【SS】もしこいつがアイドル研究部の顧問だったら
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第1話 顧問の先生です
園田海未です
我々アイドル研究部、μ'sもメンバーが9人と多くなり、
2学期から正式な部活動として、転任されてきた先生が顧問に就いてくださる事になりました
なので今日は練習前に部室で就任のあいさつをしてくださるそうです 理事長「鬼塚先生、いらっしゃいますか?
…って貴女達、なんて格好をしてるんですか?」
ことり「お母さん!?」
小鳥以外「理事長!!」
やって来たのは鬼塚先生ではなく、理事長でした
そしてそこへ…飛んで火にいる夏の虫とはこの事でしょうか?
英吉「あれ?開いてる?
何だよ着替え終わったのか…げっ、理事長!!?」
理事長「鬼塚先生…
これは一体どういう事なんでしょうか?」
英吉「い゙、いや、これはその…あの…」
… 結局、鬼塚先生と制服に着替えなおした私達は理事長室でこってり絞られ、
当然、眼帯ビキニの件は却下となりました。
でも外部に流失には至らず、また他の先生方、生徒にも知られていない事もあり、
鬼塚先生や私達の処分は厳重注意に止めていただけるとの事です
それにしても処分が甘過ぎる気もしますが…
でも、お陰で私達も停学スクールアイドルの汚名を被る事にならなかったのを幸いとすべきなのでしょうか? 第6話 お部屋訪問です
園田海未です
今日は鬼塚先生は学校をお休みでした
お陰で久しぶりに練習をかき回されることなく全うする事が出来ました♪
でも…どうして今日は休まれたのでしょうか?
不真面目な先生ですが、学校を休まれる事は意外に初めての事です
少し気になりますね
そんな風に気になった矢先… 穂乃果「ねぇ海未ちゃん
穂乃果とことりちゃんの3人で今から先生のおウチに行かない?
今日、皆に食べてもらったお饅頭、先生にも食べてもらいたくて…」
海未「今からですか?
でも遠いのでは?
それに急に押しかけては…」
ことり「ううん、ここから歩いて行けるよ
多分、建物自体は海未ちゃんも見た事あるかも…」
そう言ってストリートビューで見せてくれた建物には確かに見覚えがあります 海未「わかりました
では先生に今から伺いますと…」
穂乃果「ちょっと待って!
どうせならいきなり行って驚かせてあげようよ!」
海未「もう、穂乃果ったら…
まぁわかりました」
……… こうして3人で先生の家に向かったのですが、途中で…
穂乃果「あ!お邪魔するのにお土産のお饅頭がみんなに配った残りの1個じゃ悪いよね?
ウチに戻ってちゃんとしたの貰ってくるね!」
そう言って私達の返事を待たずに行ってしまいました
まぁ穂乃果も先生のアパートの場所は知っている筈だから大丈夫でしょうけど… そうこうしている内に今度は…
TELLLLLLL…
ことり「もしもし…
ごめん、忘れてた!
うん…すぐ行くね」
海未「理事長からですか?」
ことり「うん、ごめんね
今日、家族で外食する約束忘れてたの…」
海未「それは仕方ないですね」
ことり「それじゃ…
すぐ穂乃果ちゃんも追いつくと思うから!」 …一人になってしまいました
流石に男性の…しかもあの鬼塚先生の家に一人で行くのは抵抗があります
TELLLLLLL…
!?…穂乃果から電話です
穂乃果「ごめん、海未ちゃん
今から穂乃果も行くね」
海未「わかりました」
どうしようかと相談しようと思った矢先、
穂乃果も行くと聞いたので予定通り、向かいましょう
……… 穂乃果が追いつく前に到着してしまいました
出来れば穂乃果と一緒に尋ねたかったですが、
ここで待ってて穂乃果が来る前に先生や他の住人の方に見咎められるのは恥ずかしいですね
ピンポーン!
…返事がありません
海未「ごめんくださーい!」
…やはり返事がありません
留守なのでしょうか?
何気なくドアノブをいじってみます
あれ?
空いてます… 海未「…失礼しまーす」
中を覗かせてもらいましたが、お返事はもちろん気配がありません…
鍵をかけないで留守にするとは無用心です!
もう穂乃果の思惑に合わせている場合ではないですね
これは先生に連絡する他ないです
TELLL…
TELLL…
TELLL…
…出ませんね
申し訳ありませんが、中で待たせてもらいます
鍵が掛かってないのを知っておきながら、
このまま放っておくわけにはいきませんのでお留守番です それにしても…男やもめに蛆が湧くとは言いますが…
これは想像以上です…!
そこはかとなく異臭がします
煙草の臭いに栗の花…というか生のイカが腐敗したような臭いです!
何にせよ先生の帰りを待ってる間、腰を落ち着ける場所もありません
少し掃除させていただきましょう…
それにしても散乱している数々の物品はいずれも私には用途不明の物ばかりです
しかしどれも例外なくいかがわしい目的のためのものだという事は何故か感じてしまいます…
例えばこのコケシのような物は何でしょうか?
