曜「カーネーションの誓い」
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曜「それじゃ私そろそろ帰るね?」
千歌「今年はなにするの?」
曜「お母さんと一緒にハンバーグを作る予定!」
曜「本当は私が全部やるよって言ってたんだけど、一緒にやりたいらしくってさ」
千歌「そうなんだ、私も曜ちゃんのハンバーグ食べたいなぁ」
曜「あはは、また今度ね」
曜「千歌ちゃんのお母さんは今年も帰ってこれないの?」
千歌「ん、えーと、そうみたい?」 曜「ん?帰ってくるかもしれないってこと?」
千歌「あ、いや、帰ってこない、うん、帰ってこないよ」
曜「そっか…」
千歌「ま、仕方ないよ」
千歌「みんなはちゃんとお祝いするのかな?」
曜「梨子ちゃんは朝から一緒にお出かけしてるんだっけ?」
千歌「そうみたい、いいところでお食事して帰ってくるんだって!いいなぁ」
曜「すごい、なんかおしゃれだね」 千歌「シティガールってやつ?」
曜「わかんないけど」
千歌「お土産くれるかな」
曜「なんで母の日に出かけて千歌ちゃんにお土産買ってくるのさ」
千歌「えー、だって梨子ちゃんだけいいとこ行ってずるい!」
曜「今度私達も連れってもらおう?」
千歌「私みたいなのが入っても大丈夫なのかな?」
曜「え、そんなすごいところ行ってるの?」
千歌「知らないけど」 曜「ま、でも桜内親子って絵になるもんね」
千歌「ね、お嬢様っぽく見える訓練でもしようかな」
曜「どんな訓練なの…」
千歌「わかんない」
曜「めっちゃ適当だね」
千歌「いいじゃん、たまには」
曜「たまには?たま?」
千歌「細かいことはいいの!」
曜「あはは、ごめんごめん」 千歌「私は善子ちゃんが心配かなー」
曜「え?なんで?」
千歌「善子ちゃんだから、素直に祝えないかなって」
曜「んー、善子ちゃんはお母さん大好きだから大丈夫だよ」
曜「同居人とか言ってるけど…」
千歌「ほらぁ」
曜「んー、でも大丈夫な気がする」
千歌「いいなぁ」 曜「なにが?」
千歌「何度も遊びに行ってるんでしょ?」
曜「まぁ、沼津は私と善子ちゃんしかいないし」
千歌「ずるい!私も善子ちゃんの家でゲームしたいのに!」
曜「また今度一緒にやろう?善子ちゃんの家で」
千歌「勝手に決めちゃったよこの人」
曜「千歌ちゃんがやりたいって言ったんでしょ?」
千歌「やりたい!」
曜「じゃ、いいじゃん」
千歌「確かに」
曜「善子ちゃんにも今度言っとくね」
千歌「よろしくお願いします!」 曜「大体ずるいで言えば千歌ちゃんだってずるいんだからね?」
千歌「なんのこと?」
曜「そこ」
千歌「どこ?」
曜「そこで梨子ちゃんとお話ししてるんでしょ?」
千歌「あ、まぁ、えへへ」
曜「私だって梨子ちゃんとベランダ越しにお話ししたい!」
千歌「今度泊まった時にすればいいじゃん」 曜「だってなんかそれ違和感あるでしょ?」
千歌「そう?」
曜「だって私泊まってるなら梨子ちゃんも呼べるじゃん」
千歌「確かに」
曜「ほらぁ」
千歌「でも、私は曜ちゃんと二人きりでもいいよ?」ボソ
曜「え?」
千歌「あ、曜ちゃんバス!もうすぐ来ちゃう!」
曜「あ!ホントだ!」
曜「もう!余裕持って出たかったのに!」
千歌「ごめんごめん、急いで急いで!」
曜「忘れ物ないよね?」
千歌「大丈夫!バス停まで送ってくね?」
曜「ありがとう!」 千歌「よし!ギリギリセーフ!」
曜「ちょうど向かってきてるね」
千歌「曜ちゃん!これ!」
曜「あ、いいの?」
千歌「うん…」
曜「ありがとう!部屋に飾るね?」
千歌「ありがとう!」
曜「今度お礼にハンバーグ作ってあげる!」
千歌「楽しみにしてる!またねー」
曜「ばいばーい」 ―次の日―
梨子「曜ちゃんちょっといいかな?」
曜「なぁに?梨子ちゃん?」
梨子「曲のデモがひとまずできたから衣装と合わせてどんな感じか確認したくって」
梨子「今から曜ちゃんのお家行ってもいいかな?」
曜「え、でも梨子ちゃん遠いよ?」
梨子「大丈夫だよ、なんか今調子よくって」
曜「そっか、大丈夫ならもちろん歓迎だよ!」
梨子「千歌ちゃんは来れないの?」
千歌「んー、なんの話?」
梨子「次の曲のでも完成したから曜ちゃんと衣装のイメージ合わせしようと思って」 千歌「ん、ごめんね、今日ちょっと家の手伝いしなくちゃいけなくって…」
梨子「そっか、残念」
千歌「また明日どんな感じか聞かせてね」
曜「了解であります!」
千歌「じゃ、また明日!」
曜「バイバイ!」
梨子「千歌ちゃんバイバイ」
曜「母の日の次の日だもんね」
梨子「関係あるの?」 曜「片付け手伝うのが恒例みたい」
梨子「母の日でお客さんいっぱいだったみたいね」
曜「そ、片付けなら手伝えるからって毎年次の日は従業員になっちゃうの」
梨子「やっぱり大変なのね」
曜「まぁ、志満さん程じゃないと思うけどね」
曜「それより!梨子ちゃん昨日いいとこ行ってたんだって?」
梨子「へ?別にそんなすごいとこは行ってないよ?」
曜「そうなの?」
梨子「お母さんと一緒にお出かけしただけだよ」
曜「てっきりおっきいホテルの上の方のすごいレストランみたいなところに行ってるのかと」 梨子「そんなの私お金払えないよ」
梨子「それにそんな場所知らないし」
曜「なーんだ、今度一緒に連れて行ってもらおうって千歌ちゃんと約束したのに」
曜「梨子ちゃんのおごりで」
梨子「なんで私のおごりなのよ…」
曜「まぁ、冗談としていつか行けるといいよね」
梨子「でも、そんなところ落ち着かなさそう」
曜「確かに、ソワソワしちゃうね」
梨子「曜ちゃんの方はどうだったの?」
曜「私?私のところは普通だよ?」 曜「一緒にハンバーグ作って一緒に洗い物して…」
梨子「なんだか幸せそう」
曜「そうかな?本当は何か特別なことができたらって思うんだけど…」
梨子「昨日お母さんが言ってたよ?一緒にいられることが幸せだって」
梨子「きっと曜ちゃんのお母さんもそうなんじゃないかな?」
曜「そうだといいね」
曜「っと、着いたね」
梨子「お邪魔しまーす」
曜「いらっしゃい」
梨子「曜ちゃんお花飾るんだ」 梨子「オレンジのカーネーション…珍しいね?」
曜「うん、千歌ちゃんにもらったんだ」
梨子「千歌ちゃんに?」
曜「昔から千歌ちゃんのところいつも忙しくてお母さんが東京から戻ってこれてないらしくってさ」
曜「お母さんに渡せなかったのを小さい頃にもらったのが始まりで大体毎年貰う様になったの」
梨子「え?」
曜「ちょっと千歌ちゃんかわいそうなんだけどね」
曜「別の日にちゃんとお祝いはしてるらしいんだけど…」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています