侑「ねえねえ」しずく「なんですか?」
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侑「ちょっと聞きたいことがあるんだけどいいかな」
しずく「? はい、構いませんよ」
侑「その……答えにくかったら嫌って言ってね。私も無理強いはしたくないからさ」
しずく「そんなに大変な質問なんですか?」
侑「下手するとこの空気が砕け散って、関係も修復不可能になるかもしれない」
しずく「そんなにですか……」
侑「人間関係っていつどんな形で壊れるか分かんないからね」
しずく「…………」 侑「かわいい……」トキメキ…
かすみ「ですよねですよね?やっぱり先輩はかすみんのことよく分かってくれてますねぇ♡」ギュギュッ
侑「近い近い」
かすみ「むふふ♡イジワルしず子が呼んでくれない分、かすみんがたーっくさん呼んであげますからね♡」
しずく「なっ」カチンッ
かすみ「せぇ……んぱいっ♡」ボソッ
侑「んっ……ふふ、擽ったいよ」クスクス かすみ「えへへぇ、かすみんの可愛い声がすぐそばで聴けるなんて先輩は幸せ者だなぁ〜」
侑「ん〜、確かにそうかも」
かすみ「かすみんのファンの人に見られたらぁ、ヤキモチどころじゃ済みませんよ?」
侑「じゃあ、みんなにはナイショにしてくれる?」
かすみ「ん〜〜しょうがないですねぇ。先輩のお願いですし、トクベツに聞いてあげちゃいますっ♡」
侑「へへ。ありがとう、かすみちゃん」ナデナデ
かすみ「えへへへ〜♡」
イチャイチャ
しずく「……………………」 キュ…
侑「……?」
侑(なんか反対側の腕の袖が引っ張られているような……)チラ
しずく「むうぅ……」プクー
侑「おぅ……」
かすみ「あれあれぇ?しず子ってばほっぺた膨らませちゃってどうしたの?」ニヤニヤ
しずく「かすみさんの意地悪……っ!」
かすみ「人聞きの悪いこと言わないでよぉ」 ゆうしずからのゆうしずかすですか!!!!!
素晴らしいですね!!!!! かすみ「かすみんはぁ、だぁ〜いすきな先輩のことをたくさん呼んであげたいだけなんですぅ〜」ギュギューッ
侑(いててて、腕がギッチギチになってきてるよかすみちゃん……っ!)
しずく「わ、私が呼ぶって決めたんだから邪魔しないで!」
かすみ「じゃあ呼べばいいじゃん。先輩待ってるよ?」
しずく「だからそれは……っ」
かすみ「ねぇ、侑せぇ〜んぱ……」
しずく「あ゛〜〜っ!!」ベチッ
かすみ「いだっ!」 かすみ「しず子がおでこ叩いたぁ!!」
侑「し、しずくちゃん……暴力は駄目だよ」
しずく「うう、うぅ〜っ……」
侑(しずくちゃんが幼くなってきてる……かすみちゃんの前だからかな)
しずく「……もん」
かすみ「えっ?」
しずく「わ、私がっ!」ガタッ
しずく「わ、私が最初に、ゅ、ゆうさんと喋ってたんだもん……っ!」
侑「あっ」 かすみ「……呼べたじゃん」
しずく「えっ?……あっ」
侑「そっかそっか、しずくちゃんは『侑さん』呼びか〜……なるほどね」トキメキトキメキ
しずく「ぁ……ぃや、その、えっと、えっと……//」カァ…
かすみ「はぁ……」ヤレヤレ
侑「?」
しずく「……っ!……っ!!////」
しずく「しっ、失礼しますっ!!」バッ
侑「えっ!?」
ガラッ! かすみ「部活始まるよー?どこ行くのーっ?」
しずく「すぐ戻りますからーっ!!」
ピシャッ
侑「……行っちゃった」
かすみ「しず子って意外とヘタレなんですね」
侑「かすみちゃんが煽るから……」
かすみ「だって〜、ああでもしないと呼ばないじゃないですかぁ」
侑「もう……」
侑(でも、なんだか様子がおかしかったような……?) 〜放課後〜
テクテク
しずく「急に出て行ってしまってすみませんでした……」
侑「ううん、こっちもほったらかしにしちゃってごめんね」
しずく「あ、あの時のことは忘れてください……//」
侑「えー、可愛かったのに」
しずく「先輩が良くても私は恥ずかしいんですっ!」
侑「うーん、ならしょうがない。忘れましょう」
しずく「お願いします」 しずく「それで……さっきの約束のことなんですけど……」
侑「あ、鎌倉デートだよね。もう予定決めとく?」
しずく「でッ///」ボッ
侑「いつにしよっか、しずくちゃんのお家の都合に合わせなきゃいけないよね」
しずく「は、はい。なので、あの、もし先輩が良ければ……///」ドキドキ
侑「うん」
しずく「今からにしようかなって」
侑「早い早い」 侑「週末ならまだしも今日水曜日だからね、平日ど真ん中じゃお泊まりも出来ないよ」
しずく「すみません、間違えました」
侑「もしかしてテンパってる?」
しずく「……お恥ずかしながら」
侑(真顔になっちゃったせいで全然分かんないや)
しずく「今演技をやめると顔が大変なことになるので頑張って耐えてます」
侑「へえ」 侑「……」
侑「……」シュッ
しずく「っ!」サッ!
侑「あっ」
しずく「絶対やると思いました!!目が一瞬私の脇腹見てましたもん!!くすぐるつもりでしたよね!?」
侑「くそぉ〜、喋りながらやればよかった!」
しずく「やめてください!話が逸れるじゃないですか!」
侑「ごめんごめん」 侑「もうやらないから続けて?」
しずく「……」ジト
侑(疑われている……)
しずく「……続けますね」ギュッ
侑(手を捕まえられてしまった……)
しずく「では、今週末なんてどうでしょう?」
侑「ん、だいじょぶ!」
しずく「ふふっ、良かったです」
侑「……」 侑「……じゃあ、さ」グイッ
しずく「ひゃっ!?」グラッ
ギュッ
侑「──その時にまた、ちゃんと呼んで欲しいな」
しずく「ひゃゎ…………///」カチコチ
侑「あ、今呼んでくれてもいいよ?」
しずく「むっ、むりれす…………」
侑「無理れすか」
しずく「……っ///」
しずく「もう!からかわないでくださいっ!//」グイッ
侑「あはは、ごめんって」 しずく「……っ、侑先輩って結構いじわるですよね」
侑「そうかなぁ……って、あれ!?」
しずく「どうかしました?//」
侑「今、『侑先輩』って……」
しずく「……私は初めからそう呼んでましたけど」
侑「……」
しずく「……」 侑「……しずくちゃんさ」
しずく「……なんですか?」
侑「あの時かすみちゃんを叩いたのって、自分が『侑先輩』って呼びたかったから?」
しずく「……」ピクッ
侑「あっ、そうか。かすみちゃんもそれを知ってたから『先輩』としか呼ばなかったんだ」ポン
しずく「……」プルプル…
侑「あれ?でもしずくちゃんって歳上の人には『さん付け』で呼んでたよね」
侑「さっきも私のこと『侑さん』って呼んでたし、なんでわざわざ──……」
しずく「わーーーっ!!!」
侑「うわっ!?」ビクッ しずく「ふう、大きな声を出すのは気持ちいいですね!」
侑「えっと……」
しずく「で、なんでしたっけ先輩!週末の予定でしたっけ!」
侑「そうなんだけど……」
しずく「そうですね!では鎌倉駅まで来ていただければ私が案内しますので、12時くらいに待ち合わせましょうか!!」
侑「あ、あの、しずくちゃん、声が……」
しずく「よし!後の予定はこちらで決めておきますので、詳しいことは後ほど連絡させていただきます!」
しずく「では、私は用事があるのでお先に失礼します!さようなら!!」ダッ
侑「え!?ちょっ、しずくちゃーん!?」 テクテク
かすみ「しず子、上手くやれてるかなぁ」
璃奈「結局『侑さん』って呼んじゃったんだっけ」
かすみ「うん。ずーっと『侑先輩』って呼びたがってたくせにね」
璃奈「先輩に片想いしてる後輩役……演じられるようになるのかな」
かすみ「うーん」
璃奈「学園祭の劇本番まであと一ヶ月半。稽古も上手くいってないみたいだし……心配」
かすみ「頼りたいなら助けてって言えばいいのにね。侑先輩なら二つ返事でオッケー出してくれるよ」
璃奈「うん、侑さんなら快く引き受けてくれると思う」 璃奈「でもまずは事情を素直に話すべきだと思う」
かすみ「お芝居とはいえ、片想いしてる相手の役を頼むのが恥ずかしいんだってさー」
璃奈「まあ気持ちは分かる」
かすみ「だから先輩さんとの思い出を妄想してシミュレーションしてたらしいんだけど……ほら、しず子って古典的な恋愛脳じゃん?」
璃奈「ああ……」
かすみ「途中から白馬が登場したり、展開がおかしなことになっていっちゃったりで参考にならなかったみたい」
璃奈「次にやる劇って現代学園物だよね?」
かすみ「うん」
璃奈「じゃあ白馬は厳しいね」
かすみ「ねー。4つくらいマシなやつはあったんだけど」 璃奈「でもしずくちゃんならきっと……」
璃奈「……」
かすみ「……りな子?」
璃奈「……」スッ
かすみ「え?……あっ」
しずく「なんで追いかけてくるんですかぁっ!」ダダダダッ
侑「だってしずくちゃん変なんだもん!」タッタッタッ
しずく「なんでもないんですってばーっ!!」
璃奈「……」
かすみ「……」 璃奈「大女優への道のりは遠そうだね」
かすみ「だねー」
おわり おまけ
侑「しずくちゃん!今のステップすごく綺麗だったよ!」
しずく「本当ですか、侑先輩っ!」
キャッキャッ
愛「……ねえねえ、しずくってゆうゆのこと先輩呼びしてたっけ?」
果林「どうだったかしら……そういえば記憶にないわね」
彼方「珍しいよね〜、しずくちゃんって普段そういう呼び方しないのに」
せつ菜「ハッ!?もしやお二人だけのトクベツなイベントがあったのでは……」
歩夢「あ、そういえば前にしずくちゃんと鎌倉で遊んだって言ってたかも」
エマ「へぇ〜、良いなぁ鎌倉!確かお寺で有名な場所なんだよね」 かすみ「まさかあの妄想を侑先輩と実現させてたとは……」
璃奈「うん、びっくりした。璃奈ちゃんボード『因果逆転』」
かすみ「お陰で先輩とも仲良くなれて、後輩力も鍛えられたみたいだし……結果オーライってやつかな」
璃奈「学園祭の劇もすごく良かった」
侑「〜〜でさ、〜〜〜だったんだよ!」
しずく「ふふ。もう、なんですかそれー」クスクス
かすみ「……」 かすみ「ねえ、りな子」
璃奈「なに?」
かすみ「あれ、ただW後輩役Wを演じてるだけに見える?」
璃奈「……」
侑「ねえねえ、しずくちゃん」
しずく「なんですか?侑先輩っ」ニコニコ
璃奈「……見えない」
かすみ「だよねぇ」
本当におわり おつおつ
スクスタのシナリオをしずくの妄想にしてそこから発展させるのはすごいな
面白かった メタネタに見せかけて純粋なゆうしずだったとは…
乙です 素晴らしいゆうしずをありがとうございます!!!!! 記憶が混ざってるのかと思ったw
予定作って距離縮まってくのいいね ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています