曜「今年こそ!今年の夏こそ千歌ちゃんに……!!」
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千歌「うわぁ〜!オシャレなカフェだね〜!」
曜「でしょでしょー!なんかちょっとだけ大人の階段上ったって感じしない?」
千歌「うんうん!!けど……」
キャピキャピ♪
千歌「……曜ちゃん、なんかこのお店カップル多くない?大丈夫?私たち」
曜「ふえっ!?そ、そうかな……全然そんなことないと思うよ、あはは……」
曜「そ、それに……」チラッ
曜「……//」
千歌「……?」
曜「ち、千歌ちゃんの今日のワンピース、このお店のオシャレな雰囲気に合ってるっていうか……と、とっても可愛い、と、思う……」
千歌「え?あ、うん。ありがと……」
曜「……//」
曜(……よ、よし!!ちゃんと褒められた!練習通り!千歌ちゃんの服装褒められたよ!!)
曜(私!渡辺曜は宣言します!今日こそ!今日こそ千歌ちゃんに、絶対に告白してみせるって!!) 千歌「でも曜ちゃん、よくこんなお店見つけたねー」
曜「たまたま読んでた雑誌で見つけたんだ!雰囲気のいいお店だったし、二人で来てみたいなって」
千歌「二人でって……私と?」
曜「う、うん、そうだけど……」
千歌「どうして?」
曜「どうしてって……」
千歌「……?」ジーッ
曜「えっと、その……//」
曜(い、言えない……この雰囲気に頼れば私なんかでも勇気振り絞れるのかも!って考えてたことなんて、とてもじゃないけど……)
千歌「……」ジーッ
曜「……//」タジタジ >>2
(*> ᴗ •*)ゞ ……
(*> ᴗ ;*)ゞ 曜「い、言わなきゃだめかな……?」
千歌「うん。だって私気になるもん」
曜「そ、それは……」
千歌「うん」
曜「えっと……//」タジタジ
千歌「うん」
曜「……//」
ガサッ!!
曜(こ、これだ!!) 曜「ち、千歌ちゃん!!先に注文決めちゃおうよ!!ね!!」
千歌「あ、うん……」
曜「何にしよっかなー?あっ!みかんパフェもある!これなんていいんじゃない?ね、千歌ちゃ……」
千歌「……曜ちゃん」ジトッ
曜「え、な、なに……?」
千歌「……なんでもない!」プイッ!
曜「え……?うん……」
千歌「……」
曜「……?」
千歌(……ヘタレよーちゃん) ………
…
千歌「〜♪」
曜「……」チラッ
曜「……//」
曜(ほわぁ〜、今日の千歌ちゃんもいつも通り可愛いなぁ〜♡)
千歌「〜♪」
曜(注文が楽しみで待ちきれなくてつい口角があがっちゃってるとことか、それを頑張って隠そうとしてるけど全然隠しきれてないとことか!一緒にいるだけでつい私まで嬉しくなってきちゃう)
曜(でもねでもね!千歌ちゃんってね!意外とまつげスラ〜ってながいから、横顔を見てるとついドキッ!としちゃうこともあるんだ!それで……私はもう何年も、千歌ちゃんのそんな大人な微笑みから、もう目が離せなくなってる)
曜(このことはきっと果南ちゃんだって気づいてないんだろうから……私だけが知ってる千歌ちゃんの魅力、ってことになるのかな?……うん!すっごい優越感!!) 曜(それに……)
曜「……」チラッ
曜(……今日の千歌ちゃんはいつもと違って髪を結んでない)
曜(これって……私だけに新しいヘアスタイルを見せてくれてるってことなのかな?なんかちょっとだけ嬉しいかも♪むふふ♪)
曜(千歌ちゃんの今日のファッションもなんだか気合が入ってるって気もしなくもないし……私のためにわざわざ……)
曜(わ、私だって!!昨日の夜必死にデートコーデをばっちし考えてきたつもりだし!ということは、こ、これってひょっとして……)
曜「……//」
曜(もしかして、もしかしたらだけど、私たちって両想いってことなんじゃ……//) 曜「……//」
千歌「どしたの曜ちゃん、そんなに熱心に私のこと見つめちゃって」
千歌「もしかして私の顔に何かついてるとか?」
