……だからごめん!」
しずく「かすみさん……」 しずく「……ふふふ」
かすみ「え!? ここ笑う所!?」
しずく「!! あ、ち、違うの!!」
しずく「ショボーンとしてるかすみさんが珍しくて……つい……その、ごめんね?」
かすみ「もう!!」
しずく「ほ、本当にごめんなさい!」
かすみ「……こ、今度かすみんとりな子も……一緒に遊びに誘って! ……あの子と遊ぶ時に……」
かすみ「━━しず子が仲良くなりたい子なんだから良い子なんだろうし、かすみんも一緒に遊びたい!」
しずく「!!」
しずく「うん! かすみさんも璃奈さんも絶対遥さんと仲良くなれるよ!」
璃奈「同じ一年生だし、私も遥さんとはお話してみたかった。タイミング合わせて皆で遊ぼう」
しずく「うん! 二人共私の親友だって紹介するね!」
かすみ「えへへ、よろしくー!」ニッコリ
しずく(……かすみさんの素直さは、私も見習った方が良いかも)
しずく(……よし、今度遥さんと会った時、今の気持ちを正直に伝えてみよう)
しずく(もっと貴方と仲良くなりたいって!) ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
遥「お姉ちゃん、帰ってくるの遅いなぁ」
遥「残業でもしてるのかな? 後で連絡入れてみようかなぁ……」
遥(近江家は両親が共働きの為、基本的に家の中は静かだ)
遥(でもそんな家をいつも賑やかにしてくれていたのはお姉ちゃんだった)
遥(私の事を第一に考えてくれて、とにかく一緒にいてくれた)
遥(悲しい時も、楽しい時も、いっつも一緒にいてくれた。人生で一番長い時を、お姉ちゃんと一緒に過ごしている)
遥(私の誰よりも大切な人)
遥(……私は、お姉ちゃんが好き。━━大好き)
遥(だけどこれは、家族愛を超越している、“禁断の愛”だ)
遥(気持ち悪いって思われると思う。お姉ちゃんに知られるのなんて以ての外だ。これは打ち明けてはいけない。誰にも言ってはいけない。この想いは私の中で留めなければいけない)
遥(私はこの想いを抱えたまま人生を過ごしていく、そう考えていた)
遥(……だけど、そんな中、私はとある歌に出会った)
遥(お姉ちゃんがよく可愛がっている、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の後輩。私と同い年の桜坂しずくさんの歌だ) 遥(彼女の事はお姉ちゃんからたまーに話を聞いていた)
遥(虹ヶ咲学園に見学しに行った時は特に会話もせず終わったけれど)
遥(お姉ちゃんからオススメされたから、なんとなくネットに上がっていた彼女のMVを一人で観た)
しずく『どーんな、わたーしかーらも逃げたりはしなーい♪』
遥『………………』ポカーン
遥(綺麗な歌声だった)
遥(一瞬で心を奪われた)
遥(胸の奥、変わらないたった一つの思いにやっと気付いたの)
遥(迷いも不安も全部、ありのまま抱き締めたなら。眩しいあの空へと飛び立つよ)
遥(……聞けば彼女、一度公演の主役を降ろされてしまったとお姉ちゃんから聞いた)
遥(だけど、彼女は再び主役へと選ばれ)
遥(歌った。その歌に私は心を奪われ)
遥『…………』ポロ、ポロ
遥(気が付けば涙を流していた) 遥(一瞬で感じ取ったけど、しずくさんも私と一緒だ)
遥(しずくさん、私もスクールアイドルを演じているよ)
遥(私がスクールアイドルになった理由は、お姉ちゃんだ)
遥(お姉ちゃんは私の事を愛おしい、可愛いと言ってくれる)
遥(正直自分ではそんなに可愛いって思わないけれど、スクールアイドルは可愛くなければ人気は出ない)
遥(こんな事思っていたら、色々な人に怒られると思う)
遥(だけど、現実である。髪型だってウケの良いツインテールにしている。私がナンバーワンスクールアイドルになる事で“お姉ちゃんが可愛いと語る妹の可愛さ”を簡単に証明する事が出来る)
遥(努力した。お姉ちゃんの為だもん。辛くなかった)
遥(それに、スクールアイドルも結構楽しいから普通にハマってしまった)
遥(だけど、自分の為にスクールアイドルを続けたいとは別に思わない)
遥(私の行動は、全てお姉ちゃんの為)
遥(……気持ち悪いよね、私。こんな私、大嫌い)
遥(だからこそかも知らない。理想のスクールアイドルを演じているとインタビューで答えていたしずくさんとは、仲良くなれる気がした)
遥(話してみると良い人だし可愛いし、好きになった)
遥(……いつか私のこのお姉ちゃんへの気持ち、しずくさんへ打ち明けてみたい)
遥「しずくさん……聞き入れてくれるかな?」
遥(もっと仲良くなりたいなぁ) 眠気が限界の為続きはまた今度更新します。
日を大分跨いでしまい申し訳ないのです。 ガチャ バタン
遥「!!」
彼方「たっだいまぁ〜」
遥「お姉ちゃん!」パァッ
遥「おかえりなさい、ちょっと遅かったね?」
彼方「うん、すこーし忙しくってさぁ〜。残業になっちゃったよ」
彼方「待たせちゃってごめんね〜? 遥ちゃん〜」
遥「全然大丈夫だよっ! むしろ今日もお疲れ様、ご飯作ってあるから一緒に食べよ? あっ、でもお風呂先に入りたいかな?」
彼方「今日もご飯作ってくれたの? 遥ちゃんありがとう〜!」
彼方「早く食べたいし、先にご飯からにしようかな〜」ニッコリ
遥「分かった! レンジでチンするね」ニッコリ
彼方「ありがとう〜遥ちゃん大好き!」
遥「!?///」
遥「も、もうっ! からかわないでよお姉ちゃんっ!///」
彼方「えへへ〜」ニコニコ
彼方(うーん、やっぱり遥ちゃんは可愛いな〜)
彼方(モヤモヤする事も無いし、本当に昨日のはなんだったんだろう)
彼方(しずくちゃんが原因……なのかな?)