?…スイッチがありますね カチッ
…ヴィーーーーン!
海未「ひゃっ!」
急に激しく振動を始めました!
な、なんとかスイッチを切らないと…! それとこれは…カップめん?
でも見たことのない品ですね
まぁあまりインスタント食品は摂らないので、私がたまたま知らないだけかもしれませんが…
それに何故か容器の蓋が取られておらず、代わりにその蓋に穴が空いてますね
!…春雨?
覗き込んで見ると中には春雨のような透明なものがぎっしりと詰まってます
既にのび切っているようです 海未「うっ!
く、臭いっ!」
部屋に漂っている臭いがこの容器からより強く感じますっ!
どうやら悪臭の発生源はこれのようですね
これではもう食べられないでしょう
処分してしまいます
それにしても何故、蓋を取らずに穴を開けたのでしょうか?
素直に蓋を取って召し上がればよろしいのに… 後は…努めて視界に入らないようにしてはいたのですが…
大きいのでどうしても目に入ります
どうして…
どうして裸の女性の人形が寝転がっているのでしょうか!?
一体何故、こんなものを持っているんでしょうか?
そして…何に使うのでしょうか? ?…そういえば壁にセーラー服がかかっていますね
先生、ひょっとして女装の趣味が…あ、サイズは女性のM、先生ではまず着れませんね
!…なるほど!
この服はこの人形に…こうやって…着せてあげるんですね! 英吉「あ〜、やっと帰ってこれたぜ
…って園田!
何でお前がここにいんの?
んでな、なな、何してんの?」
海未「すみません
おまんじゅうを届けに来たのですが、
部屋の鍵が開いていたので中で待たせていただきました」 英吉「あ、あぁ、そ、それはいいんだけど…」
先生が狼狽されてます
やはりここにある品々は予想通り、いかがわしいものなのですね?
いつものように注意しようとしましたが、
今回は私が無断でお部屋にお邪魔している立場…
ここは我慢です…! 海未「後、失礼ですが、腰を落ち着ける場所もないくらい散らかっておりましたので、
少々掃除させていただいたのですが…」
英吉「お、おぉ、悪かったなっ」
我慢ですが…この状況で注意の言葉以外、何を話せばいいのでしょう…
あ… 海未「これらは一体、何に使うのでしょうか?」
英吉「そ、それを聞いてくるのかよ!?
それは…言えん!」
迂闊でした!
話題がないからと言って、私とした事がなんてことを質問してしまったんでしょうか 海未「…あ!」
ツルっ
トスン!
何かチラシのようなものを踏んで、足を滑らせてしまいました ピッ
キュルルルルー
パチン
英吉「!」
こけた拍子にリモコンに触ってしまったようです
どうやらレコーダーのリモコンの再生ボタンを押してしまったらしく、再生に合わせてテレビも起動しました
程なくして映像と音声が表示されましたが…
AV女優「あ、あ、あぁ〜!」
AV男優「はぁ、はぁ、はぁ…うっ!」
…
…
… 海未「あっ…ああっ…!」
英吉「やべっ、抜いたトコで切ったまんまだった!」
な…!
こ、これは何なんですか!?
どうして裸の男女が抱き合ってるんですか!?
というか先生、抜いた所って何なんですか!?
何を抜いたんですか!? あ、あぁ、あああ…
お、男の人が女の人の股間に…自分の股間を…お、押し当ててます…!
海未「は…破廉恥ですっ!!!!!」
英吉「ば、馬鹿!
とっとと消せ!」
AV女優「あ、あぁーーーーーーーーーー!」
プン…!
先生が狼狽る私に代わってテレビを消してくれました
でも…映像が消えても脳裏にはあの男女の行為が焼き付いて消えません…! ガチャ!
男性「大丈夫ですか!?
…あ、あんた何やってんだよ!」
まるで獣のようでした
男性の股間の突起を女性の秘所に挿入し、
それを何度も何度も出し入れする卑猥な行い…!
もしやこれはその…セ、セッ…クス…という行為…なのでしょうか?
英吉「い、いや、これは違うんですよ!」 そして時折、女の人は何度も胸を揉みしだかれ、
さらに男の人はまるで赤ん坊のように乳首をす、吸っていました…!
男性「何が違うんだよ!
さっきの悲鳴は明らかに嫌がってただろ!」
将来、私も結婚すれば子作りのため、あのような行為をしなければならないのでしょうか? 英吉「だから違うっつってるだろ!
おい園田、お前からも何とか言ってやってくれ!!」
あんな行為をしなければならないのなら…
もう…
海未「もう…
もうお嫁に行けませんっ!!」
英吉「…って、おいぃーーーー!?」
男性「…こりゃ決定的だな
とにかく通報してやるから、
首を洗って待ってろ!!」 海未「…へっ?」
英吉「おい待て、おっさん!!
待てって…」
?…通報??
一体、私が懊悩している間に何があったのでしょう? 英吉「…逃げるぞ!」
海未「え!?何故ですか?」
英吉「そりゃお巡りが来るからに決まってんだろ!