曜「ふえっ!!?い、いや、そうじゃなくて、えっと……」
千歌「うん」
曜「そ、その……//」
千歌「……?」
曜「……千歌ちゃん!!最近すっごく可愛くなったなぁって!!」
曜(い、言っちゃった……//) 千歌「おっ!曜ちゃん、わかる〜?私も最近ね、ついにオシャレに目覚めちゃったんだー!!」
千歌「というわけで問題です!てれん!私、どこが変わったでしょーっか?」
曜「えっと……髪型、とか?」
千歌「ん〜、私かに今日は三つ編みしてないからそうとも言えるんだけど……ほか」
曜「えっと、他には……」
千歌「うんうん♪」
曜「……」ジーッ
千歌「……」
曜「……」ジーッ
千歌「……曜ちゃん?」
曜「ふえっ!?えっと……」タラタラ
曜「……ごめん、思いつかないや」 千歌「えええ〜っ!!曜ちゃん!!それでも私のことちゃんとみてくれてるつもりなの〜!!?」
曜「も、もちろんだよっ!!私千歌ちゃんのことは毎日ちゃんとチェックしてるし!そ、それに今日だってずっと……」
千歌「ずっと……?」
曜「な、なんでもない!!なんでもないから!!正解教えて!!」
千歌「もう、しょうがないなぁ〜……正解は……」
ファサッ!!
千歌「……今のだよ!!」
千歌(さすがに曜ちゃんも、今の仕草でなら……)
曜「???」
千歌(あ、ダメだ。さっぱりわかんないって顔してる)ジトッ 千歌「もうーっ!!シャンプー変えたの!!ちょっと高めのやつに!!どうして気づいてくれないのーっ!!」プクーッ!!
曜「あっ!ごめん!!でも確かにいつもの千歌ちゃんの匂いじゃ……」
フワッ!
曜「!!?」ドキッ!!
千歌「どう?髪サラサラだしいい匂いだしてちょとドキッ!としちゃったでしょ?」
曜「うん、すっごく……//」
千歌「でっしょー!私すっごく魅力的になったでしょー!!」
曜「う、うん……//」コクリ
曜(この香りが千歌ちゃんの匂いなんだなぁってちょっと意識しちゃうだけでも……//)
千歌『よーちゃん、おいで?』
千歌『すみずみまでチカの匂いで上書きしてあげるからね♡よーちゃんのこと、全部!』
千歌『よーちゃんはもう、体も心もチカのものだよ?ふふふっ♡』
曜「……//」キュンキュン
曜(うぅ〜、なんかいけないことしてるみたいで、すっごくドキドキしてくるよぉ……//) 曜「で、でも千歌ちゃん!どうしてシャンプーなんて変えようって思ったの?千歌ちゃんっていつも旅館のやつ使ってなかったっけ?」
曜「あ、あとできれば商品名とか教えて欲しいなって……」
千歌「梨子ちゃんに聞いたんだ!いいシャンプー知ってる?って!」
曜「え……?」
曜(梨子ちゃん……?)
千歌「ほら!梨子ちゃんの髪の毛ってすっごくサラサラしてるでしょ?」
曜「あ、うん、そだね……」
千歌「だからね、梨子ちゃんに髪の毛のお手入れの秘訣教えてもらったんだー!私、昔からずっと憧れだったの!あーいうサラッ!ふわっ!とした髪質に!!」
曜「……」
千歌「でねでね!梨子ちゃんが普段使ってるシャンプー教えてくれて、それを二人で買いに行ったんだよ!この前!」
曜「ふーん……」
曜(……じゃあ私がさっきトキメキかけたのは千歌ちゃんじゃなくて梨子ちゃんの匂いだったってことじゃん)
曜(返してよ、私のさっきのドキドキを。なんか損した気分) 曜「はぁ……」
曜(……そっか。千歌ちゃんと梨子ちゃんってもうそんなに深い関係になっちゃってたんだね。シャンプーを共有しちゃうような関係に)
曜(それってもうほぼ付き合ってるってことなんじゃないの?二人で一緒のお風呂に入って、一緒のベッドで……)
千歌『えへへ〜、やっぱり梨子ちゃんの匂いが一番落ち着くの♡』
梨子『ふふっ、千歌ちゃんってば。もうすっかり私のものになっちゃったのね♪』
千歌『うん!私、すっかり梨子ちゃん色に染まっちゃったぁ〜♡』
曜「……」
曜「……!!」フルフル
曜(って!!梨子ちゃん!!勝手に私の妄想に入り込んでこないでよ!!)
曜(千歌ちゃんはいま私とのデート中なの!!邪魔しないでっ!!)ブンブン!! 千歌「……曜ちゃん?」
曜「ほへっ!!?な、何!!?」
千歌「いや、曜ちゃんさっきずっと浮かない顔してたから……」
曜「あ、や、えっと……」
千歌「……もしかして、曜ちゃんいつもの私の方が好きだったりする?いつもの三つ編みの私の方が」
千歌「曜ちゃんはいつもの私と今日の私、どっちが好き?」 曜「え、えっと……」
千歌「……うん」
曜「わ、私は普段の千歌ちゃんの方が好きかな、なんて……」
曜(だって、梨子ちゃんの影を少しでも感じちゃう千歌ちゃんなんて、とてもじゃないけど心が……)
千歌「……ふーん」
曜「う、うん……」
千歌「……」ムスーッ!
ガタッ!!
曜「!?」
千歌「ちょっと私、お手洗い行ってくる」
曜「あ、うん。いってらっしゃい……」 千歌「……」
ジャーッ
千歌「はぁ〜……」
千歌「……」チラッ
千歌「やっぱり私って、可愛くないのかなぁ……?」クシクシ
千歌(そりゃ、梨子ちゃんとなんて比べちゃったらまだまだだってことは、私もわかってるんだけど……)
千歌「むぅ……」ムスッ
千歌「あーあ、今日だって頑張ってオシャレしてきたつもりなんだけどなぁ……」
千歌(梨子ちゃんからたくさん勉強して、少しでも女子力あげれるようにって……)
千歌「……」
千歌「……やっぱり私じゃ、曜ちゃんとは釣り合わないのかな?」 千歌「ごめん曜ちゃん、おまたせ」
曜「ううん、別にいい、よ……」
曜「……」
千歌「ん?どうしたの曜ちゃん?」
曜「あ、いや、髪……戻ってるなって」
千歌「これ?さっきトイレで結んできたの。曜ちゃんこっちの方が好きなんでしょ?」
曜「あ、うん、けど……」
千歌「けど?」
曜「あっ、ううん!なんでもない!!」
千歌「……そう」
曜「うん……」 千歌「……」
曜「……あ、あのね千歌ちゃ
店員「お待たせしました。みかんパフェになります」
千歌「あっ!それ私の!ありがとうございます!」
店員「いちごのソフトジェラートになります。ご注文は以上でおそろいでしょうか?」
曜「あっ、はい。ありがとうございます」
店員「ではごゆっくりどうぞ」ペコリ
千歌「わーい!みかん♪みかん♪」
曜「ふふっ、千歌ちゃんってばほんと大好きだよね、みかん」
千歌「うん!大好き!ずっとずっと食べてたって飽きないくらいだよっ!!」
曜「あはっ、何それ、千歌ちゃんってば」
曜(まあ、千歌ちゃんが機嫌を直してくれたのなら、それで……)
千歌「あ、そうだ曜ちゃん。さっき何か言いかけてなかった?」
曜「えっ……ううん!なんでもないから!気にしないで!」
曜(言えない、言えないよね、あんな恥ずかしいセリフ)
曜(『千歌ちゃんはどんな髪型でも可愛いよ』なんて歯の浮くようなセリフなんて、私には似合わないよね、きっと) パクッ!!
千歌「ん〜♪甘くてすっぱくておいしぃ〜♪」
千歌「でも……」
曜「……?」
千歌「……」チラッ
曜「……」
千歌「……」チラチラッ
曜「……もしかして千歌ちゃん、私の欲しいの?」
千歌「うえっ!?あ、いや、そういうわけじゃ……」
曜「じゃあ半分こしよっか!」
千歌「……いいの?」
曜「もちろん!大丈夫だよ!」
曜(それにそのためにわざわざ違うメニュー選んだんだもん!)
千歌「おおー!さすが曜ちゃん!!心が広い!!」
曜「あはは、ありがと千歌ちゃん」 千歌「じゃあまずは私から……はい!あーん!!」
曜「あ、あーん……」
パクッ!
曜「もぐもぐ……」
千歌「ねー、すっごく美味しいでしょ?」
曜「うん!とっても!!」
曜(まあ半分は千歌ちゃんに食べさせてもらったからのような気もしなくもないんだけど……)
千歌「じゃあ私も……はい!」
曜「!!?」
千歌「んー……」
曜(ち、千歌ちゃん!!?えっと……)
曜(食べさせてほしい、ってことなのかな……?) 千歌「んー……」
曜(千歌ちゃんは前のめりになって私の方にお口を突き出してくる。これって、ちょっとだけ……)
曜(……キ、キス!!欲しがってるみたいじゃない!!?ヤバくない!!?)
曜「……//」カァァッ!
曜(なんかちょっとほっぺたも赤くなってるように見えなくもないし、えっと……)
曜「……//」ドキドキ
千歌『よーちゃん、きて♡』
曜『!!?』
千歌『チカ、早く欲しいな♡よーちゃんのこと♡』
曜(ち、千歌ちゃん……!!!//)ドキドキ
曜(い、今ならきっと許されるよね!!だって誘ってきたのは千歌ちゃんの方からだもん!!) 曜(それに元はと言えば千歌ちゃんが十数年間ずっと思わせぶりな態度をとり続けるのがいけないんだし!私、もう我慢できないよ……)
曜(そ、そうだよね。たとえ勢いでキス!しちゃったとしても!その流れで好きだよって伝えられれば、きっと千歌ちゃんだって許して
千歌「曜ちゃん?」
曜「ひゃ、ひゃぃぃぃ!!」ビシッ!!
千歌「くれないの?私はみかんあげたのに不公平じゃない?」
曜「ご、ごめっ!!でもっ!!!」
曜「……//」
千歌「……?」
曜「わ、私が、その……食べさせるの……?」 曜「……//」ドキドキ
千歌「え?……あ、じゃあスプーン借りるね」
曜「あっ……」
パシッ!!
千歌「曜ちゃん?」
曜「……」
千歌「……?」
曜「……は、はい、あーん」
千歌「あ、あーん……」
パクッ!!
曜「……//」
曜(や、やっちゃった、ついに……) 曜(それに、これってよく考えたら間接キスだし、千歌ちゃんと……//)
千歌「ん〜♪ちめた〜い♪ありがと、曜ちゃ
曜「それで、その……ど、どうだった?」
千歌「え?どうって……さっきの?」
曜「う、うん……//」コクコク
千歌「すっごく美味しかった!甘くて冷たくて!でも……私はやっぱりみかんの方が好きかな」
曜「えっと、そうじゃなくて……」
千歌「ほへ?なにが『そうじゃない』なの?」
曜「あ、いや……なんでもないっ!!」
パクッ!!
曜「……//」 曜「あっ!見てみて千歌ちゃん!ほら!!おっきな入道雲!!」
千歌「ほんとだ!キレイ……」
曜「うん!なんだか夏って感じがするよね!青い空と白い雲!」
千歌(夏……)
千歌「……」
千歌(……でも私は知っている。この夏がもうすぐ終わっちゃうってこと)
千歌(あーあ、夏なのになーんにも楽しいことできなかったなぁ……)
千歌「……」チラッ
曜「……?」
千歌(……はぁ、やっぱり曜ちゃんは鈍感すぎるよ)
千歌(今年の夏こそ!二人っきりでプールいったりとか!旅行に行ってみたりとか!なんかリア充?っぽいことしちゃったりして!なんて……)
千歌(なんか夏らしい、キラキラしたことしてみたいって、そう思ってたのになぁ……)
千歌(ほんっと、曜ちゃんてっば、にぶちんさんなんだから……) >>40
もう誰も覚えてない気がするけど安形サーヤの「私じゃないか…」を思い出したわ 千歌(だいたい曜ちゃんは昔からそう!!ずっとさりげなく好きだって言ってんのに!!全然気づいてくれようとしない!!まずこっちを見ようって気持ちが感じられないよね!!)
千歌(そ、そりゃ私だって、曜ちゃんのこと大好きだよ?私だって積極的になろうって頑張ってるんだよ?今日だってちょっとだけ夏っぽく大胆になったつもりだし……)
千歌(でも……)
千歌「……」チラッ
曜「夏ももう終わりか〜、楽しかったよね……」
千歌「……」
千歌(や、やっぱり告白はよーちゃんの方からしてほしいっていうか……だって私からするなんてちょー恥ずかしいし……//)
千歌(曜ちゃんだって女の子なんだってことは私だってわかってるんだけど……)
千歌(ほわぁ〜、やっぱりキュンキュンしちゃうようなシチュで『好き』なんて大胆にもささやかれちゃうの?とか、憧れちゃうよね〜……)
千歌「……」
千歌(……ま、曜ちゃん相手にそんなこと考えててもしょうがないんだけど) 千歌「……」ジトッ
曜「……?」
千歌「……はぁ」
千歌(もう、どうしてこんなヘタレさんに恋しちゃったんだか……)
千歌(あーあ、今の気持ちだったら、曜ちゃんから告ってくれるんだったらすぐにでもオッケーって言えるんだけどなぁ……はぁ〜……)
千歌(ほんと、曜ちゃんはいつまでたってもしょうがないんだから……)
千歌「……ねえ、曜ちゃん?」
曜「ん、なあに千歌ちゃん?」
千歌「あのさ、明日って
ピロリン♪
千歌「……」
曜「……?」
千歌「……あ、明日なんだけど
ピロリン♪
曜「千歌ちゃん、スマホ鳴ってるよ?」 千歌「あ、ごめん……」
スッスッ
千歌「……ヤバ」
曜「ん?どうしたの?」
千歌「夏休みの宿題全然やってないこと、志満姉にバレた……」
千歌「ど、どうしよ……めずらしく志満姉本気で怒ってるよ……私ずっと嘘ついてたから……」
曜「そ、それは大変だね……」
千歌「……そうだ!曜ちゃんは宿題終わってる?」
曜「私?私はもうほとんど終わらせちゃったかな……」
千歌「そっかー、一緒にやろうと思ってたんだけどなぁ……」
曜「ん、いいよ私は!二人で協力すればすぐに
千歌「いいのいいの!自分の力でなんとかするから!それに誰かに手伝ってもらってるのが見つかったら、今度こそ志満姉に何と言われることか……」
曜「……そっか」
千歌「うん、ごめん……」 曜「……」
千歌「……あ、だから今日は早く帰ってこいって。ごめんね曜ちゃん!せっかく誘ってもらったのに!!」
曜「ううん、いいの!それに学校始まったらまたすぐ会えるようになるし!!」
曜「じゃあ私お会計済ませてきちゃうから!!」
テテテッ!!
千歌「あっ……」
千歌「……」
千歌「曜ちゃん……」 曜「……」テクテク
千歌「……」テクテク
曜「……そっか、来週から学校あるんだよね」
千歌「うん……」
曜「千歌ちゃん……」
曜「……!!」フルフル
曜「大丈夫!大丈夫だよ千歌ちゃん!!」
曜「夏休みが終わっても学校でたくさん会えるし!それに部活だって
ギュッ!!