彼方(いや、原因って言い方すると何か悪い言い方な気がする。しずくちゃんが影響しているのかな? うん、こっちの方がしっくり来る気がするよ)
彼方(遥ちゃんにちょっと相談してみようかな?) 彼方「ねーねー、遥ちゃん〜」
遥「んー? どうしたのお姉ちゃん?」
彼方「彼方ちゃん、昨日さぁ〜」
彼方「遥ちゃんとしずくちゃんが仲良くしてたの見て嬉しかったんだ〜」
遥「え? ほ、ほんと? 私としずくさん仲良さそうだった?」
彼方「うん〜。とっても仲良しさんだったよ〜」
遥「え、えへへ〜そっか。仲良しに、見えたんだ」
遥「良かったぁ〜。最近しずくさんと凄く仲良くなりたかったし、そう見えてたのなら良い感じなのかも!」ニッコリ
彼方「微笑ましかったよ〜?」
遥「えへへへ」
彼方「……でも、さぁ」
遥「ん?」
彼方「何か、2人が仲良くしてたの見て物凄くモヤモヤしちゃったんだ〜」
遥「────え?」 彼方「最近さ〜気が付くとしずくちゃんを目で追っちゃってる彼方ちゃんがいるんだー」
彼方「笑顔が可愛くて、優しくて〜、よく彼方ちゃんの事見てくれて〜服装が乱れてる時はささっと直してくれる」
彼方「でもあの子、リボンちょっとズレてる時もあってよく彼方ちゃんが直してあげてるんだ〜。ちょっと抜けてるんだよねー」
彼方「そんな可愛いしずくちゃんが、最近凄く彼方ちゃんの心をポカポカさせてくれるんだ〜」ニッコリ
遥「………………」
彼方「いつもはポカポカするのにさー」
彼方「大好きな遥ちゃんと大好きなしずくちゃんが仲良くしてるの見て、なぜかポカポカせずモヤモヤしちゃったんだ〜」
彼方「本当に、あの気持ちは何なんだろう……」
彼方「遥ちゃん、何が思い当たる事ある? もしくは経験とかあったりするかなぁ……?」
遥「………………」
彼方「? 遥ちゃん……?」キョトン
遥「………………」 遥「お姉ちゃん」
彼方「んー?」
遥「お姉ちゃん、私の事好き?」
彼方「そんなの当然、大好きだよ〜!!」
彼方(あ、あれ……彼方ちゃんの質問は……?)
遥「じゃあさ、ちょっと思い浮かべてほしいことがあるんだ。想像力をフルで活かして」
彼方「う、うん」
遥「場所は夕暮れの放課後。周りには誰もいません。お姉ちゃんと私の二人っきりです。教室の隅っこで、二人は見つめ合います」
遥「どんな気持ちになる?」
彼方「うーん、うーん……」
彼方(夕暮れの放課後……遥ちゃんと二人きり……)
彼方「うーん、今日も遥ちゃんは可愛いなぁ〜って思うかなぁ。癒される気持ちになると思う」
遥「そっか」
遥「じゃあさ」
遥「────相手を私なんかじゃなくて、しずくさんで思い浮かべてみてよ」
遥「どんな気持ちになる?」
彼方「……え?」 彼方「………………」
しずく『彼方さん』
彼方「………………」
しずく『夕日、綺麗ですね』ニッコリ
彼方「!?///」
遥「………………」
彼方「な、何か凄いドキドキしたよ」
遥「うん。だろうね」
遥「顔、真っ赤だよ?」
彼方「あ、あはは〜……//////」
遥「………………」
遥(お姉ちゃん、私としずくさんが仲良くしてるの見て、モヤモヤしたんだ)
遥(お姉ちゃん)
遥(その気持ちはね)
遥(────嫉妬って言うんだよ) 彼方(物凄くドキドキした)
彼方(そっか、なんとなく……分かったかもしれない)
彼方(彼方ちゃん──私の気持ちが)
彼方「………………」
遥「………………」
遥(そっか、私)
遥(……お姉ちゃんに嫉妬されてたんだ)
遥「お姉ちゃん……しずくさんが好きなんだね」ボソッ
彼方「へ?///」
遥「………………」
遥(私への大好きとは違う、別方向の愛)
遥(私が……お姉ちゃんへ向ける方向性と同じ愛)
彼方「うん……そうかも」
彼方「彼方ちゃん……しずくちゃんの事」
彼方「恋愛感情として、大好きなんだと思う」
遥「………………」
彼方「……遥ちゃん?」
遥「へ?」
彼方「なんで……泣いてるの?」
遥「え? ……へ?」ポロ、ポロ ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています