「下乳を 煽いで涼し エマヴェルデ」

エマさんと言えば、出身はどちらですか? そうスイスですね!
スイスというのはどこもかしこも自然が豊かで、実は日本以上に果物が豊富なんです。
たとえば【アプリコット】なんてとても人気があります。
和名ではご存じ「杏(あんず)」。実はちょうど夏の季語なんですね。
(※ちなみに「杏の花」春の季語)ピンポーン

この句を見てください。「下乳」なんて情趣も何もあったもんじゃない!(ビー)
こうしましょう、【熟れ杏】。
豊かに実って成熟した杏が、今にも木からこぼれ落ちてしまいそう。
そこに【煽いで涼し】と続きます。
でも普通果物をうちわや扇風機なんかであおいだりしないですよね?
ですから私たちは、ここまで読んで、
「ああ、この【熟れ杏】というのは、夏の熱気で蒸れたエマ・ヴェルデさんの下乳のことなんだな」
と想像できるわけです。
そして下五は、【そよぐ草】なんてどうですか?(ビー)

【熟れ杏 煽いで涼し そよぐ草】

一見すると爽やかな夏の風景を詠む句に思えます。
しかし情趣を解する心で見れば、「エマさんの豊かな乳房が夏の熱気で汗ばむので、下から扇いでいる様子」が浮かんでくるでしょう?