曜「!!?」
千歌「……やだ、帰りたくない」 千歌「帰りたくない。曜ちゃんとずっと一緒にいたい」
千歌「ダメ……?」ウワメ
曜「……」
曜「……!!?」
曜(えええええっ!!!?何今のセリフ!!それに千歌ちゃんすっごい泣きだしそうにしてたし!!)
曜(ま、まるで千歌ちゃん、私のこと好きって言ってくれてるみたいな……//)
曜(これってもしや!!千歌ちゃんなりの告白なんじゃないの!!?)
曜「……!!//」
曜(ど、どうしよ、なんて返せばいいんだろ……) ………
…
曜『……わかった。千歌ちゃん、じゃあ今夜はウチでお泊りしよっか』
千歌『……いいの?』
曜『うん!でもその代わり……』
クイッ!
曜『千歌ちゃん、もう絶対に帰さないよ?』
千歌『よ、よーちゃん……//』
曜『ふふっ、今夜は寝かさないからね♡』
千歌『うん……//』
曜「……//」キュン
曜(よしっ!いける!この流れなら私から好きって……)
曜「ち、千歌ちゃ
ムニュッ!!
曜「わっ!?千歌ちゃん!?」
千歌「……」
曜「千歌ちゃん……?」
千歌「えへへ〜、びっくりした?」 千歌「どう?ドキッ!ってしたでしょ!今の!!」
曜「ド、ドキッ!って……//」
千歌「あーっ!ほら!曜ちゃん赤くなってる!!」
千歌「もう、ほんと単純だなー、曜ちゃんってば!」クスクス
曜「ええっ!?じゃ、じゃあさっきのは……//」
曜「……//」ホッ
曜(よかったぁ〜!!あのままの流れで告白なんてしなくて!!最高にダサくなるところだったよ……) 曜「……も、もうっ!千歌ちゃん!!からかわないでよっ!!」プクーッ!
千歌「ごめんごめん、曜ちゃん可愛くてつい〜」
千歌「でも……」
クルッ!
千歌「うん!曜ちゃんからかったらなんか元気出てきた気がする!これなら宿題も頑張れそうだよ!!」
千歌「よーし!それじゃあバス停まで競争ね!!負けた方が今度ジュースおごり〜!!」
曜「ええっ!?そんな、急すぎない!!?」
千歌「よーい!どん!!」
ピューッ!!
曜「あっ!?待ってよ千歌ちゃん!!」
千歌「はぁ、はぁ………」タタタタタッ!!
千歌「……//」 ———
コロコロコロコロ…
曜「……」
千歌「……」
曜「……千歌ちゃん、次の大瀬崎行きのバスいつ?」
千歌「え?もうすぐ、だと思うけど……」
曜「そっか……」
千歌「……」
曜「……」
曜(……そう。もうすぐ私たち二人の夏休みは、終わりを迎えてしまう) 曜(今年こそ千歌ちゃんに告白しようって決め込んできた夏休み。今年こそ、忘れられない夏にする!って意気込んだのはいいものの……終わってみればいつもと同じようにあっという間で……)
曜(あーあ、もっと二人っきりでいろんなことやってみたかったなぁ……二人でプール行ったりとか、夜更かしして星を見上げて、思い出話に花を咲かせたりとか……)
曜「……」
千歌「……」
曜(……あとほんの数センチだけ先を歩いている千歌ちゃんには、私は今年も追いつけませんでした) ブォー…
曜「あ……」
千歌「バス、来ちゃったね……」
曜「うん……」
千歌「……じゃ、じゃあ私!行くね!!」
曜「あっ……」
曜(行っちゃう……)
千歌「……」スタスタ
千歌「……またね曜ちゃん!また学校で
曜「待って!!!」
千歌「!!」ピタッ!!
曜「ち、千歌ちゃん!!あのね!!」
ガシッ!!
千歌「……」
曜「えっと、その……そ、そうだ!!花火大会!!」 曜「明日の夜、ちょっと遠くの街で花火大会があって!えっと、それで……」
千歌「……」
曜「わ、私の方からも志満姉にお願い、してみるから……だ、だから、その……」
曜「……」
千歌「……うん」
曜「……!!」
曜「千歌ちゃん!!私と一緒に!!花火大会!行かない!!?」
千歌「うん!!」パァァッ!!
曜(私のちょっとだけワガママなお願いに、千歌ちゃんはこの夏一番の笑顔を咲かせました) >>62
二人の出会いが運命だとか奇跡だとか言われる所以ってこういう事実関係にあるんだろうね
お互いがお互いにとって必要な存在 ———
千歌「ごめーん曜ちゃん!!お待たせ!!」
タタタッ!
千歌「はぁ、はぁ……待った?」
曜「ううん、私も今きたとこ!!」
千歌「そっか、じゃあ行こっか!花火大会!!」
カランカラン♪
千歌「……って曜ちゃん、行かないの?」
曜「あっ、ごめん!ちょっとぼーっとしてて……」
千歌「もうっ!困るよ!せっかくのお祭りなんだから!全力で楽しまないと損だよっ!!」
曜「ご、ごめん、でも……」
曜(千歌ちゃんが、あまりにも綺麗だから……) >>64
ようちかのドラマのスポンサーがちかりこ推しってマジ? 曜「……」ポーッ
千歌「曜ちゃん……?どうしたの?」
曜「あ、いや……浴衣、すっごく可愛いなぁ〜って思って……」
千歌「そう?曜ちゃんも似合ってるけど?」
曜「あ、うん……ありがと……」ポーッ
千歌「……ふふっ♪」
クルッ!
千歌「どう?曜ちゃん、その……に、似合ってる、かな?」クシクシ
曜「う、うん!すっごく似合ってると思う!!後ろで結われたお団子とか!なんかいつもと雰囲気違ってて、特別って感じがするっていうか……」
千歌「特別……そっか!!」
千歌「ふふっ!よかったぁ〜!わざわざ志満姉に着付け手伝ってもらって!」
千歌「ありがと曜ちゃん!嬉しい♪」
曜「千歌ちゃん……」
曜(千歌ちゃんは私に優しい笑顔を向けてくれた。無邪気であどけなさで幼さの残るその仕草とほんのり色めく大人な化粧がすっごく魅力的で……可愛い、なんて言葉じゃ表せないくらいに魅力的だった) 千歌「ふふふふ〜ん♪」
曜「……」ツカツカ
曜(今日の千歌ちゃんはナチュラルなお化粧をしてきてるみたいで……いつもよりちょっとだけお姉さんに見える)
曜(こういう千歌ちゃんの新しい一面を知るたびに、ああ、どんどん千歌ちゃんが遠くに行っちゃってるんだなぁ、なんて……)
千歌「あーっ!また曜ちゃん辛気臭い顔しちゃってる!!」
曜「い、いや辛気臭いって程じゃ……」
千歌「もうっ!せっかくのお祭りだって言ってんじゃん!!笑顔!笑顔!!」
千歌「それとも……」
千歌「……」チラッ
曜「……?」
千歌「私と二人っきりは……イヤ?」 曜「!!?」
千歌「……」ウルウル
曜「イ、イヤじゃないっ!!っていうか……むしろ二人っきりが良かった!!っていうか……」
千歌「……そっか!」
ギュッ!!
曜「わわっ!!?千歌ちゃん!!?」
千歌「じゃっあ〜、今日は曜ちゃんに優しくリードしてほしいな〜」
千歌「なんちゃって……」チラッ
曜「う、うん!!頑張る!!私!頑張る!から……//」
千歌「うん!期待してる。私の大切な幼馴染さん?」 カラン♪カラン♪
曜「そういえば千歌ちゃん、宿題は終わったの?」
千歌「うん!ばっちり!!だって来るの楽しみにしてたんだもん!!」
曜「そっか、よかった」
曜(千歌ちゃんそんなに私と花火大会来るの楽しみにしてくれてたんだね、なんか嬉しい)
千歌「あのねあのね!私ね!朝から早起きして!ずーっと机に向かってね!もう美渡姉に心配されちゃうくらい必死に宿題やってたんだよ、すごくない?」フッフーン!!