俺がお前を襲ったって通報されたんだよ!」 えぇ!?
なるほどそういうわけですか
これは申し訳ない事をしました…
でもそういう事でしたら…
海未「…それなら大丈夫ですよ」
英吉「?…何でだよ!?」
海未「被害者と思われている私が誤解を解けば捕まりませんよ」 英吉「………
確かにそうか!
いや、お巡りっつうとつい逃げる癖がついちまっててなw」
海未「はぁ?
今更ですが、一体どんな人生を歩まれていたんですか?」
英吉「いやぁ〜、ははは…」 ピンポーン!
??「宅配便でーす!」
英吉「どっちみち時間切れだな」
海未「?…どういう事ですか?」
英吉「宅配じゃなくてお巡りだよ
馬鹿正直に警察だと言ったら、
容疑者が逃げ出すだろ?」 海未「なるほど!
って本当に先生はこういう事にお詳しいですね…」
英吉「い、いや、これくらいドラマでもやってるだろ!」
海未「私は知りませんっ
それにお父様もそんな事、教えてくださりませんでしたよ」
英吉「?…そりゃこんな事、いちいち子供に教えないだろ」
いえ、そういう意味ではないのですが… ガチャ
警官?「あれ?
開いてんのか?」
痺れを切らしたのか宅配業者を名乗る方々が入ってきました
その服装は先生の言う通り、警察官の格好でした
警官A「はぁい、動かないでね〜
…ってお前は!?」
?…警察官に顔を覚えられているのですか?
以前に何度かお世話になった警官の方なのでしょうか?
いずれにせよあまりいい予感がしません… 第7話 不良警官です
園田海未です
先生のお部屋の近所の方に通報されて、警官の方々がやって来ました
それにしても1人の警官は先生を見るなり驚いています!
先生…警官に驚かれるなんて貴方は一体…? 英吉「…って冴島じゃねーか!
さっきぶりだな」
海未「え?…先生、
この警官の方とお知り合いなんですか」
英吉「あぁ、冴島っつー俺のダチの不良警官だ」
不良警官…確かに先生を凌ぐ悪人顔…
いえ、最早、悪魔顔と言った方がいい強面は正に不良警官の名を体現していますね 冴島「おいおい、言ってくれるな
この不良教師がw
しかし童貞のお前が教師とはいえ、まさかJK連れ込むとはな!
…こりゃ逮捕だな♪
えーと、容疑は別になんでもいいけど…
とりあえず羨まし罪でいいだろ」
英吉「なんだよそれ!
てか連れ込んでねー!!
饅頭届けに来てくれただけだ!」 海未「そうです!
私はお饅頭を届けに来…」
そうでした!
お饅頭は穂乃果が持ってるんでした…
穂乃果…早く来てくださいっ
冴島「おいおい、饅頭なんてどこにあるんだ?
ひょっとしてその子が制服の下に隠し持ってる2つのちっちゃなお饅頭の事か?w」
ち、小さい…!
人が気にしている事を!!
何なんですか?
この破廉恥警官はっ 冴島「しかし、この制服は確か…音乃木坂のだな
そういえば廃校の危機を何とかすべく立ち上がったμ'sってスクールアイドル達がいてよ
その子達がまた超絶可愛い子揃いなんだよ♪」
破廉恥な方とはいえ、こういう風に真っ直ぐに褒められると流石に嬉しいですっ
冴島「で、ちょうどこの嬢ちゃんみたいに黒髪ロングの…
…って園田海未ちゃん!!?」
海未「は、はい、園田…海未です」 英吉「お前の事だからスクールアイドルのチェックしてるとは思ってたけど…
今更気づいたのかよ!
で、俺がその顧問だ」
冴島「な、なにー!!?
なんだよその美味し過ぎる状況はよ!
やっぱりお前、羨ま死罪だな!
てか何でさっき教えなかった!?」
英吉「だからなんだよ、それ!
てかお前に教えたら、紹介しろってうるせーだろ!
で、教えたら教えたで今みたいにセクハラかますしな!」
…何かさっきより罪が重くなっているような気がします
それに既に私達は先生のセクハラに晒されているのですが…
特に先日の眼帯ビキニは最大級でしたよ! 冴島「しかしよー、海未ちゃんも可愛いけど、
俺ぁどっちかってーと、えりちやのんたん、かよちんとか
出るとこ出てる系がいいよな、ぐふふ」
ま、またしても胸の事を…!
それにしてもこの欲望の剥き出しぶりは、確かに鬼塚先生の方がマシですね
冴島「でも英吉は海未ちゃんがいいってわけだな?
しっかし海未ちゃん、多分マグロ系女子だぞ?
海(未)ちゃんだけにw
ぎゃはははははっ!」
英吉「馬鹿野郎!
だから違うっつってんだろ!
後、JKになんて事、言うんだコラ!
お前がいつも相手にしてる商売女とは違うんだぞ!?」
…マ、マグロ?
どういう事でしょうか?
でも、とにかく性的に馬鹿にされている事だけは感じます!
それと商売女はかろうじてわかりますっ
それにしても冴島さんは警官でありながら売春に手を出されているのですか!?
不良警官、ここに極まれりです!! …そんな事を考えていると、
これまで沈黙を守っていたもう1人の警官の方が発言されました
警官B「あ〜冴島、その辺にしとけよ
てかお前、この子がスクールアイドルって事は知ってたのに
もう一つの事は知らないのか?」
冴島「?…なんスか?
先輩、もう一つって…」
先輩「この辺のスクールアイドルで園田っていうと、
恐らく園田警視正の娘さんだ」
冴島「げ!あのドン・フライの?
信じられねえ!
生物学的に有り得んのかよ…」
海未「!…確かにお父様は警視庁で警視正の任に就いております
いつもお父様…園田盛男がお世話になっております」
先輩「こちらこそ、お世話になっております」 鬼塚・冴島「マジかよ!
やべぇー!!」
海未「えぇ、ですから本日の事はお父様に報告させて頂きます!」
冴島「勘弁してくれー!」
英吉「調子に乗るからだよ、馬鹿w」
海未「何を他人事のようにおっしゃっているんですか?」
英吉「へ?」
海未「ちょうどいい機会ですから、
鬼塚先生のこれまでの事も報告させて頂きます!」
英吉「か、勘弁してくれー!」 やはりこういう人達は取り分け警察が苦手なんですね
大の男の人達が悪戯のバレたいたずらっ子のよう怯えています
それを見ていると何だか可愛いような可笑しいような…
海未「ふふ、冗談です♪」
冴島「んだよ!
冗談かよ〜」
英吉「お前もこんな冗談言うんだな」
海未「それは誰かさんに鍛えられましたから♪」
英吉「言ってくれるぜw」 そんなやりとりを続けていると先輩の警官の方が再び発言されました
先輩「特に何もなかったみたいだし、俺達は引き上げるぞ」
冴島「じゃあな英吉、
また俺達が出張らなきゃならん真似すんじゃねぇぞ!」
英吉「誰がするか!」
先輩「………………………
君も早く帰るんだよ?」
海未「はい」
……… 海未「では私もそろそろ帰ります
出来れば穂乃果を待ち…!」
…たかったんですが!?
穂乃果「こんばんはー!」
英吉「お、おぅ!」
海未「穂乃果!
今まで何をしていたんですか?」
穂乃果「いや〜、ゴメン!
途中でおっきな髭もじゃの外人のお爺さんに道を聞かれてね
でも結局、穂乃果の説明分かんなかったみたいだから、
連れてってあげてたんだよ」
海未「そんな事が…
とにかくわかりました
もう貴女も門限を過ぎているはずですから、
先生にお饅頭を差し上げて、もう帰りましょう」 穂乃果「うん!
はい先生、これウチの新製品だよ!」
英吉「おぅ、サンキュー!
でも俺としてはお前ら2人、計4つのお饅頭の方が…」
海未「先生♪
やはりお父様に報告しましょうか?」
英吉「じょ、冗談だって!」
海未「ふふ、ではごきげんよう」
穂乃果「先生、お休みなさーい!」
……… その後、穂乃果といつものように取り留めのない話をしながら帰宅しました
ですが…
今日、警官の方々に会った事が私たち三人にとって大きな苦難となる事に
この時の私達には知る由もありませんでした… 第6話直前
冴島「おー、英吉!
やっときたか!
…まぁいいや、さっそくこれに着替えてくれ」
冴島「えっ?
緊急の用事だと言われたから学校休んできたのに
何で警官のコスプレさせられるんだって?」
冴島「馬鹿!
これ、本物だよ
俺の制服のスペアだよ
ちょっとお前にガサ入れに付き合ってもらおうと思ってなw」 冴島「え?
そんなもん、同僚と行けって?
…鈍い奴だなぁ
同僚がいたら小遣い稼ぎが出来ねぇだろ!」
冴島「そういえばお前、知ってるか?
最近、スクールアイドルっていう素人の女子高生のアイドルが流行ってるんだよ!
A-RISEとか…最近はμ'sってグループがノシてきてるな」
冴島「?…お前、μ'sって聞いて、びくっとしなかったか?
ひょっとしてお前、まさか…」 冴島「μ'sのファンなのか!?
隠すな隠すな
…てことはお前の取り分はμ'sのグッズでいいな」
冴島「…どういう事だって?
あぁ、わりぃ!
今日のガサ入れ先はスクールアイドルのグッズショップなんだよ」
冴島「あいつら、ネタ元が素人の女の子達だからって、
無断で作ったグッズで丸儲けしてやがるんだよ
だから俺がスクールアイドルの女の子達に代わって売り上げを回収してやるってわけ!」
冴島「え?…どうやって売り上げを渡すんだって?
…そ、そそそそんなもん…振り込め、いや振り込みに決まってんだろうがよ!
てかそろそろ現場に着くぞ!
気合入れとけ!!」 ――――――――――――――到着――――――――――――――
チャ!
冴島「うらぁー!
警察だぁ!!
お前ら、全員、手ぇ頭ン後ろに回せヤァ!」
店員「ひぃぃぃぃぃ!!」
冴島「てめえらがスクールアイドル達に無断でグッズ販売してんのは分かってんだ!!
とりあえず証拠品として、今あるA-RISEとμ'sのグッズ全部出せや!!
…後、今日の売り上げもな」
――――――――――――――撤収―――――――――――――― 冴島「いやぁ、大量大量!
とりあえずこれ、約束のμ'sのグッズな!」
冴島「でも、お前には悪いけど、μ'sの方はいまいち少ねぇな
μ'sは最近、転任してきたイカつい顧問がやらかし共を片っ端からシメてるせいか、
グッズのネタを提供してるカメコどもも委縮しちゃって、その影響が出てるなこりゃ…」
冴島「そういえばその顧問、やらかしシメる度に電灯やら掲示板やら公衆電話やら壊してたな…
よし、物損でその顧問しょっ引いて、カメコどもが動きやすいようにしてやるか!」
冴島「…って英吉、なんかお前、顔色悪いぞ?
え?…帰る?」
冴島「しゃーねーな!
俺も今日は夜勤だし、ここらで引き揚げるか!
じゃあ…また今度も頼むぜ!!」 第8話 不良少女です
園田海未です
突然ですが私、不良になりました
なのでもう3日も家に帰っておりません
何故かと申しますと、発端は先日、鬼塚先生の部屋に先生と二人きりでいた所を2人の警官に目撃されたことです
冴島さんの先輩が私と会った事をお父様に報告されたそうです 先輩の警官の方は何もない様子だったと正しく伝えてくださったようですが、
お父様は男性の方の部屋に二人きりでいた事自体を問題視されておりました
元々お父様は昔気質の方で私がスクールアイドル活動に参加している事に難色を示しており、
また日舞のお稽古より穂乃果達とのスクールアイドル活動を楽しんでいる様子を見る度、
私に園田流の後継者としての自覚があるとかと苦言を呈する機会が増えておりました
そこに来て今回の件で堪忍袋の緒が切れ、アイドル研究部を退部するように迫られた次第です お父様に無理やり退部願を書かされ、それを持たされて家を出ましたが、
穂乃果達にそれを見せて退部の旨を切り出す事を想像すると、どうしても学校に足が向きませんでした…
そして気づけば昼は漫画喫茶、夜はその近くのビジネスホテルで過ごすようになりました それにしても漫画喫茶なる施設を初めて利用しましたが、これは良い物ですね
簡単な食事なら外の飲食店を利用する必要がなく、ドリンクは飲み放題♪
ゲームは…難しそうなので着手しておりませんが、漫画は素晴らしいです!
よく漫画なんて絵を見れば台詞を読まなくても話が分かってしまうと揶揄されますが、
裏を返せば絵という物はそれだけ多くの情報量を無理なく伝える手段としては非常に有効な手段だと思いました そしてその優れた情報伝達力のお陰で小説ではあまり見られないアクション性の高い物語が多く楽しめ、
小説を主に楽しんでいた私にはどれもこれも非常に新鮮な感動を与えてくれます
一生物の膂力のみで星を破壊するような神をも超える強者同士の戦い…
剣と魔法の異世界ファンタジー…
そして…先生の様な不良少年たちの喧嘩のお話… でも…
物語に終わりがあるように…
この新鮮な楽しみにも終わりが来ます
漫画の主人公たちと違って卑近な理由…
でも私にとっては切実な理由…
もうお金がありません… 店員「ご利用、ありがとうございました!」
漫画喫茶で精算を済ませ、もう補助硬貨しか残っていないお財布の中身を見て、途方に暮れます…
これから…どうすれば…
具体的な方法を考えようとしても何も思いつきません
頭の中に堆積するのは尽きる事のない不安…
その不安に押し流されるように…
涙が溢れてきました…
そんな折―― ??「ねぇ君…大丈夫?
ところで…これでどうかな?」
知らない中年の男性の方に声をかけられました
彼は人差し指だけを立てた手を見せています
…これは所謂…パパ活…というものなのでしょうか?
だとすればこの指の数は金額…ですか?
1万円…いえ、千円でも…今はお金が欲しいです 海未「…よろしくお願いします」
先日、心の中でとはいえ、冴島さんの所行を非難していたのを棚に上げ、了承しました
私は不良ですから…
私の了承を確認すると、男性は次の提案を出されました
中年「ねぇ泊まり、オッケー?
オッケーならもう3枚出すよ?」 海未「…はい、よろしいですよ」
…恐らく先日、先生の家で観たDVDと同様の行為を求められるのでしょう
正直、怖いです
…がお金だけでなく一晩の宿が得られるのなら、それも構いません
私は不良ですから… 中年「それにしても君、今時やけに丁寧な言葉遣いだね?
