聖良「誕生日ですか…はぁ…」理亞「うわ…また姉様めんどくさいこと考えてる…」
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5月3日 22:32
聖良「はぁ……またこの季節がやってきましたね……」
理亞「……」ポチポチ
聖良「はぁ……」
理亞「……」ポチポチ
理亞(また姉様何か下らないこと考えてる……しかも……)
聖良「……」チラッ
理亞「……」
理亞(すっごく触れて欲しそうにこっち見てくるし……) 聖良「理亞……」チラチラッ
理亞「……」
理亞(はぁ……話かければいいんでしょ……)
理亞「……で、姉様はなんで明日誕生日なのにそんな憂鬱そうにしてるわけ?」
聖良「理亞!!やっぱりあなたの気になるのですね!!」
聖良「仕方ないですね。私が少し難しい話をしてあげますよ、理亞」
理亞(うっわ!姉様めんどくさ……) 聖良「誕生日。もちろん一年に一度だけ一つ年を重ねる、特別な日です。それはわかりますよね、理亞?」
理亞「……」
理亞「……で、それがどうかしたの、姉様?」
聖良「よく考えてみて下さい。一つだけ年をとるということは、それだけ大人に近づいていくということなのですよ!」
聖良「傲慢で冷徹で虚構で無味乾燥な笑顔の張り付いた大人の世界に、また一つ私は近づくのですよ、理亞……」
理亞「は、はぁ……」
聖良「理亞!あなたは何とも思わないのですか!この苦しみが!この痛みが!あなたには理解できないのですか!!」
理亞「いや別に……私姉様と違ってCRASH MINDしてないし……」 聖良「理亞、あなたはまだ子供ですからわからないのかもしれませんが……他人に与えられた将来というのは常に暗いものなのですよ。先にあるのは孤独と挫折だけ。現に私も年齢を重ねるごとに周囲から人がいなくなって、今はもう理亞くらいしか話を聞いてくれる人が……」
聖良「……って理亞?どうかしたのですか?」
理亞「姉様。私もう部屋に戻るから」
聖良「ま、待ってください!まだ話は……」
理亞「私姉様の愚痴に付き合う時間なんてないの。宿題やんなきゃいけないし」
聖良「ちょ、ちょっとだけで構いませんから……」
理亞「おやすみ、姉様」
バタン!
聖良「……」
聖良「理亞……」 聖良「……」
聖良「いったいいつから理亞はあんなに冷たくなってしまったのでしょうか……」
聖良「昔はもっと……」
聖良「……」
聖良「全てのものは変わりゆく運命、ということなのでしょうか……?」
聖良「でも、私と理亞の二人ならば、そんな運命すらも……」
聖良「……」
聖良(あ、今のフレーズいいですね。今度歌詞に取り入れてみましょうか) 聖良「ふぁあ〜……」
聖良(……今日は久々にハードなトレーニングをしたので少しだけ疲れてしまいましたね)
聖良「……」コシコシ
聖良(全く、私もまだまだですね……あの程度の練習で、体が疲れてしまうとは……)
聖良(ですが……)
聖良「……誕生日の前日くらい、少しだけ楽をしても、バチは当たりませんよね?」
聖良(ねむい……)
聖良「……少しだけ早いですが、今日はもう眠ることにしましょうか」
聖良「……おやすみなさい。理亞」 ———
ほら!みてください!りあ!
どうです?すごいでしょう?なんてったってわたし!りあのおねえちゃんなんですから!
ふふっ、ありがとうございます。りあ
ええ。りあもいつかきっとできるようになりますよ、きっと
……ねえ理亞
理亞がいつか、強くてかっこいい女性に成長できたのなら……
どうか、そのときは……
……私とスクールアイドル、始めてはくれませんか?
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