曜「うん、志満姉から聞いた。千歌ちゃんすっごく頑張ってたって」
千歌「でしょでしょー?偉くない?そんな偉い私には、何かご褒美が欲しいな、なんて……」チラッ
曜「ご褒美……」
曜「……」
ナデナデ
千歌「ふえっ!?曜ちゃん!?」
曜「こ、これで、いい……?//」 千歌「あ、うん……//」
曜「……//」ナデナデ
千歌「……//」
千歌(ど、どうしよ、いつも梨子ちゃんにはこうやってなでなでしてもらったりしてるけど)
千歌(なんか曜ちゃん相手だとヘンに緊張しちゃうっていうか……うう、急に恥ずかしくなってきた……//)
千歌「……//」
曜「……//」
スッ
千歌(あっ……)
曜「……ご、ごめんね千歌ちゃん、急にこんなことしちゃって
千歌「もう!どうしてやめちゃうの?」 曜「え……?」
千歌「まだ私、やめていいなんて言ってないもん」
曜「じゃ、じゃあ……//」サワサワ
千歌「ひゃっ!?曜ちゃん、くすぐったいよぉ〜♪」
曜「ふふっ、だって千歌ちゃんの反応が可愛いんだもん。まるでしいたけみたい♪」
曜「やっぱりペットは飼い主に似るってホントだったんだね〜」
千歌「そうだね〜……って私がペットなの!!?」
曜「あはっ、冗談だよ千歌ちゃん♪」ナデナデ
千歌「も、もうっ!曜ちゃんってばっ!!怒るよっ!!」プクーッ!! ガヤガヤ…
千歌「うわぁ〜、すっごい人いっぱいだね……」
曜「そうだね、すこし大きな街に来ただけなのにね……」
千歌「あーあ、内浦のお祭りにもこんだけ人が来ればいいのになぁ〜……」
曜「あはは、ほんとだね……」
カラン♪カラン♪
千歌「あっ!見て見て曜ちゃん!!あれ!!」
ドスッ!
千歌「きゃっ!あっ、ごめんなさい……」ペコリ 曜「千歌ちゃん、大丈夫?」
千歌「うん、私は……」
曜「もう、ただでさえ人多いんだからちゃんと前見て歩かないと危ないよ?」
千歌「そうだよね、あはは……」
曜「……」
スッ
千歌「……え?」
曜「……//」
千歌「曜ちゃん?」
曜「だ、だからさ!その……」
曜「手!つなごうよ!千歌ちゃん!!」 千歌「手?」
曜「あっ、いや、その……」
曜「ほ、ほら!!転んじゃうと危ないし!!迷子になっちゃったらはぐれちゃうかもだし!!……べっ、別に千歌ちゃんを子ども扱いしてるわけじゃないけどっ!!」
曜(ほんとはただ私が千歌ちゃんと手を繋ぎたいだけなんだけど……)
千歌「曜ちゃん……うん!!」
ギュッ!!
千歌「私も手つなぎたい!曜ちゃんと!!」
曜「あ、いや私は別に……」
千歌「じゃあつながなくていいの?」
曜「つなぐ!つなぐよ!けどっ!!」
千歌「もうっ!理由なんてなんでもいいじゃん!今日は私と曜ちゃんの二人っきりなんだし、ね?」 カラン♪カラン♪
曜「……」
千歌「〜♪」
曜「……//」
曜(い、勢いで千歌ちゃんと手をつなぐことになっちゃったけど……)
曜「……//」ボフッ!!
曜(ど、どうして指からめて繋いでるの!!?私たち!!?)
曜(だってこれ、俗にいう恋人つなぎってやつなんじゃ……あわわ……//)
千歌「〜♪」
曜(そ、それになんかこうやってつなぐと千歌ちゃんの指が私の指に絡みついてくるみたいで……//) 読者にはウザがられ、まとめではカットされる。
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