まるでμ'sの…ってもしかしてその制服!」
海未「!…すみません、やっぱりやめます!!」
私は不良です…
自分なんて穢れてもいいと思ってました…
ですが…μ'sを貶めるような事は…
穂乃果やことり達を失望させる事は…
やはりできません!! 中年「ちょっとw
一旦、オーケーしといてそれはないんじゃない?」
海未「ごめんなさい!
本当にごめんなさい!!
やっぱり無理です」
男性は私の手を掴んで食い下がります
私がどんなに嫌がっても強引に迫られてはもう… ドカ!
…え!?
海未「…先生?」
中年「な、何だね?君は!
いきなり人を蹴飛ばして!」
英吉「俺か?
俺はこいつの部活の顧問だ!
俺の目の前で生徒にパパ活しかけるとはいい度胸だな!!」 中年「え?」
英吉「ここら一帯は冴島っつー俺のダチがお巡りやってんだ
手ぇ引かねぇんなら呼んで二人で追い込みかけんぞ!?
…失せろ!」
中年「ひ、ひぃーーーーっ!!」
英吉「舎弟RXからタレコミがあってな
それにしても間に合ってよかったぜ」
海未「先生…!
ひっく、えぐ…!」
私は鬼塚先生の胸の中で泣きました
先生は何も言わず、頭を軽くなで続けてくれました… そして私の気持ちが落ち着いた頃、
腰を落ち着けるため、カラオケボックスに誘われました
英吉「ここなら人目を気にしないで話せる
…まぁ、ちと騒がしいが、その分声が漏れにくいしな
それとも折角だから歌うか?
もう3日も歌ってないんだろ?」
海未「いえ…それよりお話、したいです」
英吉「あぁ…
まぁ大体はお前のお母さんから聞いたけどな」 それから私は既にお母様から聞いたであろう事の顛末を自分の口で話しました
先生は他の先生のような親の肩を持つような…大人の理屈で反論せず、一緒になって本気で共感してくれました
その後は漫画喫茶が楽しかった事、お金が少なくなり、不安になった事等を話しました
でも3日も家出してすっかり私も不良になってしまったと言うと、大笑いされたのは悔しいです
英吉「ププ、お前、その程度で不良とかw
せめて少年課に名前覚えられてから言えよ
あ、もちろん、悪さしてなw」
海未「そんなに笑わないでくださいっ
私にとってはこれでも大ごとなんですからっ
後、教師が生徒に悪さを勧めないでくださいっ」
すると、何故か先生は今まで見せた事がない真剣な表情になり、こう言いました
英吉「…そうだな
俺は…お前らを舐め過ぎてたよ」 ガツン!!
先生が突然、テーブルに強く額を打ちつけました!
海未「!!?…先生!何をしてるんですか!!!
額から血が…!」
英吉「これでいいんだ…
これは自分にヤキ入れたんだよ!
このままにしておいてくれ…!」
海未「…どうしてですか!」 英吉「俺のせいだからだよ
俺が…もっと信頼できる先コーなら、
お前を3日間も一人で苦しめる事なんてなかったはずだ…
思えば音ノ木坂に来てから俺は遊んでばかりだ
お前らは吉祥学苑のガキどもに比べて素直な奴ばかりで、
あいつらの様なシャレにならねぇ心の闇を抱えてるわけでもねぇ…
だからどっかでお前らの事を舐めてた
だからテキトーに思い付きで何かやって、
理事長に言われた通り、お前らをやらかし共から守りさえすりゃ良いと思ってた
ラクショーだと思ってた…
だから…
そんな舐めたやり方で信頼なんて生まれるわけがねぇ…!
だから…お前みたいに親が悩みで…友達に相談し辛い悩みを抱えている奴に…
相談したいと思ってもらえなかった…
悩みを受け止めてやれなかった!」 海未「先生…うっ、ううっ…」
違うんです!
先生を信頼していないからではありません!
むしろ先生がいっそ本当にいい加減な人ならどれだけ話しやすかったか
相談などではなく、自分の苦しみ、怒りを貴方に遠慮なくぶつけられましたよ
でも先生…先生はやらかしの方々から守るだけとおっしゃいましたが、
ただ、それだけでもどれほどありがたいかわかりますか?
女の身で猛っている男性に相対するのが、お強い先生にはどれだけ怖いのかわかりますか?
私達に代わって立ち向かってくださるのがどれだけ心強いかわかりますか?
だからどうか自分を責めないでください
それに…先生に相談できなかったのは… 海未「先生に相談できなかったのは…
私自身のせいなんです!」
英吉「?…どう言う事だ?」
海未「私…いつもいつも…先生に文句言ってばかりで…
嫌われてるって…思ってました…
それなのに自分が困ったから相談なんて…ムシのいい事できません!!」
英吉「…馬鹿
女子供なんてそれくらい身勝手でちょうどいいんだよw」
海未「…そういうものなんでしょうか?」 英吉「そーゆーもんなの!
それにお前が言ってる事は大体正しいし、
それに別に俺は嫌いじゃねぇよ!」
海未「…嘘です!
海未山田とか変なあだ名つけたじゃないですか!」
英吉「あ、あれはちょっと穂乃果達のウケを狙ったというか…」
海未「それにそもそもあのあだ名は内山田先生に対しても失礼です!
いいですか?
そもそも姓というものはその人個人だけでなく一族を示す名前であって、
それを使ってふざけるという事はその人だけでなく、その人の一族全体を…」 英吉「プッ!」
海未「何なんですか!?
急に笑って!」
英吉「あ、いや、いつもの調子が出てきたと思ってよw」
海未「それは…先生の方がいつもの調子で私をからかうからです!」
英吉「しっかし今のセリフ、ハゲ山田に聞かせてやりたいぜ!
あのおっさん、女子高生…それもスクールアイドルにかばってもらえるなんて感動モノだろうなw」
本当にいつも通り…
でも…このいつも通り…取り戻せるものなら取り戻したい… 英吉「…そろそろ帰ろうか?」
海未「…え!?」
英吉「そう怖がるなよ
話した感じじゃ、お母さんの方は少なくともスクールアイドル活動は賛成してる感じだったし…
それに親父さんは今日は緊急の任務とかで帰らないらしいぞ」
いないと言っても今日だけじゃないですか…
明日になればまた父に責められるのは目に見えてます
でも…もう行く当てもありません…
それに…心配して私を探して助けてくださった先生を困らせたくありませんでした
…結局、先生のバイクに乗せてもらい、家に戻る事になりました 第9話 馴れ初めです
園田海未です
先生と一緒に自分の家に戻ってきました
あんなに戻るのが怖かったのに…たった三日帰らなかっただけなのに…
非常に懐かしく思い…そして安心する自分がいます 穂乃果「海未ちゃん!」
海未「穂乃果!?」
英吉「おい、お前、なんでここにいるんだよ
…練習明けにしては少し早くないか?」
穂乃果「ごめんなさい!
今日は…休んじゃった…
何となく今日…海未ちゃんが帰ってくるような気がして…」 もうそろそろ文化祭です
μ'sもその文化祭でのライブに向けての準備、練習で時間はいくらあっても足りないくらいなのに…
なのに私は貴女の貴重な時間を奪ってしまっているのですね…
海未「ごめんなさい…穂乃果…!」
穂乃果「ううん…いつもは穂乃果の方が迷惑かけてるんだから気にしないで!」
穂乃果、本当にありがとう…!
そんな私達のやり取りを微笑みながら眺めつつ、先生は門のインターホンを押しました ピンポーン!
…
英吉「私、園田海未さんが所属するクラブ活動の顧問をしております鬼塚英吉という者です
今日は海未さんを保護しましたので連れてきました」
それを聞いたお母様の驚きがインターホンから離れていても伝わります
そして直ぐにお母さまが出てきました! 園田母「海未さん…よく戻ってきてくれましたね」
海未「お母様…すみませんでした…!」
園田母「いいんですよ!
貴方が無事に戻ってきたのならそれで十分です
…先生も穂乃果さんも本当にありがとうございます…!」
先生「いえ、当然の事っす!」
園田母「それでは先生も上がっていただけますか?
お話したい事もございますので…」
先生がお母様の誘いに応じ、門をくぐろうとすると穂乃果が声をかけてきました 穂乃果「あの…おばさん、
穂乃果もお邪魔していいかな?」
穂乃果を巻き込むのは心苦しいです
ですが…本当にありがとう
先生だけでなく、穂乃果も一緒なのはとても心強いです
園田母「え?」
英吉「い゙!?」
?…お母様と先生が穂乃果の申し出に難色を示しています
一体、何故でしょうか? 園田母「あの…先生…どうされますか?」
英吉「…穂乃果!
今からの話、絶対誰にも言うなよ!
約束するんなら…来てもいい!」
穂乃果「!?…う、うん、約束するよ!」
穂乃果が先生の約束を承知しましたので、私達三人は畳敷きの客間へ通されました
そしてお母様は下座、先生と穂乃果、そして今日は私も上座に座らせていただきます
…予想通り、先生だけは正座ではなく胡坐をかかれております 私達の着席と同時にお婆様がお茶を持って来られ、
お茶を全員分お出しし、自らも下座に正座しました
園田婆「海未や…よう帰って来たね」
海未「お婆様、ご迷惑をおかけしました」
次いでお婆様は先生と穂乃果に挨拶をされました
先生を直視した時は流石に少し驚かれた様子でした
確かに先生のような人が園田家の敷居を跨ぐのは、恐らく初めての事ですから無理もないでしょう
ですが特に何も言われず、代わってお母様がお話を始めます 園田母「まず私が何よりも気がかりなのは…
海未とは…その…何もなかったのでしょうか?
すみません…穂乃果さんがいる前で…」
英吉「はい、何もありませんでした!
というかあったらパク…捕まってます」
園田母「確かに…それもそうですよね」
!!…そ、そういう事だったんですね!
お母様と先生が先程、穂乃果の同席に難色を示された訳がやっとわかりました!
先生に何かされた自覚がなかった…というか実際何もされていないので、それに気が回りませんでした… 穂乃果「え?
何の話なの?」
そういえば穂乃果達は家出の経緯を詳しくは知らないのですね
まぁ事が事だけに詳細を伏せているんでしょうが…
英吉「まぁ…簡単に言うと俺と園田がセックスしたんじゃないかと疑われてる」
!…せ、先生!
直接的過ぎます!! 穂乃果「!!!?…なんでそんな事になっちゃってるの!?
ことりちゃんからは行けなくなったって穂乃果も聞いてるから、
先生の家には先生と海未ちゃん、二人だけだったけど…」
私と先生はお母様とお婆様の前で穂乃果にもう少し詳しい説明をしました
私が間違って先生が持っているDVDを再生してしまった事…
そのDVDの内容に私が驚いて騒いでしまった事…
それを聞きつけた隣人が強姦と間違えて通報した事…
駆け付けた警官がお父様と面識があった事…
何事もなかったけど、先生と二人きりだったことがお父様の耳に入った事…
その事をお父様に咎められ、退部するようにと命じられている事…
またその件がなくともスクールアイドル活動にかねてから苦言を呈されていた事…
そして…
海未「退部を申し出る事を想像すると、どうしても登校する気にならず、
かといって家にも帰り辛く、家出した次第です…」 穂乃果「ううん、なんか色々過ぎて、まだよく分かってないけど…
…でも!
やっぱり…相談してほしかったよ!
…ほら、私だけじゃ頼りないかもしれないけど、
絵里ちゃんとか希ちゃんとかいい方法考えてくれるかもしれないしね!」
海未「…ごめんなさい!
心配をかけてしまって…!」
そしてありがとう…!
穂乃果、貴女が頼りないなんて事ありません!
たとえ解決方法は見つからなくても、
そうやって寄り添ってくれるだけで私は救われます… そんな穂乃果の優しさに感激していると、お母様が私に声をかけました
園田母「海未さん、私は貴女のスクールアイドル活動を応援してますよ
…今までハッキリと言葉にはしませんでしたけどね」
海未「…お母様!」
園田母「皆さんの前で私が言うべきことではないですが、
貴女は本当に良い子です
私達が強いた園田流の日舞を初め、
様々なお稽古事を嫌な顔一つせずに習得していきましたからね」
それは…私の使命だと思っていますので… 園田母「ですが…それを負い目にも思っていました
嫌な顔をしない反面、
出来を誉めてもお愛想程度に微笑むだけで、
楽しんでいるようには思えませんでしたから…」
それは…私の使命だからです
不謹慎な気持ちでは取り組めません…
園田母「ですが、穂乃果さん達との交流は別でした
スクールアイドルを始めた時からは特にです
毎日のようにいつも穂乃果さんに対する愚痴をそれはそれは楽しそうに話してますよ」
海未「お、お母様っ」
穂乃果「ええっ!?」 園田母「いえいえ、皮肉で言ってるのではありませんよ?
海未さんは真面目な子ですからね
どうしても人さまの気になった所を見過ごせないのですよ」
穂乃果「す、すみませんっ」
園田母「ですが…ただ気に入らないだけなら、
そのような事を決して楽しそうには話さないものですよ?
きっと穂乃果さんは私達がこの子に与えられていないものを与えてくれているんでしょうね…」
穂乃果「あはは…どうでしょうか?」
園田母「そして2学期に入り、この子の愚痴の矛先が増え、より一層楽しそうな様子になりましたよ?」 そう言ってお母様は先生に微笑みかけます
でも先生は…冷や汗をかきながら、ひきつった笑いを返すばかりです
きっと己の所業を思い返しているんでしょう
いい気味です♪
今、私は自分でも気づかず悪戯っ子のような笑みを浮かべていたんでしょうね
それをお母様に指摘されました
園田母「ふふ、今の貴女のそういう顔、私達は初めて見ましたよ
先生もこの子に新しい経験をさせてくださってるんですね」 穂乃果「そうそう!
この前なんて先生、いきなり眼t…むぐぐ!」
先生が血相を変えて穂乃果の口を塞ぎます!
海未「ほ、穂乃果!
今は先生とお母さまはお話しているので、割って入ってはいけません!」
穂乃果「うぐうぐ(うんうん)!」 園田母「まぁ! 隠し事ですか?
私に隠し事とは本当に新しい一面をどんどん見せてくれますね
それにしても今は非常に二人の息が合ってました…
先生、本当にこの子とは何も…ないんですよね?」
英吉「もちろん、ありませんよ!」
海未「そうですよ!お母様!」
園田婆「ふふふ、若いのぉ…」
園田母「何にせよ、娘が心から楽しそうにしているのを見て、
母親として喜ばしくない筈がありません」 多少の緊張は走りましたが、和やかな雰囲気で話は進みました
でも…
園田母「ですが…この子の父親、私の夫の盛男はスクールアイドル活動を快くは思っておりません…
それが…いずれは園田流の継承を拒む事になるのではと危惧しているのだと思います」
穂乃果「スクールアイドルからプロのアイドルになって…って事?」
園田母「恐らくは…」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています